【この記事の目次】
月あたりの手取り額は150万円程度
日本で年収が3000万円となると、手取り額は1800万円少々、そして月あたりの手取り額は150万円といったところになります。これにボーナスも加わるわけですから、なんともうらやましい話ですね。
ここまで年収がある方は、当然ながら仕事も限られてきます。日本では開業医や医療法人の医院長、上場企業の社長、外資系トレーダー(年齢により差あり)と、成功されている自営業者など、一般の給与制度の枠外にいる人たちがほとんどでしょうか。
高所得者でも暮らしは案外おとなしいもの
このようなランキング上位の高所得者の生活水準は、とても気になるところだと思います。
しかし実際のところ、こういった仕事をしている人たちの生活の内容を見てみると、ほとんど人が忙しく、家族との団欒といった言葉はあまり聞こえてこないのが現状です。
土日の休日でも接待のゴルフや会合に出席しなければならず、ただ単に稼ぐためだけに今を頑張っているようなものです。生活の幸福度という意味ではすこし微妙といえるかもしれませんね。
住宅については、ほとんどの人が賃貸ではなく、交通機関の便利な都心から30分以内の駅に近い場所に持ち家をもっています。敷地は周辺の住宅に比べて広いですが、特別大きな家に住んではいるわけではないようです。
車に関しては、1000万円以下の車が多いようです。現在では国産の高級車も高級外車とあまり金額的に違わないこともあり、持ち主の好みによって車種を選んでいることがほとんど。特に目立った車に乗っている訳ではないようですね。
普段の買い物は、特に普通の方と違うところはありません。スーパーで買い物をしますが、勿論、高級スーパーやデパートの地下(いわゆるデパ地下)でも週に数回程度は買い物をするようです。
決定的に違うところといえば、週に何度か家事のサポートサービス、つまりお手伝いさんを利用している方が多いというところでしょうか。
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しかし教育には手を抜かない
お子さんはほぼ小学校の頃より私立小学校へ通っていて、塾や習い事にも相当な金額を使っています。
お子さんが2人いるとして、2人とも小学校から大学まで私立に通わせたとしたら、学費の総額は5000万円以上になります。普通に家を買える金額を子供に投資する親の熱意は理解できると思います。
また別荘や会員制のリゾートクラブなども、大部分の方が所有しているようです。
しかし働いている本人は忙しいため、使用するのは年に1~2回程度。ほとんどが奥さんやお子さんのみで使用して満喫しているのが実際のようです。
年収3000万円は凄そうに見えるが
このように、年収が3000万円の方の暮らしは、一般に外から見る限りはそれほど大きく目立ってはいません。どちらかというと見えないところでそれなりにお金を使っているようです。
なかにはあまり目立ちたくないために、会社から迎えに来る車を少し離れた所で待機させておいて、自分は少し歩いて行くという人もいるとか。そこまで行っちゃうと逆に窮屈なものですよね。
多額の収入は多くの可能性とゆとりをもたらしてくれることは否定できませんが、それだけに仕事や子供の教育には手が抜けないという点も持ち合わせていることが分かると思います。
年収3000万円はどんな仕事をしているのか?
