将来的に結婚を考えている恋人がいても、相手や自分の手取りが少ないと結婚できるのか、子供ができても養っていけるのかと、不安になってしまいがちです。
実際に結婚してから、旦那の給料の低さに涙する奥様も多数いらっしゃいます。そのような奥様は、実際にどのような工夫をしていて、またどうするべきなのでしょうか。
あなたの年収は平均?
厚生労働省が発表した資料によれば、平成27年時点で、
- 正社員の年間平均賃金は約321万円
- 正社員以外の年間平均賃金は約205万円
ということでした。つまり、ざっくり言えば「せいぜい300万円」が一人あたりの平均年収と言えるでしょう。また、非正社員であれば、年収はより低い傾向にあるということをも示されています。
あなたや、あなたの結婚相手は、この「300万円」というラインに届いているでしょうか?
結婚・出産・子育てするには
結婚するにあたり、(将来的に)マイホームを購入するのであれば、それは大半の人にとって、人生最大の買い物になります。そのために頭金をどれくらい用意できるのか、そして月々の支払い能力(ローン返済能力)がどれくらいあるのかによって、購入できる家のグレードの選択肢が定まってきます。
当然ながら、よりグレードの高い家を購入し住みたいと思うのであれば、(元からよほどお金持ちといった場合でない限り、)より高い収入を稼いでいる必要があるでしょう。
また、家を購入するのであれば、当然、火災保険にも入っておくべきですし、その保険料の支払いも必要になってきます。
こうした高い買い物がある上に、出産・子育てという重大イベントが発生したら、当然ながらそちらにも、労力のみならず出費が伴います。
それは、子どもに対する衣食住の環境を与えてあげるだけの費用ではありません。小学校、中学校、高校、専門学校や大学と、進学するにつれてより大きくなる教育費を負担しなくてはいけないわけです。
そしてそれは、公立・国立の学校・学部等であればまだ安いかもしれませんが、子どもの希望によっては、学費がかかる私立の学校に通わせてあげなくてはいけなくなるかもしれません。
いずれにせよ、こうした教育にかかるお金は、どんなに安くても数百万円から、高くて数千万円はかかると言われています。
このように、結婚というイベントの後には、膨大なお金が必要になってくるという現実問題を考えてしまうと、愛情が大切なのかお金が大切なのか、頭が混乱してしまうかもしれません。
世の中の年収の少ない家計は
それでは、例えば旦那様の年収が、世の中の平均の300万円やあるいはそれ以下といった場合、世の中の奥様はどのように家計を支え乗り切っているのでしょうか。
まず、とても一般的なのが、共働きをするということです。
単純計算で、旦那様が300万円、奥様も100万円の年収があれば、世帯年収で400万円ということで、これは旦那様が一人でそれだけ稼いでいる世帯と、ざっくりいえば同じくらいの収入を得ているということになります。
そうすると当然、ローン支払いにせよ教育費の捻出にせよ、旦那様が一人で300万円しか稼いでいない世帯よりも楽になるわけです。
また、旦那様を説得しつつ、出費を節約しながら貯蓄に励むというのも一般的でしょう。奥様が金庫番として家計の収支を管理し、旦那様の協力を得ながら、夫婦で月々使える遊興費を小遣い制として制限し、なるべくスーパーの特売品・見切れ品などを活用して食費を節約するといった工夫によるものです。
ただ、このような工夫を凝らしても、限界がある場合があります。例えば、子どもを私立の中高一貫校に入れてあげたいけれど、そのためには、子どもが小さいうちから何百万円も学費を貯めておかなくてはいけない、というような場合です。
このような場合に、月々の支出を2,3万円程度工夫して抑えたとしても、目標額にとても届かないということも多いでしょう。そのような場合には、そもそもの収入を増やすため、給料を上げるということも戦略的に取り組んでいかなくてはいけなくなるでしょう。
給料をあげるには
給料を上げるためには、様々な方法がありますが、代表例としては、キャリアアップ・スキルアップを図っていくという方途があります。
一般に、年収が低い職業というのは、「誰でもできる」ような仕事内容ということが多いです。例えば、コンビニ店員といったアルバイトは、老若男女、学歴に関わらず、誰でも採用され得る仕事ですし、地域によって多少の差はあれど、時給はだいたい1,000円といったところでしょう。少なくとも、時給が2,000円といったことはありません。
ところが、
- パソコンを使える
- ワード・エクセル・パワーポイントといったPCソフトを使って業務ができる
といったスキルが身についていれば、派遣などで時給1,500円や2,000円相当の事務職の仕事というのもあるわけです。そのように、「誰でもできるわけではない」スキルを身につけていき、自分の給料を上げていくという方法です。
また、副業するというのも1つの方法です。
特に、会社に副業禁止規定があれば、コンビニバイトなどの通常のアルバイトをするのはなかなか難しいかもしれませんが、多くの人がスマートフォンやパソコンを通じてインターネットを活用している現在では、副業禁止規定で禁じられるとは考えにくいような、新しいタイプの副業が増えてきています。
例えば、ヤフーオークションやメルカリといったオークション・フリーマーケットサイトで、自分が持っている物を販売するといった副業です。
他にも、ポイントサイトやアンケートサイトで現金に交換可能なポイントを貯めるなど、現在では本当に多種多様な副業が可能となっています。
仮にこうした副業で、月々3万円の副収入を得ることができたら、年間では
3万円×12か月=36万円の収入
となるわけですから、正社員雇用で少々給料がアップするといった場合よりも、よほど家計に大きなプラスのインパクトがあることがわかります。
また、現在の自分が高いスキルを持っているにも関わらず、それに見合った収入を得ていないと感じるような場合は、転職を検討してみると良いでしょう。その際には、
- 転職先候補の福利厚生
- 残業代の有無
- ボーナスの有無
- 退職金の有無
など、様々な条件に注意しましょう。また、こうしてしっかり条件を吟味しながら転職活動し、納得した上で決めた転職先に対する満足度は、概して高いものとなるはずです。
おわりに
仮に旦那様の年収が低くても、共働き、副業、節約など、様々な方法で活路は開けます。
マイホームや子育て等をどうするかという将来的なビジョンを考えた上で、その実現のためにどのように収入を上げていくかを検討するとよいでしょう。
まとめ
- マイホーム購入や出産・育児にはとてもお金がかかる
- そのお金を、低い収入で賄えるかをよくよく考えた上で、工夫する必要がある
- 節約したり、収入を上げるべく、キャリアアップや副業、転職といった選択肢も検討する
- マイホームや育児を具体的にどうしたいかというビジョンをまず決めて考えるとよい
(文/tdom)