転職を検討しているものの、「こんな理由で転職していいのかな…」と躊躇してはいませんか?
看護師の職場は多忙であるだけでなく、女性社会。そのため、心身ともにつらい思いを抱えながら仕事をしている人も少なくありません。
またネガティブな転職理由の場合、落とされてしまうのではないかと不安に思っている人も多いようです。しかし伝え方を工夫するだけで、転職理由が与える印象は大きく変わります。
そこで今回は、看護師が転職を考えた主な理由と、その伝え方のポイントについてご紹介します。あなたと同じ思いを抱えて転職した看護師もいるかもしれませんよ?
よくある看護師の転職理由とは?
まずは実際に転職を経験した看護師が語る、よくある理由をご紹介します。
他の分野・施設に興味があった
病棟や施設の規模・運営内容などが変われば、看護師が果たすべき役割や働き方も大きく変化します。そのため
- 他の病棟で経験を積んでみたい
- 規模の違う病院で働いてみたい
など、現在働いている施設とは違う形態のところで働きたいと考えている看護師は多いようです。
興味がある理由も、人によってさまざま。
- 自分に合った職場を見つけたい
- キャリアアップやスキルアップしたい
という前向きな意見も聞かれますが、
- 今の職場が合わない
- とにかく環境を変えたい
という意見もあります。
給料・待遇面の不満
現在働いている施設の給料や待遇に不満を感じ、転職を検討する人もいます。待遇面でよく聞かれるのは
- 残業・夜勤が多すぎる
- 休み希望を聞いてくれない
- 長く働いても給料アップが期待できない
といった意見です。
給料や待遇は自分の評価の指標ともいえるもの。またやりがいのひとつになることもあるため、「もっと自分を評価してくれるところで精一杯働きたい」と思うのは自然なことだと言えるかもしれません。
人間関係に関する理由
女性が多い職場ということもあり、人間関係に悩む看護師は少なくありません。
- もっと雰囲気のいい職場で働きたい
- あの人とは一緒に仕事したくない
などと悩み、転職を決意する人も多数いらっしゃいます。
人間関係は自分が変われば必ずしも問題が解決するわけではないため、転職によって環境を変えたいと思う人が多いようです。
通勤や勤務地に関する理由
- もっと近くの施設で働きたい
- 通勤時間の短い(アクセスしやすい)病院で働きたい
といった意見です。
通勤時間は意外と負担に感じるポイントのひとつ。特に乗車率の高い路線を利用しなければならない場合や、通勤に数時間かかる場合は、就業前にクタクタになってしまうこともあります。
通勤の負担を減らすことは、長く働く上でも重要なポイントとなるため、転職を検討する人が多いようです。
ライフステージの変化
結婚や出産・子育てなど、女性特有のライフステージの変化によって、これまでの働き方では負担を感じるようになった際にも、転職を検討する人は少なくありません。
転勤などでやむを得ず転職を検討しなければならない場合もありますが、出産や子育てによって今までの働き方を続けるのが難しく、時短や福利厚生のしっかりした職場で働きたいという場合もあります。
看護師は女性が多いこともあり、ライフステージに配慮したところは少なくありませんが、それでも各施設で待遇や対応にはかなり違いが生じるもの。
自分に合った職場を求めて、転職を決意する人が多いようです。
転職を成功させるための転職理由の伝え方
転職理由は人によって異なるもの。そのため履歴書や面接の際には、ほとんどの場合転職理由が問われます。これは施設側が
- 長く働いてくれる人材か
- 職場に馴染むことができるか
- 一緒に働ける人材か
という点を見極めるために聞かれることが多いため、特にネガティブな理由の場合不利になることも。
しかし伝え方を工夫すれば、ネガティブな理由がマイナスに取られない場合があります。逆に、たとえポジティブな理由であっても、マイナスに捉えられる場合も。
そこで、履歴書や面接での転職理由の書き方・伝え方についてご紹介します。
ポジティブな転職理由
