別の病院に転職したいと思っているものの、履歴書欄がうまくかけずに困っていませんか。志望動機は履歴書の中でもしっかりチェックされやすい部分のため、その内容は転職の成功に大きな影響を与えるといわれています。
どれだけ優秀な看護師でも、志望動機で自分の強みや病院への思いなどを伝えることができなければ、希望の病院やクリニックへ転職することは難しいでしょう。
言い方を変えれば、志望動機の書き方を工夫すれば弱みをカバーし、自分の強みを全面に押し出すことができるということ。
そこで今回は、看護師の転職を成功させるための志望動機の書き方についてご紹介します。
看護師の転職の志望動機は何を見られている?
そもそも、なぜ志望動機は履歴書の中でもよくチェックされるのでしょうか。それは履歴書の中でも、応募者の人間性や能力、適性などがよく表れる部分だからです。
つまり「私は貴院が求める人材にぴったり(または近い)人材です」ということが志望動機の中でしっかりアピールできれば、転職成功がぐっと近くなるのです。
そこでまずは面接する側の施設が、志望動機のどんな部分を見ているのか、看護師の転職を成功させるためにはどんな志望動機にすべきかについてご紹介します。
長く続けてくれるかどうか?
昨今、看護師は比較的転職しやすいと言われますが、病院やクリニック側からすれば「長く勤めてくれる人を確保するのが難しい時代」だといえます。
人材不足は業務に支障が出るだけでなく、確保のために広告を出したりする手間や費用が必要となるため、施設側としてはできるだけ長く勤めてくれる人材を採用したいのが本音です。
こうした内容が書かれているかどうか、もしくは「さまざまな職場で力を試したい」などのように、すぐに辞めてしまいそうなニュアンスが入っていないかどうかを確認しておきましょう。
なぜこの病院でないといけないのか?
看護師だけに限らず、採用する側は熱意のある人や「ここで働きたい」と強く思ってくれる人を採用したいと考えています。
数ある中からなぜこの病院を選んだのかが盛り込まれているか、また具体的かつ説得力のある内容になっているかどうかを確認しましょう。
即戦力として働けるか?
新卒とは違い、中途採用の場合は即戦力になってくれるかどうかが、合否を大きく左右します。
即戦力になってくれるかどうかを推し量るために、今までどんな経験をしてきたか、どんなことができるのか、どんな病床で働いてきたかなどをチェックされることが多いようです。
そのため志望動機では、自分の経験や能力、資格などについての記載を記載し、即戦力として働けることをしっかりアピールしましょう。
組織に溶け込めるかどうか?
例えば同じ急性期病棟でも、雰囲気や職場環境は病院によってさまざまです。長く続けてもらうためにも、また業務を円滑に行うためにも、採用担当者は志望動機で「今の職場に溶け込める人材かどうか」をチェックしています。
応募先に知り合いがいる場合は雰囲気や職場環境について事前に聞いておくのがおすすめですが、わからない場合は施設の理念をしっかりチェックしたり、コミュニケーション能力があること、積極的に周りと関わりを持とうとすることをアピールするのがおすすめです。
看護師が転職時に志望動機を書く際の注意点
ここまでの内容がしっかり書けていれば、転職成功は間違いなし…というわけではありません。
上記のポイント以外の部分で「この人はあまり魅力的ではないな」と思われてしまったり、「一緒に仕事できないな」と思われてしまったりする部分があると、成功が遠ざかる可能性があります。
ここでは失敗しやすいポイントや、志望動機記載の注意点についてご紹介します。
志望動機は「施設・患者目線」で
志望動機は自分の思いを一方的に伝える場所と思われることが多いですが、それは大きな間違い。志望動機は病院やクリニック側が「応募者がどんな人材か」を知るための部分です。
知りたい情報が書かれていなかったり、応募者が一方的に伝えたい内容ばかりで埋められていたりする志望動機だと、あなたの魅力や能力が正しく施設側に伝わりません。
- どのような形で施設側や患者の力になれるか
- 自分の持つどんな能力にメリットを感じてもらえるか
という目線で、施設側が知りたい情報を入れ込むようにしましょう。
給与・待遇・勤務地の希望を主軸にしない
転職理由にこれらの内容を挙げる人は多いでしょう。また「家から近いから」「通勤しやすいから」という理由を挙げる人も少なくありません。
しかし前述したように、志望動機は施設側に「自分を雇った時のメリット」を訴える部分です。特に給与部分は、「もっといい所があればすぐに転職してしまうのでは」という不安を施設側に抱かせる可能性もあるため、あまり記載しないほうが良いでしょう。
