昼休みに仮眠をとる金銭的価値を考える

年収を上げたい        2015年07月29日

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(この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。)

デスクワークが中心の我々ビジネスマンにとって、午後の14:00あたりはまぶたの重みとの格闘タイムでもあります。「いまここで15分だけでも寝られたら、どれだけ幸せなことか……」と思いながら、無理やり仕事を進めた経験は誰にでもあるのではないでしょうか。

屈指の睡眠不足大国である日本

OECDが2009年に「1日あたりの平均睡眠時間」について集めたデータによりますと、我が国日本は470分と、469分だった韓国に次いで、わずか1分差という結果でした(最長はフランスの530分)。

日本人が慢性的に睡眠不足であることは周知の事実で、今さらまったく驚くことではありませんが、こうやってデータで結果を突きつけられますと、この国の安らぎの足りなさに改めてがっかりしてしまうものですね。

国レベルでの睡眠不足をどうするかについて、いまここで言及してしまうと軽く3記事分くらいのテキスト量になってしまいますので、それはまたの機会にさせていただきますが、今回は毎日のようにおそわれる昼間の眠気の対策について考えてみます。

眠気対策テクニックはたくさんあふれている

ちょっと調べたり聞いてみたりしましたところ、さすが最短2位の国に恥じない(?)、さまざまな眠気対策ノウハウが日本中にあふれているようです。いくつかピックアップしてご紹介しましょう。

1.ツボを押す

親指と人差し指の間にある合谷(ごうこく)と呼ばれるツボをグイグイと強めに押すと良いそうです。このツボは腕や肩が痛いときにも効果を発揮するみたいで、守備範囲の広いツボなのかもしれませんね。

私も押してみましたが、強く押せばけっこう痛みを感じますので、もしかしてこの痛みによって目が覚めてしまうのかもしれません。

2.ガムやタブレットを口にする

これは運転中に眠くなったときにもよくやる対策ですね。私も自席の引き出しにはこのガムが常にスタンバイしており、いつでも噛める状態になっております。口の中もスッキリしますし、一時的ではありますが眠気も取れてなかなかいい対策ではあります。

ただ、スッキリするからといってどんどん噛みはじめてしまいますと、1日の消費量がどんどん増えてしまい、たったの1週間でボトルを1個消費してしまうなんてこともあり、経済的とは言えないかもしれません(本人の経験談による)。

3.ランチの量を少なくする

これは特に女性にとってはダイエットも一石二鳥でできるので、いい対策と言えるでしょう。

ただ、自分でお弁当を持参してランチの量をコントロールできる人ならまだしも、ランチは外で食べる人にとっては、周りの同僚がおいしそうに完食しているのを尻目に自分だけランチの量を少なくするのは、かなり厳しい試練かもしれません。

4.カフェインをとる

これも定番中の定番の方法でしょう。カフェインは効果が出るまで30分くらい時間がかかるものらしいので、眠くなるであろう時間を見据えて早めに飲むのもいいと言われています。

ただ、本当に眠いときはどんなにカフェインをとったところでもまったく眠気がとれないということは誰しも経験上分かっていることではないでしょうか。

5.外に出て外気に触れる

あまりにも眠すぎて作業に集中できなくて、10分でも時間が確保できるのであれば、思いきって外に出て外気に触れるのはとても有効な方法と言えるでしょう。

歩くことによって脳も刺激されて、その後の仕事の能率もきっと上がるはずです。

ただ、当たり前の話ですが、天候の悪い日や極端に暑い日や寒い日には、そう簡単に実施できない難しさもあります。

6.仮眠をとる

人はお腹が空けば食事をし、眠りたくなったら眠ります。もっとも有効かつ確実な手段はそう、眠ることにつきます。

ただ、勤務先の雰囲気や休憩時間のルール、仕事内容などによって、本当は昼寝したいんだけどなかなか寝れないと悩んでいる方々も大勢いらっしゃるでしょう。

社員にお昼寝を推奨する会社があった!

ところが、そんな勤勉な日本においても、作業効率や生産性の向上を目的とした従業員の昼寝を推奨している企業が実はあったのです。

今回、ビジネスマンの仮眠について検索してみましたところ、レンタルサーバーやドメイン登録サービスでおなじみのGMOインターネットグループが、スタッフの福利厚生施設として「GMO Siesta」というお昼寝部屋を設けているとのこと。

これはどうしても実際に見てみたくなり、おそるおそる取材を申し込んだところ、ありがたいことにご快諾していただきましたので、我々HOW MATCH取材班は「GMO Siesta」のある同社オフィスへと向かったのでした。

「優秀な人財の集まる場をつくる一環でスタート」

雨空のランチタイムにもかかわらず、取材を受け付けていただいたのは、GMOインターネットグループ広報・IR部の石井晴美さん。

会議室にお通しいただくと、スッとタブレットPCを差し出して「何をお飲みになりますか?」とうれしいおもてなし。それではとまずはコーヒーを注文させていただきまして、緊張の面持ちのなかインタビューはスタートしたのでした。

――本日はよろしくお願いいたします。今回は御社の「GMO Siesta」についてぜひ色々とお伺いさせていただければと思います。そもそも、どういった経緯で「GMO Siesta」がはじまったのでしょうか?