「キャリアアップ・スキルアップしたい」などのポジティブな理由の場合は、正直に伝えても問題ないことがほとんどです。ただし、「新しい職場をたくさん経験したい」などの理由は、長期定着しないのではという不安を相手に与える可能性があります。
また「スキルアップしているのに給料が増えなくて…」など、今働いている職場の悪口と捉えられるような発言も控えましょう。
- キャリアアップではなく不満があって転職したのでは
- うちもすぐに不満をいわれるのでは
と思われてしまいます。
ネガティブな転職理由
- 給料・待遇に不満があった
- 人間関係がうまくいかなかった
などのネガティブな理由は、できるだけ伝えないのがおすすめです。他に転職を決意した理由があれば、そちらだけを伝えるようにしましょう。自己分析を行うことで、他の理由が見つかる場合も多いので、しっかり下準備を行うことも大切です。
どうしてもネガティブな理由しかない場合は、伝え方を工夫するとプラスにつながる場合があります。例えば人間関係を理由に転職する場合は以下のように
- 自分にも非があったこと
- 改善のために何かしらの努力をしたこと
を加えて伝えるようにしましょう。
「より良く仕事するために私からも改善を要求したり、歩み寄って話をしたりしましたが、私の力不足でどうしても改善できず、転職することを決意しました」
どちらか判断できない時は・・
ライフステージの変化や病気・ケガ、病院の倒産などどちらとも取れない理由の場合は、そのまま伝えても問題ないでしょう。
特に病気やケガ、ライフステージの変化については、現在の状態などについても伝えておくのがおすすめ。転勤の場合は次の転勤時期が分かれば、その点も合わせて伝えておきましょう。
就業後、万が一悪化して休みを取らなければならない場合などに「聞いていなかった」とトラブルになる場合があります。そんなトラブルを避けるためにも、専門のアドバイザーいる転職サイトを利用するのも一つの手です。
アドバイザーは転職の際のポイントだけでなく、転職先として検討している病院やクリニックの内情についても調べてくれることがあります。アドバイザーをうまく活用し、転職後のギャップを防ぐのも良いでしょう。
ナース人材バンクでは求人広告などに掲載されていない人気の非公開求人や土日休み、年間休日125日以上など自分の希望条件に合わせて求人を探すことができます。
転職理由を伝える時のその他の注意点
どんな場合でも、転職で転職理由や志望動機を伝える際は、以下の点に気を付けましょう。
嘘をつかない
ネガティブな理由の場合、落とされないために嘘をついてしまう人がいます。またポジティブな理由であっても、事実よりも過大に情報を伝えてしまう場合も。
しかしこうした嘘は、就業後すぐにバレてしまうことが多いものです。また病院やクリニック、施設同士の繋がりから、前職の様子についてもバレてしまう場合があります。
就業後につらい立場に陥らないためにも、嘘はつかないようにしましょう。
前職の悪口や愚痴はいわない
人間関係や前職の経営内容に問題が合った場合などは、つい悪口や愚痴を言ってしまいそうになります。しかしこうした不満を伝えることで、「この人はうちに就業しても不満を持ちそうだ」という印象を与えてしまう可能性があります。
たとえ前職に不満を持っていたとしても、決して悪口や愚痴は言わないようにしましょう。
まとめ
看護師の転職理由としてよくあるのは以下5つ
- 他の分野・施設に興味があった
- 給料・待遇面の不満
- 人間関係に関する理由
- 通勤や勤務地に関する理由
- ライフステージの変化
- ポジティブな理由やどちらか判断できない理由はそのまま伝えても問題ない
- ネガティブな理由の場合、他に転職を決意させることがあるならそれだけを話す
- ネガティブな理由しか見つからない場合は「自分にも非があったこと」「改善のために何かしらの努力をしたこと」をプラスして伝える
- 転勤や病気など懸念事項がある場合は先に伝えておく
- 転職理由を伝える場合は悪口や愚痴を避け、嘘をつかないようにする