また待遇や勤務地の希望がある場合は、志望動機ではなく備考欄に記載するのがおすすめです。
教わることを前提にしない
よく見かける志望動機のひとつに、
- 研修でたくさんのことを教わりたい
- 貴院の◯◯について学びたい
といった内容が挙げられます。特にスキルアップのための転職の場合、こうした記載をしてしまいがちですが、教わることを前提に志望動機を書くのはNG。
前述したように、病院やクリニックは「即戦力」を求めています。未経験者や新卒の場合はこうした内容が入っていても許されますが、中途採用の場合は
- 即戦力にならないのでは
- 知りたいことを学んだ後に辞めてしまうのでは
と思われる可能性があります。たとえ研修内容に魅力を感じたとしても、志望動機にはこうした内容を入れないようにしましょう。
どうしても盛り込みたい場合は「研修によって今ある能力にさらに磨きをかけ、貴院に貢献したい」というように、能力を上げることで施設側にどんなメリットがあるのか、どのように貢献できるのかについて言及するのがいいでしょう。
転職成功のための志望動機の書き方
ここまでは比較的医療分野や看護師という職種に特化した志望動機の書き方についてご紹介しました。さらに良い志望動機に仕上げるためには、履歴書の基本的な書き方について知っておく必要があります。
ここでは職種にかかわらず押さえておきたい、転職成功のための履歴書の書き方についてご紹介します。
丁寧に書かれている
丁寧に書かれていることがわかる履歴書は、それだけで魅力的に感じるものです。
字がきれいではないことと、書き方が雑なことは違います。たとえ字に自信がなくても、できるだけ丁寧に書くよう心がけましょう。
前向きな内容になっている
場合によってはネガティブな内容に触れなければいけないこともあるでしょう。そんな時は書き方を工夫し、できるだけ前向きな内容になるように気をつけましょう。例えばブランクがある場合
- ブランクの間に学んだことで、医療・介護の現場に活かせること
- ブランクを埋めるために行った努力
- ブランクに負けない経験がある
など、施設側が魅力を感じる表現をいれるだけで、印象が大きく変わります。ネガティブに捉えられると感じたところは、できるだけ前向きな表現に変更するようにしましょう。
例文を丸写ししない
転職本やインターネットにはたくさんの例文が載っています。これらを丸写しにしていませんか。
例文を丸写ししてしまうと、面接の際に質問にうまく答えられなかったり、他の応募者と似通った内容になってしまったりする可能性が高くなります。
例文はあくまで参考程度にとどめておき、具体的な内容は自分で考えた上で志望動機を作成するようにしましょう。
志望動機が具体的である
「貴院を志望したのは理念に共感したからです」など、志望動機が抽象的な内容は、見る者の心をあまり動かしません。
どの部分に共感したのか、共感した上で自分ならどのように施設や患者の力になれるのかなどを具体的に記載するようにしましょう。
転職志望動機の書き方まとめ
志望動機は訴えたいことではなく、病院やクリニック側が知りたいことや、魅力を感じてくれるポイントを記載するようにしましょう。
志望動機の中で施設側がみているのは主に以下4つ
- 長く続けてくれるかどうか
- なぜこの病院でないといけないのか
- 即戦力として働けるか
- 組織に溶け込めるかどうか
志望動機を書く際は主に以下3点に注意する
- 志望動機は「施設・患者目線」で
- 給与・待遇・勤務地の希望を主軸にしない
- 教わることを前提にしない
転職成功のためには以下の履歴書の基本的な書き方を押さえる
- 丁寧に書かれている
- 前向きな内容になっている
- 例文を丸写ししない
- 志望動機が具体的である
転職を成功させるために看護師専門の転職サイトを利用する方法も
看護師の転職を成功させる為にも、看護師専門の転職サイトを利用するのも有効な手段です。転職サイトの中には、アドバイザーと呼ばれるスペシャリストが相談に応じてくれるところもあり、志望動機書の書き方はもちろんのこと、転職の際のポイントや転職先として検討している病院やクリニックの内情についても調べてくれることがあります。
アドバイザーをうまく活用し、転職を上手く成功させましょう。ナース人材バンクでは求人広告などに掲載されていない人気の非公開求人や土日休み、年間休日125日以上など自分の希望条件に合わせて求人を探すことができます。
後悔しない転職をするために、看護師専門転職サイト「ナース人材バンク」を活用してみてはいかがでしょうか?