転職といえば、うまくいく人と失敗する人を耳にしますよね。転職活動の取り組方や準備の仕方になにか違いでもあるのでしょうか。
おすすめなのは、自分の持てる力を最大限発揮するために、転職活動における準備段階に必要不可欠な事柄をきちんと押さえて活動を進めることです。
準備しなければいけないことは何なのか、本稿がなにかの参考になればと思います。
転職したいけど、やり方がわからない・・不安
「転職ってしたことがないからそもそもやり方がわからない…」不安になりますよね。まず最初に何に手をつければ良いかわからないという人も多いと思います。また、とりあえず求人サイトに登録してみたものの、どんな過程を経て転職に至るのかよくわからないという方もいるのではないでしょうか。
かと言って、まだ会社に退職することを伝えていないので身近に相談できる人もいない。そんな時に手を貸してくれるのが、転職エージェントやキャリアコンサルタント、キャリアアドバイザーと呼ばれる方々です。
求職者は孤独なことも多いです。人材紹介会社は企業や案件を教えてくれるばかりでなく、特に大手になるとサポート体制もしっかりしているところがあります。面接対策だけでなく、志望動機の添削や退職交渉のアドバイスなどもしてくれます。
また、企業の人事担当と繋がりのあるアドバイザーならば、非公開求人の紹介をしてもらえる、なんてこともあります。
転職で失敗する人・成功する人の違いはあるの?
何をもって転職活動成功であるか、何をもって優良企業であるかは人によって少しずつ違います。
給料は誰しも高い方が良いですが、例えば裁量をもって仕事ができる環境が良い、という人もいれば比較的自由に仕事ができる方が良いという人もいます。
当然、選考過程で求められるのも違ってきます。しかしながら、どの企業で内定を勝ち取るためにも最低限しなければいけない事があります。成功するひとと失敗する人の特徴を見ていきましょう。
成功する人
長期的なビジョンを持っている人
20代で転職をする場合は、第二新卒で見てもらうなど、ポテンシャルを含めて評価してもらえることも多いと思います。その際、30代や40代の場合を比べてキャリアも少ないので、社会人としての軸を問われることも多いと思います。
今までどんな風に生きてきたのか、将来どういうキャリアを描いていきたいのかをきちんと筋道をたてて話しができる必要があります。
軸がある人
例えば、いままで法人営業で外資系企業を担当していて、実際に担当者と話しをするときには外国語でコミュニケーションをとっていた人が、外資系企業に応募する、というと自然な志望動機が書けそうです。
キャリアは積み重ねていくものです。いままでした仕事がいまの仕事に繋がり、またいまの仕事が5年後・10年後にする仕事に繋がります。
ジョブチェンジなどを考えていない場合は、計画的なキャリア形成を面接官に伝え、それが応募企業で実現できる事であれば、採用する側も迎えやすくなります。
やりたいことが明確な人
採用する側にとっても、求職者にとっても相手は会ったこともない人になります。
採用側は、面接の短い時間と、予め送られた書類からの情報だけでもって選考を通過とするか否かを判断しています。なので、ずばりやりたいことをシンプルに伝えることができ、そしてそれが応募企業で実現できるとみなされれば、内定のジャッジを下しやすくなります。
やりたいことが明確だと、転職活動は成功しやすいのです。
失敗する人
転職活動が簡単だと思っている人
転職活動に失敗すると、無職の期間ができることがあります。
そうなると今ままで会社がやってくれていた社会保険や年金などを自分で払わなければいけなかったり、確定申告をしなければならなかったりします。また、なかなか職が決まらない場合はハローワークに行く必要があります。
サラリーマンをしていればする必要がないことなので、煩わしいことをしなければならないのも現実としてあります。自分のことだと思って、まずは全身全霊で臨む姿勢を忘れないようにしましょう。
職務経歴書・履歴書がきちんと書けていない人
面接官が求職者の情報で一番最初に見るのが、履歴書・職務経歴書です。最初の印象がこれらで決まると言っても過言ではありません。
この2つの書類は、書類選考時だけでなく内定が出るまで何回も、採用に関わる人の目に留まります。自分自身で100点をあげれるくらいの完成度まで仕上げていきましょう。
面接対策ができていない人
面接は段階評価や点数評価をされていることが多いです。
予め送った職務経歴書・履歴書に書かれている内容と面接で話すことは筋が通っていなければ説得力がなく、会社に入ってからも提案力のある人だと思ってもらえないことがあります。
一部の転職エージェントでは面接対策の口座やセミナーを催しているところもあります。これらを有効活用して面接に臨みましょう。
転職で失敗しないためには、どうしたら?
