今の仕事の給料が低すぎるという不満があり、また給料が伸びる見込みが少なそうだとなると、どうしても将来の生活が不安になってしまいます。
こうした場合、キャリアアップして高収入をねらうために、資格の取得を考えてみるのも手です。では、女性でも給料の高い仕事を狙える資格にはどのようなものがあるのでしょうか。
働く女性の現状は
厚生労働省が発表した資料によれば、女性の平均年収は、正社員などで約259万円、それ以外では約181万円となっています。
こうした年収でも、地域によっては暮らせなくはないのかもしれませんが、実家暮らし等でない場合、将来の結婚・育児や老後に備えて貯蓄を増やしていくには、少々心もとない金額ではないでしょうか。
自分がどの地域に住み、どのような暮らしを望み、また結婚して子育て等をするのかにもよりますが、安定して年間100万円程度の貯蓄を積み重ねていきたい場合、やはり年収は400万円〜600万円程度は必要になるのではないでしょうか。
高収入を狙える業種とは
では、一般に高収入を狙える業種とはどのようなものがあるかを見ていきましょう。
まず、金融・保険系では、
- ファイナンシャルプランナー
- 公認会計士
- 社会保険労務士
といった資格の業務が鉄板です。
医療・看護系だと、
- 薬剤師
- 看護師
- 准看護師
といった資格が現実的に高収入を見込める上、需要も大きい資格ですので、安定して働くことができます。
福祉系も、老齢人口割合が増え続ける日本では、需要がなくなることがなく、安定して働き続けることができそうな業種です。福祉系で高収入をねらう上では、
- ケアマネ
- 健康運動指導士(有資格)
といった資格をとって働くとよいでしょう。逆に資格を取れないと、割と低所得のまま収入が横ばいになってしまう恐れがあります。最後に教育系では、大学教授・高校教諭といった立場で高収入を見込めます。
このように、高収入を狙える業種をいくつか挙げてみましたが、いかがでしょうか。いずれにしても共通して言えるのは、資格やスキルがあるとより高収入の職業も狙えるということです。では、女性にオススメな資格にはどのようなものがあるのでしょうか。
女性も高収入が狙える!今から取りたい資格10選!
司法書士
司法書士は、クライアント(個人・法人)の依頼を受けて、法律関係の書類を作成したり、その手続を代行するという仕事をしています。
難関資格の1つであり、資格試験合格に必要な勉強時間は、およそ3,000時間とも言われています。
メリットとしては、法律職では弁護士に次ぐ難関士業で社会的地位も高く、安定して仕事をすることができるということです。一方デメリットとしては、うまく独立開業しないと、突き抜けた高収入(800万円や1,000万円など)といった年収を期待することはできないということが挙げられます。
ただ、独立開業した場合の平均年収は600万円以上とも言われています。
看護師
医師が患者の診察や治療を行う際に、その補助を行ったり、入院・通院している患者のケアを行う仕事です。
メリットとしては、需要が高い仕事なので安定して働けるということと、(病棟勤務であれば)稼げるということです。
デメリットとしては、(病棟勤務であれば)稼げる反面、忙しすぎたり、入院患者のケアをする必要もありますから、夜勤や土日祝日勤務も当然あるということです。
看護師の平均年収は500万円以上と言われており、例えば同じ看護師同士で結婚すれば、世帯年収1,000万円を狙うことも可能ということになります。
ファイナンシャルプランナー
クライアントに対して、その資産やライフプランに関する情報を総合的に分析して、資産運用などに関するアドバイスを行う仕事です。
メリットとしては、この資格自体が「資産運用のプロ」を志向するという側面を持っていますから、自ずとお金を貯める名人に近づけるということです。
デメリットとしては、仕事の幅を広げるためには、証券外務員や宅建主任といった、他の資格を組み合わせて取得した方がよいとも言われており、その場合は、他の資格分野まで幅広く勉強していく意欲と努力が必要になるということです。
クライアントからの信用を得て独立して事業を行っている人には、年収1,000万円以上の方もザラに存在するということです。
社会保険労務士
労働基準法に代表されるような、企業の人事や労務といった業務に関する法令関係の書類を作成したり、役所への提出を代行したり、企業にそういった事項のコンサルティングをする仕事です。
