国民的人気漫画のサザエさん。その登場人物は温和で平和な家庭を象徴しているような内容となっています。
原作では風刺も多い反面、アニメでは終始平和な家庭のシンボルとなっているサザエさんは、毎週日曜日の夜に放送され、週末の連休を終えたサラリーマンがブルーになる時間帯として「サザエさん症候群」という言葉も有名です。
そんなサザエさんに登場するキャラクターであるマスオさんは、サザエさんの夫に設定され、ネットの情報では、マスオさんの年収に関する数々の記事登録サイトで新規登録されたり、引用されたりしています。
国民的アニメに登場するサザエさんで、フグ田家の大黒柱として家族を支えるマスオさんについて、プロフィールや年収を詳しく解説します。
マスオさんってどんな人?
マスオさんは婿養子のように見られていますが、実は磯野家とひとつの家に同居しているだけで、婿養子ではありません。結婚当初は磯野家の近くに住んでいたのですが、大家さんと喧嘩になって追い出されたので、磯野家と同居しています。
ほとんどの人がご存知かも知れませんが、一応主な登場人物をおさらいしておきましょう。
まず、サザエさんのお父さんである磯野波平、お母さんのフネ、主人公のサザエさんは波平さんの長女となっています。サザエさんの兄弟にはカツオとワカメがいて、サザエさんを省くこの4名が磯野家のメンバーです。
サザエさんが結婚してマスオさんと同居することになり、2人の間に出来たタラ夫の3名がフグ田家のメンバーです。いちおう飼い猫のタマも含めると、7名プラス1匹が主な登場人物となります。
それを踏まえてマスオさんのプロフィールを見てみましょう。
マスオさんのプロフィール
マスオさんの本名はフグ田マスオです。意外に知られていないことですが、フグ田家の次男であり、サケオという兄がります。現在32歳となっているのですが、アニメでの設定は28歳となっており、原作との間に4歳の差があります。
ただ、朝日新聞に連載している当初のアニメは今よりも原作に近い描写がされており、ネット上にある当時の動画などを見ていると、とても28歳に見えないというコメントや回答を目にします。
出身大学は早稲田大学で、二浪して入学しています。大学時代は野球部で、豪速球ピッチャーだったという意外なプロフィールもあるマスオさんは、海山商事で働いており、32歳の時に平社員から係長に昇進しています。
エリートという程ではありませんが、人並みに出世しているようです。ちなみに波平さんは山川商事でつとめており、役職は課長です。
マスオさんの外見はオールバックで眼鏡をかけています。マスオさんは標準語を使っていますが、原作に登場するマスオさんの母親は大阪弁を話しています。
父親はすでに亡くなっていますが、回想シーンに登場しています。
マスオさんの性格
マスオさんは優しくて気弱で真面目という印象を持っている人が多いかも知れませんが、実は原作とアニメではその雰囲気が若干異なります。
アニメではとにかくお人好しでカツオとワカメに慕われている良いお兄さんではありますが、原作ではサザエさんを怒鳴ったり、波平さんに悪戯をしてほくそ笑む姿も表現され、アニメでは表現されない一面が描かれています。
磯野家に対して主張をしたり、カツオの悪戯に怒ったり、時にはウソをつくこともあり、アニメのイメージを持っている人には驚きの場面があるかも知れません。
もちろん、優しくてお人好しであることには変わりなく、微妙な人間味の描き方の差だといえるでしょう。
マスオさんの気になる平均年収はいくら?
さて、そんなマスオさんですが、年収は一体いくらぐらいもらっているのでしょうか?現在の相場で考えてみたいと思います。前提としては、マスオさんは32歳の商社マンなので、30代の商社で働く人の平均年収をリサーチしてみました。
求人情報・転職サイトDODA(デューダ)によると、総合商社で働く30代の平均年収は493万円となっており、マスオさんの年収は500万円前後だと類推することができます。
ちなみに波平さんは54歳で、総合商社で働く50代の平均は784万円であることから、磯野家とフグ田家の家計を合わせると1,277万円となっています。
フグ田家の家計は楽?それとも厳しい?
フグ田家が年収500万円だとした場合、果たして家計は楽なのでしょうか?それとも厳しいのでしょうか?週刊SPA!の2013年特集で、「年収500万円家庭(専業主婦・子1人)の平均的な家計簿」というものがありました。
該当の家庭での平均的な家計を、ファイナンシャルプランナーの伊勢美里氏が算出するという内容です。丁度フグ田家の年収や家族構成と同じなので、その内容を参考にしてみたいと思います。
年収500万円の場合の平均的な家計簿(専業主婦・子1人)
月収(手取り) | 29万円 |
児童手当 | 1万5千円 |
住宅費 | 10万5千円 |
光熱費 | 2万円 |
通信費 | 1万5千円 |
食費 | 5万円 |
日用品 | 1万円 |
生命保険 | 1万5千円 |
雑費 | 1万5千円 |
教育費 | 1万円 |
夫の小遣い | 3万5千円 |
貯金 | 3万円 |
これだけ見ていると、あまり余裕がないように見えます。
毎月3万円の貯金では、満足にお金を貯えることができないでしょう。臨時出費などが入ってくると、それだけで毎月の貯金枠が削られていしまいます。
しかし、フグ田家は同居であるため、住宅費の10万5千円が浮いています。もしかしたら磯野家にいくらか入れているかも知れませんが、同居している分家計の効率は良いでしょう。
このことから、フグ田家はそれなりに余裕がある生活をしていると推測することができます。
磯野家の間取りと住宅価格をシュミレーション
磯野家は全部で6部屋あります。部屋の内容は以下の通りです。
磯野家の部屋
- マスオとサザエの部屋(和室)
- カツオとワカメの部屋(和室)
- 居間(和室)
- 客間(和室)
- 波平とフネの部屋(和室)
- 台所
延べ床面積は30坪とのことで、建ぺい率や庭の広さを考えると、およそ50坪程度の家に住んでいると考えられます。
せっかくなので、磯野家の住宅を現在の相場に置き換えた場合に、いくらくらいの購入費用が必要なのかをシュミレーションしてみました。
磯野家の住宅はいくら?
磯野家は東京都世田谷区桜新町あさひが丘3丁目という架空の住所に建てられています。しかし、桜新町は実在しますので、坪単価を調べてみました。
国土交通省により公表されている土地データを参考にすると、桜新町の坪単価は1坪215万7475円です
。もしも50坪の場合は1億787万3,750円が土地価格となり、建物も合わせると1億2千万円以上の住宅となっています。
仮に土地が40坪だったとしても9千万円近くの土地代となり、建物を合わせると1億円を超えそうです。いずれにせよ、住宅を素直に資産だとするならば、磯野家はかなりの資産家といえそうです。
まとめ
マスオさんは優しくて真面目でお人好しというふうにアニメで描かれていますが、原作では多少人間味あふれたところも描かれています。
婿養子の象徴ともいえる存在ですが、実のところは同居しているだけで、婿養子ではありません。
そんなマスオさんの年収はおよそ500万円前後と類推することができ、一般的にはそれほど余裕があるとはいえませんが、住宅ローンが要らないことを考えると、それなりにゆとりがあることが予想されます。
今後もしっかりとフグ田家の家計を支えて、日曜日の夜にブルーになっているサラリーマンを励ましていただければと思います。
(文/田中英哉)