一般的に「お金持ち」と言われる基準は年収1000万円、欲しいものを買っても余裕があり思うまま贅沢ができると言われています。
しかし年収1000万円とはハードルが高くて、普通に仕事をしていても届かないものです。年収を上げるには管理職になるべきという考えが未だ社会にはありますが、本当にそうなのでしょうか?
20人に1人が年収1000万円の時代
いま平均年収は約440万円と言われており、年収1000万円なんて夢のまた夢と思ってしまいますが、実は年収が1000万円超える人は20人に1人(5%)いるのです。男女別にみると男性は全体の7%。女性は全体の1%となります。
管理職とは係長・課長・部長などありますが、2012年「賃金構造基本統計調査」(厚生労働省)の調査によると平均年収が1000万円を超えたのは部長だけでした(課長は約840万円、係長は約667万円です)。
今は業界や職種が様々なためひと口には言えませんが、一般的に部長になる人の平均年齢は51.7歳、20代前半で就職して約30年かかるということになります。
さて年収1000万円を超えるのは部長クラスからと言いますが、2010年「賃金構造基本統計調査」によると全社員数に占める部長の比率は平均3%です。サラリーマンは全体の87%ですから、残り2~3%は「部長」ではない人たちということになります。
年収1000万円を超える職種
では次に年収1000万円を超える職種について見ていきましょう。
まずはパイロットと医師です。パイロットは航空会社により相場が異なりますが、平均年収は1200万円です。
医師も開業医、大学病院、その他の病院など勤務形態により異なりますが、平均年収は1100万円です(但し勤務医は1000万円以下というのが一般的です)。
サラリーマンでも大手商社勤めや外資系企業では能力による格差が大きく、年収1000万円を超える人が他の会社に比べて多くいます。これらの職種は基本的に能力が高くなければ勤まらない職であり、外資系企業に勤める人は後に起業する人も多くいるようです。
またテレビ局員も年収1000万円を超える人が一般的企業に比べると多いです。しかし、年収ピラミッドで底辺がとても広くて大きいため、そこまで行くのが大変と言われています。
今では副業で投資など資産運用をして収入を増やしている人もいます。資産運用も一定の才能が必要ですが、才能があれば資産を大きく増やすことができます。
年収1000万円になるには
年収1000万円の場合、1ヵ月あたりの収入は約83万円です。サラリーマンの平均年収は約440万円で、1ヵ月あたりの収入は約33万円、その差は50万円あります。
しかしサラリーマンと言っても業種・職種の他に企業の規模があります。中小企業では年収440万円をもらっているのは一般的ですが、大企業の場合平均年収は700万円です。
企業規模によってボーナス含めて待遇が変わるので、年収を上げたい場合は転職を視野にいれても良いかもしれません。仮に転職したことで年収が700万円になった場合、1ヵ月あたりの収入は約58万円、年収1000万円の場合との差は25万円になります。
一般的に役職手当ですが、
- 係長で平均17,187円
- 課長で平均39,839円
- 部長で平均65,044円
です。課長以上になると残業代が出なくなるという企業が多いため、今までの月収にこれらの金額がプラスされるというほど簡単な話ではありません。単純に管理職になることで年収1000万円になるというほど簡単なものではないようです。
資産運用で年収を上げられるか?
しかし1ヵ月の収入58万円のうち、20万円を資産運用に回したとします。夢物語かもしれませんが、20万円を倍にできたら月収は78万円、年収1000万円にグッと近づきます。
投資は複利になるので、投資期間を長くすればするほど利益は増えます。投資が怖いという人は副業をしてみたらいかがでしょうか。空き時間を有効に使うことで収入を増やすことができます。
(文/高橋亮)