石井さん まずは福利厚生施設の拡充に力を入れ始めたきっかけからお話しますと、実はGMOインターネットは2007年に倒産の危機を経験しておりまして、それを乗り越えてきました。そこで、今まで頑張ってくれたスタッフへの恩返しと、これからさらに成長していくためには、エンジニアやクリエイターといった、モノを作り出せる優秀な人財が集まる環境が必要だと考え、福利厚生に力を入れることになったのです。

――おぉ~、そんな大変なご経緯があったのですね。

石井さん 2010年秋に、弊社代表の熊谷(正寿氏)がスタッフに向けてどんな福利厚生施設が欲しいかアンケートをとりました。そこでは、社員食堂がほしい、託児所がほしいという意見が大多数のスタッフからあげられ、ついでに要望のあったマッサージスペースも含めて、結局全部を実現したのです。

――全部はすごいですね!御社が本気で福利厚生に取り組んでいるのが伝わりました。

石井さん そして、このマッサージスペース内には、お昼寝スペースも設け、“マッサージ&おひるねスペース”として2011年の7月にオープンしました。その頃にはお昼寝の効果についてすでに科学的に証明されており、研究データもあったため、スタッフの作業効率や生産性を向上させる目的で設置したのです。

おひるねスペースは想像以上にスタッフから大好評でした。

ここには3台のベッドを設置しているのですが、予約がすぐに埋まってしまうような状況で、3台では足りないという要望もあがってくるようになりました。

そこで、お昼の時間帯は大きな会議もなく会議室は空いていることが多いため、そのデッドスペースを活用しない手はないということで、30台のベッドを並べたおひるねスペース「GMO Siesta」を2012年の5月にスタートしたのです。

――会議室にベッドを毎日その都度置いているわけですか?

石井さん そうです。総務部のスタッフが毎日5人ほどで30台のベッドを設置しています。スタッフは平日の12:30から13:30までの間で30分を上限に、ここでお昼寝することができます。

――スタッフの皆さんに快適に使ってもらうために工夫されている点はありますか?

石井さん 有料ですが、欲しい人にはアイマスクや耳栓も用意しています。また、アロマの香りや癒しの音楽を流すといった工夫もしています。また、よりよい仕組みにしていくため、福利厚生施設についてのアンケートボックスを置いて、常にスタッフの意見を吸い上げています。

――素晴らしいですね~。でも、ついつい寝すぎてしまうスタッフさんがいたりしませんか(笑)?

石井さん そこはスタッフの自己管理に任せています(笑)。だいたいみんな長くてもちゃんと30分で出ていきますね。

――写真で見たベッドはハンモック型をしておりますが、これには理由がありますか?

石井さん 折りたたみですぐに片付けられるからです。また、熟睡してしまうとかえってよくないという研究データもあるので、深く眠らないためにもちょうどいいですね。

――なるほどですね。30台がマットレスだったらかなり大変ですものね。

と、ここまで話したところでスタッフの皆さんが「GMO Siesta」に集まりはじめる時間になったので、とうとうご対面となったのでした。

ハンモック型のベッドの浮遊感がたまならい

この日は通常の営業日でしたので、当然スタッフの皆さまも利用中でした。

おじゃまにならないようにそーっとドアを開けますと、そこには静かに午後に向けての充電中のスタッフの方々がいらっしゃいました。

撮影したあとで、私もこのベッドに寝てみたくなり、石井さんにお願いしてみたところ「どうぞどうぞ」ということでしたので、ワクワクしながらこのハンモック型ベッドに身を委ねてみました。

そこで初体験とも言えるベッドの独特の浮遊感に驚きました。背中や腰への負担も少なく、すんなりと眠れるようで、なるほどこれから短時間でも効率よく眠れそうだなと納得するのでした。

なんでもこのベッドは14,000円くらいで買えるものらしく、値段の割にはなかなかの機能的なベッドでした。ウチの会社も買ってくれないものでしょうか。

利用しているスタッフさんにもお話を伺ってみましたところ、週2~3回は利用しているらしく、お昼寝後の午後からの勤務もまるで朝出勤したときのようなフレッシュさで臨めるとのこと。かなり有効活用されているようです。

昼休みの15分を仮眠に使わない手はない

ここまで取材してきて、今の時代は社員の福利厚生も随分進歩したものだなと感心するのでした。

最近になって厚生労働省もようやく長時間労働の削減に具体的な動きを見せはじめ、日本も働き方や福利厚生が大きな転換期を迎えています。実際、「GMO Siesta」にはいろいろな企業や役所が見学に訪れたとのことです。

昼寝のコストは15分とすれば、あなたの時給の4分の1とも考えられます。この時間を有効活用し、午後の仕事の能率を上げない手はないでしょう。

(取材・文/HOW MATCH編集部)

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