就職先や転職先が、ブラック企業だった場合、その後の会社生活は悲惨なものとなる可能性があります。
そこでこの記事では、ブラック企業の特徴や見分け方について紹介します。ブラック企業に入ってしまわないための参考情報としてお役立てください。
こんな会社はブラック企業の可能性がある!
労働環境や労働条件など、仕事に関する内容がメディアやWEB媒体で報じられる時には、ブラック企業についての報道も行われることが目立ちます。従業員が、人間ではなく単なる人材として扱われ、ぞんざいな扱いを受けている人たちがクローズアップされています。
では、それらの人たちから見たブラック企業とは一体どんな企業なのでしょうか?典型的な例を紹介すると「とにかくハードワークである」「賃金規定があいまい」「残業が多い」「残業代が出ない」「精神論が横行している」「セクハラやパワハラがある」などがあげられます。
とにかくハードワークである
ブラック企業の特徴の1つとして、とにかくハードワークな会社があります。業界や職種自体がハードワークな場合もありますが、その中でも激務な会社の社員になると、社会人生活は仕事一色になってしまうでしょう。
自分でどれだけ仕事を片付けても、終わりが見えないような会社は、慢性的なマンパワー不足に陥っている可能性があります。対策を講じられていない場合には、身体をこわしたりうつ病になってしまう可能性もあり、典型的なブラック企業に数えられます。
賃金規定があいまい
労働者の多くが給料を目的に仕事をしています。
しかし、仕事内容に見合った給与体系でなければ、従業員は気持ちよく働けません。
昇級の基準や成果に対する基準も明確でないと、使用者側のさじ加減次第の賃金となってしまうため、安心して働くことはできないでしょう。将来的ビジョンが見える賃金体系になっていない企業の場合は気をつけた方が良いでしょう。
残業が多い
残業が多い場合もブラック企業の可能性があります。ハードワークである場合には必然的に残業が増えますが、やることがなくても帰りにくいという理由で残業が多い企業もあります。
残業の有無や程度については、求職者として就職活動や転職活動をしているうちに、説明会担当者や面接官にヒアリングしておきましょう。採用されてからブラック企業であることに気づいたのでは手遅れですので、先に聞いておく必要があります。
残業代が出ない
残業代が出ない、いわゆるサービス残業をさせられる企業もブラック企業です。固定残業代を採用して実際はさらに働かされたり、手当で誤魔化したり、タイムカードだけ先に押させるなど、さまざまな手口を使っている企業があるようですが、残業したのに残業代が出ないのは違法です。
求人サイトや求人誌など、求人情報で募集している段階で、残業について触れていない企業の場合は、事前に確認してから入社しましょう。
精神論が横行している
精神論が横行している職場環境の会社もブラック企業の要素をはらんでいます。特に営業系の仕事の場合には、ノルマ必達に向けて、非論理的な業務を強いられる場合があります。
そのような会社の場合、厚生労働省が算出している離職率(「離職率(%)」=「当期間内の離職者人数÷前期末<もしくは当期首>の在籍者人数×100」)が他社と比べて高い場合がありますので、離職率をヒアリングして比較してみましょう。
セクハラやパワハラがある
セクハラやパワハラが横行している企業は確実にブラック企業だといえます。セクハラやパワハラ被害を受けたという経験者は、毎日恐怖心を持って会社に通っているケースがあるため、違法行為として対処する必要がありますが、そもそもそういった会社に入りたくないのは誰しもが思うことでしょう。
面接官の雰囲気や、先輩社員の雰囲気、受験時に職場の雰囲気をチェックして、社風を確認しておきましょう。
ブラック企業を見分けるにはどうすればいい?
ブラック企業の特徴を紹介させていただきましたが、特徴が分かったところで、見分けることができなければ、ブラック企業に入ってしまう可能性もありますよね?では、どうすればブラック企業かどうかを見分けることができるのでしょうか?
さまざまな方法があるかとは思いますが、比較的見分けやすい方法として「求人広告から読み取る」「転職エージェントに相談する」「口コミ情報をチェックする」などがあります。
求人広告から読み取る
求人広告から読み取る方法は、求人サイトや求人誌の内容をウラ読みをするという方法です。たとえば少人数の企業の場合には「アットホームな社風」と書くことがありますし、ノルマが厳しい場合には「成果主義なので実績が評価されます」などとうたうことがあります。
また、求人数が常に多い企業は、離職率が高いとウラ読みすることもできますので、企業側の目線で見た掲載理由や、その文言を使用した理由について深堀すると良いでしょう。
転職エージェントに相談する
転職の場合は、転職エージェントに相談するのも良い方法です。転職エージェントとは、無料で企業とマッチングをしてくれるサービスです。自分の希望条件を伝えておけば、自分に合った企業を探してくれますし、仲良くなれば普通では得られないウラ情報を聞き出せるかも知れません。
直接教えてくれなくても、「ノルマの厳しい会社はNG」「残業が多い会社はNG」など伝えておくことで、フィルターの役目となってくれるでしょう。
口コミ情報をチェックする
口コミサイトも参考になります。受験希望の企業を検索し、口コミ情報がないか都度チェックしておきましょう。実際に受験をした人や、現在働いている人、元社員などが投稿をしていれば、生情報として参考になるかと思います。
ただし、内容はしっかりと精査しないと、主観や被害妄想で投稿している場合や、単なる嫌がらせや悪戯の場合もありますので、信憑性のある情報かどうかも頭におきながらチェックすると良いでしょう。
人によってブラック企業の捉え方が違う可能性も!
ブラック企業に入社してしまうと、大変な思いをしなくてはならないかも知れません。そのため、受験企業の下調べは入念に行う必要があります。しかし、ブラック企業の捉え方は人によって異なる場合もありますので、頭に入れておくことをおすすめします。
というのも、ブラック企業といわれている会社で、天職だと思って働いている人もいるからです。もちろん、残業代未払いや法外な労働時間など、違法性のある場合には客観的なブラック企業ですが、単に自分に合わない会社を主観的にブラック企業と思っている人も多いのです。
人間関係や社風との相性
人間関係や社風が合わなくてブラック企業だと思い込んでいる場合には、単に相性が悪いと認識した方が良いでしょう。
人事異動や同僚の退職などで、人間関係や社風が変わる可能性があります。
やりたい仕事であるかどうか
やりたい仕事だからブラック企業だと感じないケースがある反面、やりたくない仕事だからブラック企業と感じるケースもあるようです。
上司から命令されて嫌々仕事をしていると、何かにつけて職場のアラが企業のアラが見えてきます。
それらの情報が積み上がってブラック企業だと思い込むケースもあるため、客観的な視点で見る必要があるでしょう。
労働時間が自分に合っているかどうか
労働時間の相性もあります。早起きが苦手な人は早朝の勤務をしていたり、夜勤であるため、家族とすれ違い生活となっている場合、不満の矛先が会社に向くケースもあげられます。
ブラック企業だと思うことが、客観的事実なのか、感情混じりの主観なのかの区別を付けるように心がけましょう。
おわりに
ブラック企業はメディアで度々報道されるように、現代社会でも数多く存在するようです。
ブラック企業で働いてしまうと、社会人生活が辛いものになる上、身体を壊したりうつ病になってしまった場合には、人生のトラブルとなる可能性もあります。
就職や転職をする場合には、ブラック企業を見分ける目を持つ必要がああります。