節約・貯めたい

私たちは収入の何割を貯金すべきなのか?

投稿日:2016年7月7日 更新日:


効率の良い貯蓄方法を調査すると一番は「収入から貯蓄分を先に引いておく」です。

1ヶ月生活して残った分を貯蓄に回す方法は貯まらないようですが、「どのくらい貯蓄に回したらいいか分からない」「万が一お金が必要なことが起きたら困る」など、自由に使えないお金を増やしてしまうことを不安に思う気持ちも分かります。

さて万が一の場合の対処はできませんが、どのくらい貯蓄に回したらいいかは目安となるデータが多くあります。まず世の中の平均を知ってみませんか?

貯蓄率の平均は18%

総務省の家計調査(平成27年)によると、給与を貰っている人は平均的に手取り収入の約18%を貯蓄に回しているという結果が出ました。手取り30万円で毎月5.4万円を貯金した場合、1年間で約65万円、1年半で約100万円貯まります

20代の場合

しかし貯蓄に回す割合は家族構成や生活の仕方によって変わります。

世帯主の年齢別に同調査の貯蓄率を分析すると、貯蓄率が一番高いのは35.8%の20代でした。世帯人数も20代は1.5人なので独身が多い世代であり、一番お金を貯められる期間と言うことになります。

30代の場合

30代になると世帯人数が平均で2.92人となり、結婚して子どもが1人いるかどうかというタイミングの人が多いことがうかがえます。

年収もあがり、子どもが小さいので子どもの養育費はまだ少なく、夫婦共働きの世帯も多いので30代の貯蓄率は21.5%と平均より多い結果となりました

>>保険の見直しは30代のうちに

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40代の場合

40代以降になると貯蓄率が下がります。特に40代は収入のピークとなる人が多いですが、子どもの養育費・教育費がかさむため貯蓄が思うように進まないことになります。

60代以降の場合

60歳になると子どもが独り立ちしたものの収入が急激に減るので貯蓄がなかなかできないというのが状態になるようです。また、医療費など避けられない出費もかかってきます。

貯蓄率の目標は15~20%

現役世代の貯蓄率の平均は15~20%なので、この数字を目標にしたいですね

しかしライフステージによって貯蓄できる率は変わってしまうので、必ず手取り額の15%は貯蓄に回さなくてはと無理をしてはいけません。将来のために今の生活を苦しめては意味がありませんよね。ライフステージにあった理想的な貯蓄率を紹介します。

まずは独身世帯です。世帯で考える他のライフステージとは違い、個人の支出なので、遊興費や交際費、ショッピング代等で贅沢しなければ、節約も比較的簡単にできるというのが単身世帯のメリットです。

独身で両親と同居している場合は収入(手取り)の4割、1人暮らししている人は収入(手取り)の1~2割を貯蓄に回すことが理想です

次に夫婦2人の世帯です。夫婦共働きで子どもができる前というタイミングが一番貯蓄できます。住居費も1人よりも2人で借りる方が割安なのです。生活費も2倍まではかからず、多くても1.5倍程度に収まるはずです。

夫婦2人の世帯は今後出費が増えることが容易に想像できます。貯金額を増やすのは今がチャンスと思い、家計管理に力を入れてしっかり貯蓄することをおすすめします。子育て期になると貯蓄目標は手取り収入の1~2割になります。

貯蓄とは貯金だけじゃない

貯蓄と貯金を同じように考えている人がいますが、貯蓄とは貯金だけでなく株式や投資信託、保険商品の購入など将来への蓄え全てが対象になります

いま銀行などの金融機関に預けても金利が低いため、貯蓄の内で貯金が占める割合は減る傾向にあります。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」(2014年)によると、貯蓄内訳は銀行やゆうちょ銀行の預貯金〇%、株式や投資信託や債券が16.8%となりました。

残りは保険やその他金融商品です。貯蓄額はおおよそ400万円が調査した対象世帯全体の真ん中の結果になりました。

貯金の預け先と配分

家庭を持っていれば、冠婚葬祭や事故、ケガなどで、お金が必要になるときもあるでしょう。冠婚葬祭費は、社会の一員として良好な人間関係を築いていくためにも必要なお金です。いざというときの困ることのないように、すぐ用意できるようにしておきたいものです。

当面の生活費や緊急用のお金を「普通預金」、当面使わないお金は増やすために「定期預金」、もしくは「定期積立口座」に移すのがおすすめです。普通預金に預けっぱなしという方は、見直しをして、資産運用を始めてみてはどうでしょうか。資産運用のポイントは、お金を預け分けることから始まります。

また、銀行選びも非常に重要です。ネット銀行は、手数料の安さと金利の高さが魅力です。しっかり比較して、自分にあった銀行を選んで下さいね。

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貯蓄のない世帯も増えている

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」(2014年)によると、30.4%の世帯に貯蓄が無いことがわかりました

特に若い世代の世帯に多く、20代の世帯主で貯蓄のない世帯の割合は41.1%、30代の世帯主で貯蓄のない世帯の割合は34.2%となりました。

貯蓄は将来のための保険ですが、今の現役世代は自分たちの子どもを育て、自分たちの両親を支え、さらに税金で世の中の低所得者を支えてと重責が常に重く圧し掛かっています。

ここに将来や老後を見据えて貯蓄しましょうといっても負担が増すだけで、義務に感じたら苦痛にしかなりません。大切なのは貯蓄について意識をすることです。

しなければいけないと気負うのではなく、意識しておくことです。意識していることで自然と生活の仕方が貯蓄仕様に変わる人も多いので、まずは意識改革からしてみてはいかがでしょうか。

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