競馬はスポーツだという考えもあるようですが、お金を賭けているため立派なギャンブルです。プラス収支を目指しても、マイナス収支のリスクが高いため、大きなお金を失う人達も多いのです。そこでこの記事では、お金を賭けずに楽しむ方法を解説します。
競馬は胴元が儲かる仕組みになっている
競馬はレースごとにオッズが決まっており、他の人が予想もできない少数派の馬券を購入し、もしもそれが当たれば大きく利益を得ることができます。反面、皆が買っている人気の馬券が的中したとしても、配当金額の期待値は低いでしょう。
自分の予想が的中して競馬で稼ぐ自信を持っている人も、長い目で見た時には損をしていることがほとんどです。情報をたくさん持っている専門家ですらプラス収支の人は皆無に等しいのです。その理由は、胴元が儲かる仕組みになっていることがあげられます。まずは馬券ごとの払い戻し率を解説します。
馬券ごとのの払い戻し率を大公開!
レース予想をして馬券購入をする場合、たくさんの馬券の種類から選ぶ必要があります。馬券の買い方は、人気馬狙いか、大穴狙いかによって異なりますが、共通点は払い戻し率が100%ではないところです。つまり、馬券を購入した人達の合計金額から一定額が差し引かれて的中者に還元されているのです。
他の投資手法に置き換えると、利回りがマイナスの投資法であるため、馬券収支で利益を出し続けることは極めて困難だといえるでしょう。具体的な回収率は以下にまとめましたので、参考にしていただければと思います。
馬券ごとの払い戻し率
馬券の種類 | 馬券の内容 | 払い戻し率 |
単勝 | 指定した1頭が1着になれば的中 | 80.0% |
複勝 | 指定した1頭が3着までに入れば的中 | 80.0% |
枠連 | グルーピングされた枠を2枠選び、その枠の中に入っている馬が1着と2着に入れば的中 | 77.5% |
馬連 | 指定した2頭が1着と2着順不同で来れば的中 | 77.5% |
ワイド | 指定した2頭が3着までに入れば的中 | 77.5% |
馬単 | 指定した2頭が順番通りに1着と2着に来れば的中 | 75.0% |
3連複 | 指定した3頭が順不同で来れば的中 | 75.0% |
3連単 | 指定した3頭が順番通り来れば的中 | 72.5% |
WIN5 | 指定5レースの単勝を全て当てる | 70.0% |
競馬をスポーツとして楽しむための基礎知識
世の中にはさまざまな馬券必勝法がありますが、鵜呑みにして痛い目を見た人も数多くいらっしゃいます。しかし、競馬をエンターテインメントして見れば、無料で楽しむことができますし、仮に少しくらい馬券で損をしたとしても、アミューズメントにかかった費用と割り切るおとができるでしょう。では、競馬をエンターテイメントとして楽しむための豆知識を紹介します。
競馬の発祥はイギリス
競馬の発祥はイギリスです。もともと貴族が馬にのってかけっこしたことが始まりであるため、「ギャラリーは勝手に見ても良いよ」という感覚で始まっています。そのため、大自然にスタンドが置かれたコース設定となっており、スタート地点が見えない競馬場も存在します。
一方、競馬がアメリカに伝わると、「全容が見えないアミューズメントはおかしい」という発想から、スタンドから競馬場が見渡せる小回りなコースが作られました。コストパフォーマンスを考慮し、ヨーロッパのような芝生ではなく、ダート(砂)が敷かれたコースが特徴です。日本は芝のレースが主体ではありますが、ダートのレースも開催されています。
競馬のレースにはランクがある
競走馬は2歳でデビューします。人間でたとえると中学生くらいだと考えることができるでしょう。デビューしたら「新馬戦」というレースに出て、1着以外の馬は全て「未勝利」というランクに落とされます。
そこからは賞金に合わせて、500万クラス、1,000万クラス、1,600万クラス、オープンクラスと格付けが行われ、新馬戦で1着になるといきなりオープンクラスとなります。
オープンクラスの中には格式の高い重賞レースが設置されており、「重賞レース」「G3」「G2」「G1」と格付けされています。つまり、G1レースというのは一部の馬だけが出場できる最高峰のレースなのです。
日本のG1レースは野球に例えると分かりやすい
競馬を節約しながら楽しむためには、G1レースのレース名を知っておくと良いでしょう。G1レースを勝ち取った馬同士が対決すると、どちらが強いのかという興味で競馬を楽しむことが可能です。
しかし、有名なレースは名前くらいは聞いたことがあるけれども、どういうレースか分からないという人も多いので、G1レースの位置づけを紹介します。実はG1レースは野球でたとえるととても分かりやすいのです。ここでは代表的なG1レースをピックアップして解説します。
クラシック3冠レースは甲子園
競走馬は2歳でデビューし、人間にたとえると中学生くらいだと紹介しました。年が明けると一律で3歳となり、晴れて高校生となります。高校生として生涯に1度だけ出れるのが、皐月賞・ダービー・菊花賞の3つです。
野球でたとえると、甲子園の春の選抜、夏の大会、秋季大会のような位置づけです。この3つは伝統あるレースであるため、クラシックレースと呼ばれ、この3つを全て1着になった馬は3冠馬と呼ばれます。3冠馬は過去に7頭しかいない、最高の栄誉なのです。
天皇賞や有馬記念を野球に例えると?
4歳になると古馬といわれて、野球でいうところのプロ野球選手となります。古馬の代表的なレースが、天皇賞(春)・天皇賞(秋)・宝塚記念・有馬記念・ジャパンカップがあげられます。天皇賞は国内の最強馬を決めるレースであるため、野球でいうところの日本シリーズです。
宝塚記念と有馬記念は、ファン投票で選ばれた馬が出るビックイベントで、野球でいうところのオールスターゲームです。ジャパンカップは海外で活躍している馬が来て闘うため、日米野球といったところでしょうか。
たとえば3冠馬と天皇賞馬が有馬記念で闘うと、どっちが強いのかとワクワクしたり、日本最強馬がジャパンカップで海外の強豪を迎え撃つと、応援したくなるなど、お金を賭けなくても競馬を楽しむことはできるのです。
どうしても馬券を買いたい人への節約競馬
しかし、ただ馬を応援しているだけではもの足りず、やはり少しでもお金を賭けた方が応援のし甲斐があるという人は、ギャンブルで生活が苦しくならないように、節度を持って楽しむ必要があるでしょう。節度を持って競馬を楽しむためには「年間予算を決めて楽しむ」「競馬の収支表を作る」ことがオススメです。
年間予算を決めて楽しむ
競馬で生活を苦しめる要因は、負けた時に取り返そうとして追い金をするところにあります。追金をした結果、さらに負けてしまい、泥沼へとはまっていくのです。そのようなことにならないように、年間の予算を決めておくことが重要です。予算から逆算した1レースあたりの掛金の範囲で楽しめば、負けても予算の範囲で収まりますので、安全に楽しむことができるでしょう。
競馬の収支表を作る
競馬の収支表を作ることもオススメです。競馬の収支が明確になれば、自分がどれだけのお金を競馬につぎ込んでいるのかが可視化されます。多額のお金を賭けていることに気が付けば、反省して掛金を少なくする人も多いので、ぜひ収支表をつけることをオススメします。
まとめ
競馬はギャンブルとしてのスリルがあり、深みにはまってしまうとお金に困ってしまう可能性があります。しかし、エンターテイメントとして捉え、賭け金をほどほどに抑えておけば、節度を持った楽しみ方ができますので、稼ごうと思わずに楽しむことが重要です。予算を決め、収支を可視化して、安全に楽しみましょう。