(Photo by 宮島ムー)
宝塚歌劇というと、なんとなく近寄りがたいイメージを持っている方が多いことでしょう。その存在は知っていても、観に行くにはハードルが高いですよね。この記事では宝塚ファン歴10年の筆者が、宝塚歌劇の基礎知識をご紹介します。
宝塚歌劇とは?
兵庫県宝塚市に本拠地のある宝塚歌劇団。東京の有楽町にも東京宝塚劇場があり、通年で公演を行っています。昨年2014年は宝塚歌劇100周年の年だったので、各種メディアで目にした方も多いことでしょう。
宝塚歌劇はお金持ちの趣味というイメージを持っている方も多いかもしれません。筆者も最初はそうでした。しかし足を運んでみると意外にアットホームな雰囲気。開演前や幕間には座席で飲食することもできます。周囲を見渡すとコンビニのおにぎりやパンを食べている方もいて、それほどお高い雰囲気ではありません。
チケットの種類は?
2015年10月現在の座席料金は以下のとおりとなっています。
宝塚大劇場 |
東京宝塚劇場 |
|
SS席 |
12,000円 |
12,000円 |
S席 |
8,300円 |
8,800円 |
A席 |
5,500円 |
5,500円 |
B席 |
3,500円 |
3,500円 |
SS席の多くは宝塚友の会に割り当てられるため、一般販売ではほとんど手に入りません。手に入りやすいのはB席3,500円です。2階席の後方になりますが、舞台全体を見渡すことができます。
宝塚初観劇の方が「8,000円以上も出してつまらなかったらどうしよう?」と思う気持ちはごもっともです。まずは3,500円で雰囲気を味わってみることをおすすめします。
これに加えて、当日売り出されるチケットも存在します。
宝塚大劇場 |
東京宝塚劇場 |
|
BB席 |
2,000円 |
2,500円 |
立見券 |
2,500円 |
1,500円 |
BB席は2階の一番後ろの席です。そんな席は人気がないだろうと思いきや、1公演を何度も見るコアなファンや、学生のファンから高い支持を受けています。
全ての座席券が売り切れると、立見券が発売されます。「なぜ宝塚大劇場の立見券はBB席より高いの…?」と気付いた方は鋭いですね。
宝塚大劇場の立見席は1階の一番後ろにあり、2階席より近くで見られるのです。これに対し東京宝塚劇場の立見席は2階席の一番後ろなので、BB席より安くなっています。
宝塚大劇場の座席数は2,550席、東京宝塚劇場の座席数は2,069席です。仮にすべての座席券を買い占めるとすると、宝塚大劇場は1821万9400円、東京宝塚劇場は1644万1200円となります。なかなか大きな金額ですね。これだけのお金が用意できたら個人でも貸切公演ができるのかもしれません。
チケットの入手方法
100周年以降、チケット入手が困難な状態が続いています。東京宝塚劇場のチケットは前売開始日に売り切れることがほとんど。東京と比べると兵庫県宝塚市の宝塚大劇場のチケットは手に入りやすく、公演によっては観に行く数日前にコンビニで買うこともできます。
インターネットのオークションやチケット売買サイトでも購入できます。もちろん転売目的の購入はNGということになっていますが、取り締まり切れていないのが現状です。
観劇初心者が注意すべきことは、座席の背もたれに背中を付けて見ることです。前のめりの姿勢になると、後ろの人が見えなくなって大変迷惑します。あとは携帯電話の電源を切ること、上演中に話をしないことなど、一般的なマナーを守れば大丈夫です。服装もそれほど気合を入れる必要はありません。ラフすぎなければ浮くことはないでしょう。
宝塚歌劇で人生が変わるかも?
筆者も宝塚を見て人生が変わった一人です。日常生活で何か辛いことがあったときにも、宝塚歌劇を観て乗り越えてきました。宝塚について思ったことを書き留めておくためのヅカメモというブログも運営しています。
現在は小さい子どもがいるので、生観劇はお休み中です。CS放送の「タカラヅカ・スカイステージ」で宝塚の最新情報を入手しています。宝塚ファンというと劇場にしょっちゅう足を運ぶディープなファンを想像されるかもしれませんが、テレビ視聴を主としているライトなファンもいるんですよ。
ちなみにタカラヅカ・スカイステージをスカパー!で契約した場合、月額は3,121円。B席よりも安いんですね。1ヵ月分の映像は1回の生観劇に如かず、ということかもしれません。
(文/宮島ムー)