もしあなたの世帯が年収500万円前後の場合、裕福だと感じますでしょうか?それとも貧困と感じてますでしょうか?
同じ世帯年収500万円だったとしても、家族構成や住宅ローンの有無、どんな保険に加入しているかなどによって状況は異なるとは思いますが、目安としての年収500万円がどの位置付けなのか、周りの人と比べてのポジションは気になるかと思います。
また、年収500万円だとしても、それがそのまま自由に使える金額ではありません。そこから税金が引かれるので、手取りはもっと低い金額となります。
この記事では、年収500万円の手取りの目安と、世の中の年収500万円事情を合わせて紹介いたします。では、一緒に見て行きましょう!
【この記事の目次】
年収によって税率は変わる
年収とは1年間の収入の合計のことです。つまり、税金も社会保険料も全部含まれているわけですから、手取りの金額は年収から税金や社会保険料を引いた金額となります。
でも、年収の金額によって、引かれる税金が違うというのをご存知でしょうか?つまり、年収に応じて税率が変わるのです。
日本は累進課税制度という制度をとっていますので、年収が高い人ほど税率も高くなり、年収が低いと税率も低くなります。
あくまで目安として例を出しますと、税金や社会保険を引かれた後の手取りは
- 年収500万円以下の場合は、年収の約80パーセント程度
- 年収900万円前後の場合は、年収の75パーセント程度
- 年収が2,000万円を超える高収入の場合は、年収の60パーセント程度
が手取りといわれています。
このように、年収によって手取りの額だけでなく、手取りの率も大きく変わるのです。
年収500万円は高いのか低いのか
ところで、年収500万円という金額は、世間一般と比較して高いのでしょうか?それとも低いのでしょうか?国税庁調べのデータを使って、さまざまな角度から検証してみました。
まずは気になる平均年収を紹介します。平成26年度の平均年収は415万円となっています。もしもあなたの年収が500万円だとすると、日本の平均年収よりは100万円ほど高い年収となります。
世帯年収が500万円だとしても、奥さんが所得税の扶養の範囲である103万円以内の収入に抑えられている場合、ご主人の年収は400万円前後という計算ですから、平均年収と同じくらいの収入であるといえますので、年収500万円は決して低い年収ではないことが分かります。
平均年収を別の角度から
同じく国税庁のデータで年齢別の平均年収を見てみましょう。平均年収500万円に最も近いのは、45歳から49歳と、50歳から54歳までの年齢層で、ともに491万円の平均年収となっています。
ただ、このデータは男女合わせた年収ですので、男性だけで見ますと
- 45歳から49歳の平均年収が638万円
- 50歳から54歳が649万円
で、女性だけで見ますと
- 45歳から49歳が292万円
- 50歳から54歳が281万円
と格差は大きいようです。
男性の平均年収が500万円に最も近い年齢層は35歳から39歳で、平均年収は499万円となっています。
公務員の平均年収は高く、平成26年の国家公務員の平均年収は662万6,045円で、地方公務員の平均年収は669万6,464円となっています。
年収500万円の貯蓄額
年収500万円は低い年収ではないことが分かったとしても、人によっては将来のためにしっかり蓄えている人と、ほとんど使ってしまって蓄えがない人とさまざまだと思います。
周りの人がどれくらい蓄えているのか、その懐事情も気になるところですよね?では、年収500万円の場合、みんなはどれくらい蓄えているのでしょうか?
