目先の小銭を優先して、その先の成功のことまで考えることのできない人が多い。
僕もそんな中の1人だ。
じゃなきゃたまの息抜きとは言え、ギャンブルなんかしやしない。
さて、先日のこと。
知人と食事をしていたところ、面識のない女性が近づいてきた。なんでもこの知人の、いわゆるセックスフレンドのようだ。
「そんな奴連れてくるなよ」と思ったが、やって来たものはしようがない。
この女性、Hはキャバクラ嬢をしているそうだ。
あんまり可愛くない上、会って3分で「体で指名をとってます~」と宣言するH。今日はこの女性の話をしたい。
そもそもどうして体を使う必要があるのか
僕は以前、クラブでバイトをしていた時期がある。
田舎のクラブなので集まる女の子のレベルもそう高いものではなかったが、競合店が少ないのでそこそこ繁盛していた。
そしてこの店では、僕の知る限りでは枕営業でお客を獲得するという女の子はいなかった。
言葉はあれだけど、ブスはブスなりにクラブの女の子としての矜持というかプライドがあったので、体を売ったりはしなかったのだ。
むしろ指名ナンバー1の女の子の方が、よほどそういう雰囲気を出していた。
それで言えばこのHは、僕の考える「クラブの女の子像」とは全く異なる存在ということになる。
では何故、Hは体で指名を取るようになったのかと言えば、ぶっちゃけその理由は聞くまでもなく分かった。
話が致命的に下手なのだ。
Hは言う。
「なんか私だけあんまり人気なくて、おかしいな~って思ってるんだけど……」と。
人気がないのは一緒にいてつまらないからだ。
そこを体を使って繋ぎ止めるというのはなんとも物悲しい。
せっかく体を許しても…やっぱりそうなるよね
彼女はそもそも話が面白くないのでこういう方法でしか客を取れないようだが、ここで大きな見落としがあることに気付く。
人間、何かをする際には目標を持っていることが多い。
キャバクラに通う客にしてみれば「いつか狙ってる彼女とアフターをして、その後ムフフ」というのが妥当な線。
だから客にしてみれば、一度セックスしたキャバ嬢は「攻略した」ようなもの。
実際にHが体を許した客もそういう気がするのか、継続的な関係にはならないようだ。
しかも、Hの場合アフターでホテル込みのデートを、50,000円で引き受けていたという。
一晩50,000円の女。
なんだかすごく安っぽく見えてしまう。
同席していた知人には悪いけど、正直食事もお酒も、全然美味しく感じられなかった。
Hはこれからどうなるのか?知人も当然知らん顔
上記のようなことを繰り返しているので、Hはなかなか売上も苦戦しているようだった。
そりゃそうだろう。
小さなハコで営業しているキャバクラに、そうそう新規の客なんかやって来てくれない。
来たとしても、Hが気に入ってもらえる保障もない。
なんともジリ貧な戦法に感じられるが、Hと肉体関係を持つ知人は、そんな彼女の今後については知らん顔。
こういう無責任な男になれれば、僕も人生においての不安や心配も、少しは解消されるんだろうけど……。