株式投資をしたくても、利益を出すためにはしっかりとした学習が必要です。大切なお金をかけている以上、知識やスキルもなく投資を実践してしまうのは賢明ではありません。
とは言え、投資を学習しようと思っても、世の中には膨大な情報が溢れかえっていますので、取捨選択をしないと非効率になってしまいます。
この記事では、あなた流の投資法を確立するまでに、一体どういう学習をすれば効果的で効率的なのかを紹介いたします。
【この記事の目次】
まずはネットで基本を学ぶ
株式投資の学習をする際に、最初にして頂きたいことはインターネットでの下調べです。いきなり書籍を購入したり、ネットでの情報商材を買ったりするよりも、無料でできることから始めて全体像を把握しましょう。
書籍や情報商材は自分に合ったものを選択しないと、ちゃんと学習することができない恐れがあります。でも、どういうものが自分にあっているかは全体像を把握していないと選択に手間取る可能性があります。
既にこの記事をお読み頂いている時点で、下調べに入られているということだと思いますので、この記事を読み終えたあとに、今度は具体的な投資ノウハウの方法を探してみてはいかがでしょうか?
投資のノウハウに関する情報は溢れていますが、共通点を抜き出せばそれほど多くの手法があるわけでないとこに気付かれるかと思います。まずはインターネットの情報でいろいろなノウハウをサラッとだけご覧ください。
自分に合った書籍探し
インターネットの下調べが終わったら、今度は具体的に書籍で学習しましょう。書籍は専門知識を低額で学ぶことができる嬉しいツールです。何度も読み返すこともできますので、投資を実践している最中に分からなくなったら辞書がわりに活用することも可能です。
投資ノウハウに関する書籍は大きく分けると、
- 投資マインドに関する本
- 短期トレード向きの分析ツールの活用方法
- 長期トレード向きのファンダメンタル分析方法
- 初心者が証券会社の口座を開いてから実践し始めるまでのスタートブック
に分かれています。
あなたがどういう投資スタイルを取るかによって選ぶ書籍も変わって来ますので、インターネットでの下調べで得た知識をもとに、漠然とで結構ですのであなたの投資スタイルを想像し、それに合う書籍をチョイスしてみてください。
読まなくても良い書籍とは?
「インターネットで下調べをしてそのあと書籍で学びましょう」と書くと、「そんなの当たり前じゃないか」と思っている人がいらっしゃるかも知れません。しかし、その当たり前に思えることが実行できるかどうかで、あとの効率が大きく変わってくるのです。
投資ノウハウに関する情報が溢れかえっているために、何も考えずに書籍などを選んでしまった場合に、全く効果が望めないノウハウ本を手にしてしまう可能性が非常に高いのです。
例えば、
- 一見分かりやすくて良さそうな本だったけれども、著者が投資をしていない机上の空論の書籍
- ノウハウが詰め込まれ過ぎていて、いざ実践しようとするとどの方法を実践していいか分からない書籍
- 必要なツールが多すぎて再現するのが難しい書籍
など、学習効果と効率を下げてしまう書籍もたくさんありますので、これらの書籍は避けた方が無難です。
おすすめは、「一つのノウハウをシンプルに追及していて、著者に投資実績がある本」です。ぜひそういう本をあなたのスタイルを前提に探してみてくださいね。
成功している人の共通点を見つけよう!
ある程度書籍で学んだら、今度は成功している人の共通点を探してみて下さい。
成功している著者の書籍を複数冊読んだ人は分かると思うのですが、投資のノウハウはさまざまなツールを使用したり、それらのツールをもとにさまざまなタイミングでの売買やサインを根拠にしたりしていると思います。
でも、共通点を抜き出すとその方法は意外とシンプルだったりします。特に投資マインドに関する部分はどの書籍もほとんど同じことを言っています。
具体的には「損が出そうな場合は早めに処分する損切を徹底する」など、どの書籍にも書かれているノウハウがあります。そういう共通点を抜き出すことで、投資ノウハウの本質が見えて来ると思います。
それらを基本として投資の実践を繰り返すことで、正しいスキルを効果的かつ効率よく身に付けることができます。
感情論は不要!戦略は安く買って高く売る?
株式投資の基本は「安く買って高く売る」ということだけです。たったこれだけで誰でも利益を得ることができるのです。しかしながら、「株式投資は1割の人が得をして9割の人が損をしている」と言われています。
あくまでも一般的な例えだと思いますし、本当に9割の人が損をしているという統計データを見たことはありませんが、各証券会社のバーチャルトレードの実績などを見ていると、安定した利益を出すことが簡単ではないことは容易に理解することができます。
どうして投資は難しいのか?それは、人間は感情の生き物だからかも知れません。損をした時に取り返そうとして冷静な判断ができなり、傷口を広げてしまうことが、投資で損を出してしまう人の典型的な特徴であることはどの投資書籍でも明言されています。
投資は感情をいれず、あくまでも冷静にしなければなりません。そのためには次の項目で述べる損切や、余裕資金以外のお金は使わないなど、冷静に対処する方法もしっかりと学習しておかなくてはならないでしょう。
株式投資は損切が命
株式投資を学習する上で、最もしっかりと学んでおかなければならないことが、さきほどから少しだけ触れている「損切」です。
損切とは、上ると予想していた株価が予想に反して下がった場合に、いずれ上がるだろうと根拠なく楽観視せず、多少損をしていても処分してしまう方法です。
例えば30万円で購入していた株が下がって25万円になってしまったとします。もしあなたが、本当は40万円くらいになるだろうと思っていたけれど、万一5万円損をしたら売ろうと決めていた場合、予想外の株価下落に対して対処しなければなりません。
ここで5万円損が出ていたのは予想外のことだから売ってしまうというのが損切です。しかしながら、5万円の損がメンタルに影響して、何とか持ち直すだろうと根拠なく楽観視したことで傷口を広げてしまいがちなのが株式投資の特徴です。
損切をしっかりとできるマインドやメンタル、そしてその基準を株価の何パーセントに設定するのかなどが、損切について学習する際の重要ポイントといえるでしょう。
デモトレードでルールを確立
インターネットや書籍で株式投資を学んだら、すぐに実践しても良いのでしょうか?実は投資ノウハウを学んでも、それがすぐに利益につながる可能性はとても低いと言わざるをえません。
株式投資はスポーツと同じように経験が物をいいます。例えば野球のピッチャーが書籍でカーブの握り方や投げ方を覚えたからといって、いきなりカーブが投げられるわけではありませんよね?当然、練習が必要となります。
投資もそれと同じで、学んだ知識を実践する必要がありますので、まずは各証券会社が無料提供しているデモトレードで練習をしてみてください。そこで学習したノウハウを根拠としたあなたのルールを確立して頂ければと思います。
しかし、本当のお金を使ってのトレードと、デモトレードでは投資の判断が変わってしまう場合もありますので、デモトレードで練習を積んだあとは、少額から本当のトレードを始められることをおすすめします。
あくまでも目安ですが、最初の目標として月収5万円程度を安定して稼げるようになれば、一定の投資スキルが身に付いたと考えて良いでしょう。それまでは確立したノウハウやあなたのルールがブレないように徹底して下さい。
デモトレードで練習後、少額投資から
株式投資の学習は、まずはインターネットや書籍で学んでから、それらのノウハウの共通点を抜き出し、デモトレードなどで練習をしていくことがコツです。自分のスタイルをしっかりと確立してから、少額から本当のトレードを始めましょう。
スポーツと同じように経験が重要ですので、効率良く方法を学んだあとは、リスクなく実践経験を積むことが上達への早道です。
(文/田中英哉)