総務省の統計によると、平均貯蓄額は845万円だそうです。どういう方法で貯蓄しているのかといいますと、
- 最も多いのが定期預金で約3.5割
- 次いで通貨預金が3割
- 生命保険が2.5割
という状況です。
貯蓄額800万円以上の人が実はしていること‥
上記の通り、平均貯金額は845万円で定期預金や生命保険など地道にコツコツと貯金をしているようにみえますが、貯蓄額が1000万近くある多くの人は、頑張って必死に銀行の預金残高を増やしているのではなく、資産運用をしているのです。株式投資やFX投資が有名ですが、もっと安全に確実に資産を増やしていける投資はズバリ不動産投資です。
自己資産0円からでもはじめられますし、安定収入で生命保険・年金対策にもなります。現在の貯金を増やすことはもちろんのこと、将来的なお金事情から考えてみてもおすすめです。貯蓄額が多い人は会社からの給料だけでなく、収入の幅を増やしています。
不動産投資初心者の方でも、信頼と実績のある投資会社から最適なプランを紹介してもらい、確実に収入や貯蓄をアップさせることに成功しています。未経験で、自己資産が少ないという方でも十分に成功が見込めます。
年収500万円の人口割合
年収500万円の人口は全体のうちどれくらいの割合なのでしょうか?結論から申しますと、
- 男性が約12.4パーセント
- 女性が約4.5パーセント
の割合となっています。(民間給与実態統計調査結果)
人数的には約421万人で、その内訳は男性が約339万人、女性が約82万人となっています。
年収500万円前後の人で多い職業は、
- 大学教員や臨床心理士
- 社労士
など、高度な知識を必要とする職業のほか、
- ウェブデザイナーやカメラマン
など、スキルを売りにしている職業もあります。
年収500万円の家賃相場
年収500万円の場合の家賃相場はどれくらいと考えれば良いのでしょうか?もしも住宅ローンを組む場合、一般的によくいわれているのは、年収の25パーセントが目安だといわれています。
それを当てはめると、年収500万円の場合は、年間で125万円となり、月割すると10万4,167円が家賃相場となります。
単純に月割すると高く見えるかも知れませんが、実際に住宅ローンを組む場合はボーナスローンを適用する人も多いので、ボーナス月以外の家賃はこれよりも下がることになるでしょう。
税金の種類を紹介!実はこれだけ引かれている
給料から引かれる税金は2種類あります。1つは所得税、もう1つは住民税です。
所得税は年収に応じて税率が変動することは先ほど説明しました。住民税はお住まいの地域によって税率は異なります。
では、それぞれどんな内容なのかを見て行きましょう。
所得税
所得税の計算式を紹介しますが、算数が苦手な人はあとで目安の手取り額を紹介しますので、安心してサラッと読み飛ばしていただいて大丈夫です。
所得税は給料の合計から計算された税金です。給料の中には単純な仕事に対する報酬だけでなく、家族手当や食事補助、住宅手当や残業代など、いろいろな手当てが含まれる場合があります。
これらの手当を全てひっくるめた金額が給料の合計となり、それをベースに税金を計算します。
そこから、「税金の計算にこの金額分は含めませんよ」という給与所得控除と所得税の所得控除を差し引いて、所得税率を掛け算します。
それで出た金額からまた控除してもらえる額を引いたのが所得税の計算方法です。
【所得税の計算式】
所得税額=(給与収入-給与所得控除-所得税の所得控除)×所得税率-控除額-税額控除
住民税
住民税は、道府県民税と市町村民税をひっくるめて一般的に住民税と呼びます。地方公共団体の財源調達のために徴収されている税金です。
住民税も、給料の合計から給与所得控除や住民税の所得控除を引いた金額に、住民税率を掛け算します。そのあと控除分を差し引いて計算します。
【住民税の計算式】
住民税額=(給与収入-給与所得控除-住民税の所得控除)×住民税率-調整控除-税額控除+均等割
年収別の手取りデータ
最後に年収別の手取り額を紹介します。数字は概算ですのでおおよその目安と考えて参考にして下さい。
【年収別の手取り】
年収 | 手取り |
300万円 | 250万円程度 |
400万円 | 326万円程度 |
500万円 | 401万円程度 |
700万円 | 530万円程度 |
1,000万円 | 740万円程度 |
まとめ
年収500万円は平均年収と比べると決して低くはない年収です。しかし、家族構成や住宅ローンの有無、教育費や保険代などの状況によって生活水準は変わりますので、油断はできません。
年収500万円の場合の手取りはおよそ401万円程度ですので、月割すると33万円程度が毎月の手取りとなります。
年収500万円の平均貯蓄額である845万円を目安に、しっかりと蓄えるにこしたことはないでしょう。
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