インターネットの発展によって、全国どこにいようと情報を発信したり、時にはクリエイティブな仕事を受注することができるようになった人は多い。
たとえばここ数年のうちに、クリエイターが登録しておけば膨大な数の業者が発注している案件を閲覧し、仕事を受注することが可能なウェブサイトも随分増えてきた。
クラウドワークスやランサーズなどの、ライター募集案件が掲載されている会員制のサイトは、その中でも割と有名。
僕もこれらを利用して仕事を得たことは何度もある。
ただ、この手のサイトの案件って、正直言えば100の案件中、まともなのは2件ぐらいしかなくて、後はクリエイターを舐めきったアホみたいな報酬しか提示していない。
だからここでばかり仕事を探していると、いつまでも生活が安定することはない。
でも、こういうサイトでも使い道によっては、クリエイターが得することもある。
デザイン、コンペ案件で数100,000円ゲット!?
上記のウェブサイトは、何もライティング案件ばかりを募集しているわけではない。たまに会社のロゴデザインを公募するというものがあるのだ。
最近は素人でもツールさえあればそれなりのデザインをやれる。
そんな駆け出しデザイナーにとっては、このロゴデザインのコンペは結構単価がでかい案件なのだ。
会社のロゴデザインは、規定のレギュレーションを守った上で行うことと、没になっても別の仕事に使い回しができないため非常に時間コストがかかるものではある。
ただ、それだけに単価は100,000円程度のものから、時には数倍を設定しているものが多い。
何十人ものデザイナーの卵が一気に応募する場合はかなりの激戦になるものの、自分のセンスに自信があるなら良い稼ぎ口になるはずだ。
クライアントの求めるものを適切にキャッチし、満足してもらえるデザインを用意する。
これは商業デザイナーを志す人にとっては、非常に有意義な体験になるはずだ。
あくまでも僕はライター。個人的には、この手のコンペに僕が手を出すことはない。
しかし、デザインコンペに作品を提示する人々の特長を見ていると、やっぱりある程度実績がない段階では単純にデザインそのもののできが評価に繋がる。
こうういう激戦に身を投じてみると、最近話題になったばかりの、馴れ合いのデザインコンペがいかに腐っているか、よくよく把握できるはずだ。
ネーミングコンペでも50,000円程度は手に入る?
さて、こうしたウェブサイトには、ネーミングコンペというものもある。
これはクライアントが社名や、自社のサービスについて、キャッチーな名称を募集するという形式のもの。
耳障りが良く、しかもどんな仕事をしているのかが視覚的にすぐに分かるようなものでなければならない。
しかしこちらのコンペの場合は作業にツールは必要じゃない。
テキストファイルさえあれば、後はネーミングを考えてコンペに参加するだけでいい。とにかく手軽だ。
インパクトのあるネーミングを生み出す力があるのなら、挑戦してみるのも良いだろう。
報酬はピンキリだけど、50,000円程度の案件なら結構目に付く。
興味が沸いたら一度だけでも検索してみよう
今回ご紹介したコンペに共通しているのは、有名どころのクリエイターでなくとも参加できるということと、報酬額が最初に提示されていることの2点。
前者については採用されれば実績として数えることができるため、その後の仕事をする上でも強力な武器となる。
たとえば「○○という会社のデザイン(あるいは社名)、あれ僕が担当した案件なんですよ」と言うことができるわけで、クリエイターとしての箔が付くことは必至だ。
後者については、あらかじめ決まった報酬があることでモチベーションの維持が可能となる。
特にこのようなサイトの場合、コンペ後に代金の出し渋りが難しくなっているため、クライアント側の逃げ得に繋がらない。
安全に報酬が得られるため、この不景気な時代でも安心だ。
興味が沸いたという方は、一度概要だけでも検索して調べてみても面白いかもしれない。
(文/松本ミゾレ)