今では何のコネがなくフリーランスになっても、クラウドソーシングやエージェントを利用すれば比較的簡単に仕事を見つけられるようになり「とりあえず」で始められる募集案件が増えています。
しかしこれでは「誰でもできる仕事」を手当たり次第やっているだけで、時間をかけて数をこなした割に低い評価しか得ることができません。
誰でもフリーランスになれるという環境は、フリーランスの仕事の質の低下、そして報酬の値下げに繋がっているようです。そんな中で成功するにはどんなフリーランスになればいいのでしょうか。
努力だけでは成功しない
多くのフリーランスが努力しています。つまりフリーランスとして成功するには努力することは必要最低限の条件で、高い専門性やスキル、そして才能が必要です。
フリーランスに多い職種はデザイナー、エンジニア、ライターです。そのためこの3つの職種に関わる案件はクラウドソーシングの中で圧倒的に多くなっています。
つまりチャンスは多いので、フリーランスとして成功するにはチャンスを掴まなくてはいけません。特にあなたのもつ高い専門性やスキルを活かして今後のキャリアプランにつながる仕事を選んで獲得するのです。
またフリーランスになったからといって技術だけではやっていけません。会社ならば複数で分担できる制作、営業、経営を一人でやらなくてはいけないのです。フリーランスとして成功するには総合的なスキルを磨きましょう。
狙いをつける4つのポイント
いくつもの案件の中で成功するチャンスとなる案件を見極める必要があります。見極めるポイントは次の4つになります。
- 単価が高い
- 依頼主が大手企業である
- 長期的な契約が見込める
- 実績として外に出せる
1.高単価案件は労働条件に気をつけよう
単価が高い案件を探すならば、単発案件であるクラウドソーシングよりも中長期で高い単価を保てるエージェントサイトを利用することをおすすめします。
エージェントサイトで公開される案件の中には月々の単価が100万円超、平均月収が50万円という案件もあります。あるエージェントサイトによるとゲーム開発のエンジニアを募集する案件は比較的高額な傾向があるようです。
ただし単価の高さに目を奪われて、稼働日数と生産基準時間のチェックを忘れないようにして下さい。プロジェクトの進み方や職場の雰囲気を理解して、時間外労働を強いられたり、激務で身体を壊すような環境での案件は受注しないように注意しましょう。
2.大手企業の仕事に参加して人脈を拡げる
大手企業の開発にエンジニアやデザイナーとして加わる案件に参加すると、共同作業を通じて色々な人と関わり幅広いスキルを身に付け人脈を拡げることができます。
さらに大手企業は労務管理がしっかりしているので、働きやすい職場で仕事ができるというメリットがあります。また開発期間が半年~1年というものが最も多いため長期的なキャリアプランを立てることができます。
大手企業の案件はとても人気があります。採用にあたっては企業が求める案件に必要なレベルのスキルを有しているか、参加可能期間などが重視されます。応募する際はそれらをきちんとアピールできるようにしておきましょう。
3.長期契約でスキルアップをする
長期的な契約が見込めそうな案件については、募集要項に「長期継続あり」という表記があったり、期間が長期に設定されているものがあります。
また新規立ち上げのプロジェクトの場合は、スキルや経験次第で長期になる可能性もあります。長期雇用されることはスキルアップを図ることができ、どんどん上位の仕事を任せられて単価がアップすることに繋がります。
長期的な契約の場合はスキルだけでなく、協調性やマネージメント能力が採用のポイントになります。応募する際はコミュニケーション・チームワークに重点をおいてアピールすると成功に繋がります。
4.単価が低くても実名が公表される仕事を選ぶ
ライターやデザイナーの場合は実績が必要です。しかしクラウドソーシングで発注される案件の多くは守秘義務や著作権放棄が求められます。
つまりクラウドソーシング上で受注する仕事の多くは実績としてPRできない案件なのです。実績を積むためには単価が安くても名前が掲載される仕事を選びましょう。収入は落ちますが長い目で見ればメリットになります。
フリーランスは技術力だけでは成功できない
フリーランスとして成功するには自分のキャリアプランを見つめ直し、キャリア形成に必要な仕事を選んでいく必要があります。
仕事の評価は成果物だけでなく、コミュニケーションなど人間力も影響されます。インターネットが主流の時代だからこそ、より一層丁寧でスピーディーな対応が必要になります。
フリーランスとして成功するためには技術力だけでなく総合的に自分を磨きあげましょう。
(文/高橋亮)