統計調査によると社会人の平均年収は約414万円といわれていますが、そんな中で年収3000万円を超える人がどんな仕事をしているかは興味がわくものです。
年収3000万円稼ぐ人はさまざまなものに恵まれた別次元の人なのか、それとも頑張れば誰でもなることが可能な人なのか、年収3000万円稼いでいる人の仕事に注目してみました。
開業医や医療法人の医院長
弁護士、会計士など、世間一般で「ゴールドライセンス」と呼ばれる資格の中でも一番の人気を誇るのが「医師免許」です。高収入な職業として医者がよくあげられるのはこのためです。
医者には「病院勤務医」と「開業医」の2種類があり、年収3000万円稼ぐと言われているのは開業医の方です(病院勤務医の平均年収は約1500万円)。開業しているという点では会社の社長と同じ立場ですが、開業医は都市部の人気エリアを除いて顧客(この場合は「患者」)獲得の競争が激化していないため、キチンとした経営を行なっていれば一定の収入は見込めます。
また高齢化社会にともない医療サービスは高成長分野です。「国民すべてが患者」とさえ言われる時代ですので、医者が開業して経営的に失敗するというケースはあまりありませんが、開業医に向いていない医師もいるため、開業して失敗するケースはあります。
医師になれば誰でも開業医になれる資格はありますが、年収3000万円を得る開業医になるには適性および努力が必要です。
上場企業の社長
上場企業の社長になる方法は2つあります。1つは既に上場している大手企業に就職し、その中で頑張って出世して社長になる方法です。同族会社では生まれもっての資格が必要ですが、実力を重視する企業ならば誰もが上場企業の社長になる可能性を持っています。
もう1つの方法は会社を起業し、上場するまで育て上げることです。最近の企業は資本金が1円でも企業でき、個性とアイディアが光る企業も多くあるため、どの企業が成功するかはわかりません。
誰でも努力すれば上場企業の社長になり年収3000万円以上を得ることが一応できます。可能性はとてつもなく低いのは確かですが。
外資系トレーダー
年収3000万円を超える人で多いのが、外資系証券会社に雇用されていて、上手に利益を出している株式のトレーダーです。
投資銀行本部で稼ぐ人の多くは3000万円の給料をもらっていて、大型の案件をこなす中堅~ベテランクラスではさらに上の年収5000万円にもなるそうです。
リーマンショックで外資系証券会社など金融会社の地位(「成功した人」イメージ、つまり高年収を得ることができる人というイメージ)は瓦解しましたが、実際は安定感が無くなっただけで、できる株式のトレーダーは今でも年収3000万円を超えることができます。
証券会社の株式トレーダーは、適性・能力がきちんとあれば誰でもなるチャンスがあります。また最近は経験豊富な中堅~ベテランを好む傾向が減り、若手でも実力があれば大型案件を任せられると判断されるケースも増えてきたようです。
スポーツ選手やタレント・文化人
一般に高所得者は高学歴で偏差値の値が高い人たちというイメージがあると思います。ただ、スポーツ選手やタレント・文化人といった人たちは、必ずしも皆が大卒者というわけではなく、高卒者も少なくありません。
どんなスポーツでも注目されて有名な選手ならば高年収になるのが普通ですが、特に平均年収が高いのはサッカー選手かプロ野球選手です。
努力する人ならば誰でも可能性があるとはいえ、年収ピラミッドはかなり厳しく、3000万円で平均年収、わらにピラミッドの下の方だと400万円程度と、かなりの所得格差があります。
それでもサラリーマンの平均年収と同じかそれ以上はあるじゃないか、と思われるかもしれません。
しかしスポーツマンは稼げる選手でいられる期間が5~10年と短く、約40年安定して働ける(会社の事情にもよりますが)サラリーマンとは稼げる期間が異なります。そういう意味では、ワリとリスクのある職種ともいえるでしょう。
芸能人は年収が高そうなイメージがありますが、安定的な収入を得ることは難しいといえます。世の中のニーズも関係するため個人の努力だけでは稼ぎ続けることが難しく、才能と運が重要な要素となる仕事です。このため月収や年収といった賃金の平均値データを見ると、一般的な会社員より劣っていることも少なくないのです。
芸能人はスポーツ選手と同じで、年収ピラミッドの下層にあたる人たちが多いのです。そんな芸能人たちの中でも人気が安定し、ピラミッドの上の方に位置しているのが「タレント・文化人」です。
役者、アイドル、芸人など芸能人を区分けしたとき「タレント・文化人」となれるのはマルチの才能に恵まれたほんの一握りの芸能人で、中でも帯番組をもっている司会者やコメンテーターに多く見られます。