まずは、自分がどんなキャリアを歩んできたのかを一度整理して棚卸ししてみましょう。
面接を受ける企業に自己紹介をするためには、まずは自分がどんな経歴・職歴を持っているのかを把握できて説明できないと話しになりません。しっかりと準備をしましょう。
自己分析
新卒の面接でも自己分析はしっかりしなければなりませんが、転職の場合は社会人としての経験があります。自身のキャリアを振り返って、
- 自分がどんな社会人なのか
- どんな人物なのか
をこの機会にきっちり分析しておきましょう。
企業によっては適性検査だけで面接に落ちることもあります。それだけ、採用側にとってみれば、スキルや経験よりも人物を重視するところも多いのです。
情報収集
同じ業界であれば、入りたい会社に関する前評判もあると思いますし、友人知人で転職経験のある人にアドバイスをしてみるのも良いでしょう。ジョブチェンジ(勤務する業界を変える)のときは、より情報収集が必要です。
できればキャリアアドバイザーから得られる情報だけでなく、インターネットや書籍からも業界の一般的な勤務体系や福利厚生などを調べておきましょう。
例えば女性で保育士に関する求人を知りたいなら教育分野、看護師なら医療系に得意な求人紹介会社とコンタクトをとって、いまマーケットに存在する求人案件を把握しておいた方が良いでしょう。
企業研究(業界研究)
企業研究や業界研究は必須です。業界の大手やメインプレーヤーを押さえておくこと、ベンチャー企業や外資系企業を受ける場合などは、その分野のテクノロジーのトレンドや海外の経済動向などを押さえておくのも当然です。
また、採用側は会社に入って活躍してくれるかどうかを見ます。活躍出来る人だと思ってもらうためには、その会社にどんな仕事があるかを知っている必要があります。
それを踏まえた上で、自分の強みを活かせるということがきちんと伝えられる必要があるのです。
応募書類の準備
先に述べました履歴書・職務経歴書を準備するのは勿論です。履歴書に添付する写真もできれば、写真屋さんでちゃんとしたものを準備しましょう。
また、デザイン系の方はご自身のポートフォリオを求められることも多いです。デザインを考えられた時の、考察なども振り返って面接で話すことを想定し、整理してみてください。
オススメの転職活動方法と対策とは
転職サイトを利用する場合の方法と対策
まずは、登録して自分の履歴書を職務経歴書をつくってみましょう。これらを完成させられたところがスタートラインです。そして登録したら、自分の欲しい情報をもっていそうなそのサイトに専属のエージェントを探してみましょう。
転職エージェントを利用する場合の方法と対策
転職エージェントは相性もあります。人材紹介会社や紹介サイトに登録すれば、たくさんエージェントの方から連絡がきます。まずは、自分が受けてみたいと思える企業を紹介してくれるエージェントとコンタクトをとってみるのが良いでしょう。
例えば外国語の能力を活かしたいのならば、海外案件に強い人、Uターン就職を考えているならばいまいる県外の案件を持っている人に紹介してもらうべきです。
おわりに
まずは履歴書・職務経歴書を完璧につくり、面接対策の準備を進めましょう。
その過程でやりたいことを明確にして、きちんと採用担当に伝える。
それをどれだけきちんとできるかが、転職活動の明暗を分けると思います。しっかり準備をして万全の体制で臨んでください。
まとめ
- 転職活動は、転職サイトや転職エージェントを有効活用すると良い。
- 転職活動で成功する人は、「長期的なビジョンを持っている人」「軸がある人」「やりたいことが明確な人」。
- 転職活動で失敗しないために、準備できることはたくさんあるので、きちんとやり遂げましょう。
(文/松春人)