MM総研の調べによりますと、格安SIM、格安スマホの契約数は2016年度までには約3000万回線を突破すると見込んでいます。3大キャリアの総契約数が1億5000万契約ほどありますので、それから比べればまだまだ及ばない数ではありますが、格安スマホのユーザー数が確実に増えていることは確かです。
3大キャリアと比べものにならないほど安価に、ほぼ同じ機能が利用できる格安SIM、格安スマホ。果たして実際にどれほど使えるものなのでしょうか。今回は実際に2015年2月から格安SIM、格安スマホを利用している私が、いちユーザーとして正直なレポートをお届けします。
【この記事の目次】
【月額料金】キャリアと比べればその差額は約8,000円
私が利用しているのはmineo(マイネオ)というサービス。ケイ・オプティコム社が運営するMVNOサービスですが、私が導入した当時の2015年2月、自分の使っていたauの端末をスムーズに移行できるという理由でここに決めました。
契約当時は4GBを月額2,367円(税込)で利用していたのですが、途中から3GBを月額1,719円(税込)で利用できるコースが新たに追加され、さらに今は3GBを月額1,632円(消費税、ユニバーサルサービス利用料込)となり、この安さに目がくらんだ私は即刻コースの変更手続きをしたのでした(コースの変更はWebで数分もあればできます)。
それまでに利用していたauに毎月支払っていた金額が月額9,773円(端末支払い代込)ですから、そこから比較すれば8,000円以上も得してしまっていることがわかります。
そりゃあ格安スマホですから、料金が安くならなくては利用する意味がありません。しかし、実際ここまで安くなるとは。反対にキャリアってどうしてあんなに高いのか不思議でなりません。
【比較】キャリア vs mineo のコスト比較
これは私が実際に試算した金額ですが、もし昨年2015年に、キャリアをそのまま使い続けていた場合とmineoに乗り換えた場合のコスト比較を表にしてみました。
2015年 | キャリアを継続した金額 | 2015年 | mineoに切り替えた金額 | 内訳 |
1月 | ¥9,773 | 1月 | ¥32,410 | mineo新規契約事務手数料(3,240円) MNP転出手数料(2,000円) キャリアサービス解除料(9,500円) 機器購入代金残り(17,670円)を1月に精算 |
2月 | ¥9,773 | 2月 | ¥2,270 | |
3月 | ¥9,773 | 3月 | ¥2,367 | |
4月 | ¥9,773 | 4月 | ¥2,367 | |
5月 | ¥9,773 | 5月 | ¥2,367 | |
6月 | ¥9,773 | 6月 | ¥1,999 | |
7月 | ¥9,773 | 7月 | ¥1,719 | |
8月 | ¥9,773 | 8月 | ¥1,719 | |
9月 | ¥9,773 | 9月 | ¥1,719 | |
10月 | ¥9,773 | 10月 | ¥1,719 | |
11月 | ¥8,357 | 11月 | ¥1,719 | |
12月 | ¥8,357 | 12月 | ¥1,719 | |
計 | ¥114,444 | ¥54,094 | 得した金額=¥60,350 |
これを見れば一目瞭然ですが、1年間で60,000円以上も得してしまっているんです!
この金額差は、翌年以降もキャリアを使い続けた場合と比較したらもっと拡がっていくことでしょう。スマホは私たちが生きているかぎり使い続けるものですので、少しでもムダなコストを抑えることは何より大切なのです。
【スピード】下り約5Mbpsだが、体感スピードは必要十分
安いのは分かりました。しかし、安かろう悪かろうで、料金が安いぶん接続スピードがあまりに遅すぎるのでしたら私もここまで利用し続けていません。
ここで、キャリアを使っていたときと今のとで、実測スピードの差を数値で示せれば一番美しいのですが、すみません、そこまでの計測はしておりません。しかし、mineoで回線速度を測定してみましたところ、下りは約5Mbps、上りは6.16Mbpsとなっておりました。
ちなみにキャリアの平均的な実測値は、検索して調べてみましたところ、下りがおよそ20Mbpsほどという結果が出ておりましたので、それから比べれば数値上は遅いものになるのでしょう。
しかし、普段のインターネット閲覧においては言うほどストレスは感じません。たまにちょっと遅いなと感じることもありますが、それも回線が原因なのか、サーバーが原因なのか、本体が原因なのか、なかなか分からないものです。実際、私がmineoを1年以上使い続けて、mineoの回線が原因で何をやってもつながらなくなったのは1回だけでした。
【通信容量】月3GBの契約だが、繰り越しもある
次に気になるのは通信容量じゃないでしょうか。
私が契約しているのは月3GBの通信容量ですが、毎月3GBからスタートするわけではありません。そう、前月からの容量の繰り越しがあるのです。
右の画面は実際に私が2015年9月の下旬に撮った、画面のスクリーンショットですが、下旬の時点でまだ3,899MBも容量が残っていることが分かります。
このままこの容量を保ち続ければ、10月にはその容量をまるごと繰り越して、かつプラス3GBを利用することができるのです。そうすれば月のはじめには7GB近くの容量からスタートすることができますね!
ちなみにこの繰り越しは翌月までのようです。翌々月には消滅してしまいますので、注意が必要ですね。
【機能】おサイフケータイ使用可だがフリーWi-Fiが使えない
私がiPhoneを使わずにAndroidを使い続けている理由のなかで最も大きいのがおサイフケータイの存在です。私は駅、コンビニ、自動販売機、ガソリンスタンド、その他色んなところで毎日のようにおサイフケータイを利用しています。正直、都内に出かけるのでしたら、お財布よりもスマホがある方が安心なくらいです。
そんな私ですから、格安スマホに切り替えてもおサイフケータイが使えるということが何よりの必須条件でした。契約当時に調べてみましたところ、mineoではおサイフケータイは使えるとのことでしたので、ここは問題なくクリアです。mineoに乗り換えてからも、同じ端末を使っている限り、とくに設定を変更したりすることもなく、キャリアのときとまったく遜色なく使えてます。
ただ、駅構内や飲食店などにあるフリーWi-Fiが使えないようです。これはちょっと不便ですね。ここがクリアされれば非常にありがたいのですが。
【サポート】電話、チャット受付あり。でも一度も使ったことはない
もし、不具合があったり、使い方が分からないときなどはメールはもちろん、電話やチャットでも受付してくれます。ところが実際、私が契約した2月からこれらのサポートを利用したことは1度もありません。
端末が壊れてしまったときに無料で交換してくれるような、キャリアのようなサービスはさすがにありません。そういうときは修理の専門業者を自力で探してお願いすることになるのでしょう。
【結論】1年足らずで十分元が取れる
長々と書いてしまいましたが、結論は「金額的には格安スマホの方が断然お得」ということになります。
スマホで日常的に動画や画像をガンガンダウンロードしていたり、とにかくよくスマホを壊しちゃう、なくしちゃう、という人には格安スマホは不向きかもしれませんが、普通にWebを閲覧し、メッセージをやり取りするていどであれば、正直格安スマホに乗り換えないのは、あまりにもったいないのではないでしょうか。
キャリアのスマホを何年も利用し続けているあなた。速度の速い回線や手厚いサービスは魅力的ですが、年間で40,000円も50,000円も得するとなればどうでしょうか?
最大30カ月無料!?mineoでスマホ代を安く!【キャンペーン実施中】
(文/HOW MATCH編集部)