皆さんは、パチンコ・パチスロをたしなむだろうか。
あれは基本的には勝っても負けても時間の無駄のような遊びであって、それどころかギャンブルとしてはかなり中毒性の高いもの。
やらないに越したことはない。が、やっている以上はどうせならお金を増やしたいと思うのがユーザー。
昔は露骨に「この台を打てば勝てるよ」みたいなイベントの告知もできたものだけど、今やそういう煽りが所轄から睨まれるようになったため、全国的に沈静化している。
それでもお客さんを呼びたいと考える全国のパチンコホールが、苦肉の策として現在展開しているのが、パチンコライター来店イベントだ。
ライターで客に出玉をアピールしたいホール…
全国的に開催されている、パチンコライター来店イベントには、特定の法則というか、アツいイベントの示唆がある。
多くの場合は、かつておこなっていた特定イベントを開催していた日にちに、パチンコライターを呼んで集客を図るというもの。
ホール側としては「ほら、何年も前にこの日はアツかったでしょ? ライター呼んだから昔の常連戻ってきてくれ」と、こういうわけだ。
以前から通っているお客さんは、この隠れたイベント告知に気がついて、足しげく通おうという気になる。
または、呼び出したパチンコライターが打つ機種が、その日のお勧めになっている、というスタイルの営業も少なくない。
だから分かりやすく言うと、こういうパチンコホールでは、パチンコライターが打っている機種のコーナーを掘り返していくと、期待値の高い台にありつく可能性が高まる。
ほとんどのパチンコライター来店イベントは、こういうものだと考えても間違いではない。
パチンコ・パチスロ共に、優秀台とされるマシンの期待値は、現在おおよそ20,000円~となっている。
そんなにがっつり稼げるわけじゃないけど、本当に何もすることがない、という場合には、パチンコライターイベントに出向くのも、選択肢の一つとしてはアリかも知れない。
指定台、ホールとライターの癒着問題について
こういうイベントの話になると追記したくなるのが、「パチンコライターはあらかじめ、店側にどの台が出るようになっているか、聞いているのではないか?」という疑惑である。
そもそも設定や調整についてブラックボックス状態でお客さんに遊ばせているパチンコ・パチスロ。
何から何まで見えない状態で、手探りのままお金を投じることは、本来ならば異常事態である。
「ライターはいい台を知ってんじゃねえの?」と疑念をもたれることも少なくない。
結論から書くと、確かにそういう話も耳にすることがある。
超有名どころの媒体のパチンコライターがやってくるイベントでは、もうその辺りはあからさまだったりするものだ。
そういう意味から言って、ライターが優秀台を抑えるということは、間違いなくある。
ただし、弱小媒体の場合は、そういうことをホール側がする義理もない。
だからそのような媒体のパチンコライターは、呼ばれた時点で何の情報もなく、一般のお客さんに混じって朝から右往左往を余儀なくされることがほとんど。
そりゃたまには「○○コーナーに力を入れてます」ぐらいの話は聞くけど、こういうのはホール側から一般のお客さんにも言っていることで、それが有利に働くことってそうそうない。
ホールとパチンコライターは、特に蜜月でもないし、癒着しているというほど仲良しではないケースがほとんどだ。
パチンコライターを見ればホールの気合いが分かる
僕もしばしば、この手のイベントに呼ばれる。
パチスロライターとして、ホールに朝早くから並んで、抽選を受けて、夜まで打つ。
これがまあキツい。三十路を超えて数年。カラダはもうそんなに若くないし、そもそも仕事で打つパチスロほどつまらないものはない。
どんなに勝っても、手元には交通費と原稿料しか入らない。大勝しても意味がないのだ。
それでも呼ばれた以上はちゃんと仕事をするんだけどね。
さて、店によりけりだけど、冷静に、この手のイベントに関与する者としてユーザーに伝えたいことがある。
それは「ライターの動きを見ればその店の推している機種が分かるよ」ということだ。
ライター来店イベントでやってきたパチンコライターが、やる気なさそうだったら、つまりそういうこと。
休憩室で漫画を読んでいるとか、適当にホールをふらふらしているだけという場合は、打つに値しない台がないというだけのことである。
ここに注目していれば、むやみにお金を無駄にすることはないだろう。
パチンコライターも人間。やる気のないホールでの仕事は、思っていることが如実に顔に出てしまう。
(文/松本ミゾレ)