昔は年齢や勤続年数に応じて年収が上がるという傾向がありましたが、今の時代そうなのは公務員ぐらいでサラリーマンにしてみたら「そんな神話もあったなぁ」という代物です。
つまり年収500万円ならばずっと年収500万円ということで、もし一家4人だったら10年後、20年後、家計はどのようになるのでしょうか?
4人世帯の生活費の平均は24万円
2014年に政府が全国消費実態調査をした結果、2人の子どもを育てる4人世帯の平均生活費は約24万円となりました。年収500万円の人の手取り給料は24~27万円なので、収入がそのまま生活費になっていくという形になります。
さて、この生活費には学費・教育費が入っていません。子育て世帯にとって気になるのはこれから子供にかかる学費・教育費ではないでしょうか。
子どもが成長すると家計に占める割合が増えていくようなイメージがありますが、意外と幼稚園も費用がかかります。私立幼稚園だと月5万円程度(年間60万円)、公立でも月3万円(年間36万円)程度かかります。
小学校に上がると教科書代などがかかり、習い事の費用もかかるようになります。習い事の費用(月謝)は毎月の固定支出になり、節約もできないため年収500万円の世帯では出費が重く圧し掛かるようになるでしょう。
子どもが成長すれば共働きすることができるため、増収入も見込めます。しかし子供の成長は止まりません。学費は子どもが成長するごとに大きくなります。
私立中学・私立高校の学費は公立の約2倍!
小学校と中学校は義務教育なので全ての子どもを公立校で賄えるのですが、教育方針や進学率などで私立小学校、私立中学校を選択する家族もいます。
これらは家族のこだわりというか、悪く言うとわがままでもあるので私立小学校や私立中学校の学費は公立校の2.5倍以上(公立中学校が3年間で140万円に対し、私立中学は3年間で約370万円)となります。
年収500万円の世帯で私立小学校や私立中学校に通わせるのはやや無謀と言えます。
高校に関しては受験を経てということになるので、私立高校でも公立高校の学費の約2倍程度になります。
それでも私立高校の学費は3年間で300万円、公立高校の学費は3年間で150万円、二人の子どもには頑張って勉強してもらって公立高校に行ってもらいたいというのが親の心情でしょう。
そのため多くの親が子供を塾に通わせます。公立の中学校・高校に通う子どもに対しては塾にかける費用が高くなる傾向があります。
将来職に困って欲しくないという気持ちからならば良いのですが、私立はお金がかかるからで塾代をかけていたら最終的な学費・教育費は同等となるというケースも多々あるようです。
子どもが大きくなると居場所も困る
子どもが小さいうちは両親との共用エリアで済ますことができ、2人の子どもが小さいうちは同じ部屋で過ごすこともできます。
4人家族が住むのに最低限必要な部屋の広さは50平方メートルといわれており、理想ではその倍近い95平方メートルと言われています。
子どもが成長すると、特に異性の兄弟(姉と弟、兄と妹)の場合は子どもが個室を欲しがります。子どもに個人の部屋を与えるのであれば3LDK以上の間取りが必要になります。
賃貸派の人は今住んでいるところで家の規模を大きくすると一般的に家賃が高くなるため、子どもが成長したら居住費が高くなることを考えておかなければいけません。
年収500万円の場合、家賃も学費同様に固定費なので節約が難しく、捻出が難しくなるでしょう。家賃を変えずに規模を大きくするための工夫を、例えば居住エリアを変える、築年数を高くするなど工夫しましょう。
この頃にマイホームを検討する人が増えるのはこういう理由からです。今は家賃同等で住宅ローンが払える時代です。一軒家の購入も出費を変えずに規模をする工夫の1つと言えます。
少しでもお金を増やす具体的な方法
月に1万円でも2万円でもいいから収入が増えたらと思うのは切実な願いでしょう。
実際少しでもお金が増えたら、大きく生活は変わらなくとも少し気持ちに余裕ができます。
具体的にはスマホを使いアンケートモニターでおこずかいを稼ぐ方法がおすすめです。
空いている時間にスマホでアンケートに答えて少しずつお金を貯めていく副業のようなものです。
どんな方でも簡単に出来ますし、アンケートの案件によっては自分が利用したいサービスをお得に利用できるといったプラスアルファの特典が付きます。
例えばアンケートモニターで1人当たり月2万円稼げたとして夫婦で合わせたら4万円になります。
生活にゆとりが簡単に作れますね。
まとめ:この収入層はどこかで我慢が必要
ここまで学費や居住費を中心に年収500万円の生活を考えてみましたが、やはり年収500万円では節約などを含めてどこかで我慢が必要です。
年齢に応じて年収が上がらないため、子どもが成長したら配偶者が働くなどをして世帯年収を上げることを考えましょう。
(文/高橋亮)