メリットとしては、企業に勤めている場合、労働関係法令に関して意見を求められる際には、やはりプロフェッショナルとして意見が尊重されるということです。
デメリットとしては、社会保険労務士の幅広い業務範囲全てに対し、意見を求められた時にはプロとして回答する責任があるということです。例えば、自分が年金関連の業務を手掛けた経験がそれほどなくとも、「知りません」とは答えられないということです。
平均年収は、500万円から600万円程度と言われています。
中小企業診断士
中小企業が直面する経営課題に対するコンサルティング等を行う専門家です。
メリットとしては、経営に関する知識を包括的に学ぶことができるということです。
デメリットとしては、「経営に関する知識」というのが、広く浅くとなってしまい、これだけで特定の専門分野に確固たる強みを持つのが難しいということです。
平均年収は600万円程度〜1,000万円程度と言われていますが、元から年収が高いコンサルタントが、経営関連の知識を座学として体系的に学ぶためのきっかけとして、中小企業診断士を受験し合格しているというケースもありますので、要注意です。
診療放射線技師(国家資格)+検診マンモグラフィー撮影診療放射線技師
診療放射線技師は、医師の指示を受け、放射線を用いて、レントゲン検査などの検査や治療を行うことです。
検診マンモグラフィー撮影診療放射線技師は、検診マンモグラフィー撮影診療に関する講習と試験を受け、合格し、認定を受けて乳がん検診を行う技師です。
メリットは、それほど大変ではない業務内容が多いということです。
デメリットは、供給過剰状態で、やや就職難ということです。
平均年収は400万円〜600万円程度と言われています。
公認会計士
企業の財務諸表が適切に作成されているかをチェックする監査業務や、税理士の業務内容となっている税務業務を行います。
メリットとしては、専門家として日本で最も難しいレベルの試験の合格者であり、高い年収も見込みやすいということです。
デメリットとしては、大変難しい試験である上に、会計規則などはいつ何時変更されるかわからず、生涯を通じて勉強し続けていく覚悟が必要ということです。
平均年収は800万円とも言われています。
宅地建物取引士
不動産の売買・交換を行ったり、不動産の売買・交換を代理・媒介したり、不動産の賃貸借を代理・媒介するのが業務内容です。
メリットは、契約のときに重要事項説明書を説明するというのは、この資格を持っていなければできないので、不動産関連の会社で勤務する際に重宝するということです。
デメリットは、仮に座学で資格を取得していたとしても、実務経験が伴わないと、資格だけで強みとすることはできないということです。
平均年収は400万円前後と言われています。
ケアマネージャー
お年寄りとその家族の介護相談を行ったり、ケアプランを作成したり、要介護認定された方についての書類作成を代行したりします。
メリットとしては、そもそも需要が大きい仕事ですので、転職などにも全く困らず、介護職の中でも給与面で優遇されているということです。
デメリットとしては、そもそも介護福祉士の有資格者が5年以上の実務経験を積んで始めて受験資格ができるので、受験までのハードルがとても高いということです。
平均年収は約400万円と言われています。
TOEIC→外資への入り口→収入アップ
TOEICを受験し、ある程度の高得点を叩き出せる程度の基礎的な英語力を身につけた上で、外資系企業に転職して収入アップするという方法です。
メリットとしては、英語が絡むあらゆる業務をこなせるようになるということです。
デメリットとしては、TOEICで高得点を取得していたとしても、実務経験が伴わないと重視してもらえないということも多いということです。
おわりに
働く女性の平均年収は、正社員などでも約250万円と、やや心もとない数字です。
これを上げるためには、誰にでもできるわけではないスキルや専門性を身につける必要があります。資格取得などに励みつつ、キャリアアップを図っていくとよいでしょう。
まとめ
- 働く女性の平均年収は、正社員などでも約250万円で、正社員以外だと200万円にも満たない数字
- より給料の高い職業につくためには、誰にでもできるわけではないスキルや専門性を身につける必要がある
- 高収入が狙える資格の取得に励むなど、キャリアアップを図っていくとよい
(文/tdom)