不況が騒がれはじめて久しい日本。にもかかわらず乳製品やコーヒーなどの食品に加え、自動車保険料や社会保険料率など物価の上昇は続いている。
この状態が長引けばスダグフレーションに陥る可能性を指摘するエコノミストも多い。そんな経済的に不安定な時期だからこそお金の使い方には気をつけたい。そこで有効な手段のひとつに「家計簿」が挙げられる。
なんと今や男性の4人に1人が家計簿をつけている
レシートの入力を人力で代行してくれる無料家計簿アプリ「Dr.Wallet(ドクターウォレット)」を運営している株式会社BearTailが2014年12月、そして2015年1月に行った家計簿に対する意識調査によると、現在家計簿をつけている、または以前つけていた男女の割合は次のようになる。
現在家計簿をつけている
- 男性 25.7%
- 女性 40.4%
過去に家計簿をつけていたことがある
- 男性 35.3%
- 女性 50.5%
これを見ると男性の4人に1人が家計簿をつけていることになる。
家計簿だってスマホでOK
ひと昔前は家計簿といえば主婦が自分で線を引いて項目を書いた大学ノートに、レシートと計算機片手にボールペンで記入するというのが定番だった。
そのあと若い主婦層向けにスヌーピーやサンリオ系などキャラクターもののかわいい家計簿が次々と売り出されると家計簿の存在が若い世代にも受け入れられるようになった。
そしてインターネットが普及してからは、ブラウザ上で簡単に管理できるようになり、今ではスマホ1つで事が足りるというところにまで進化した。
この利便性が男性にも家計簿が受け入れられるようになった要因であろう。実際この調査でも家計簿をつけている男性の約31%が家計簿アプリを利用していることがわかった。
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その差額はなんと100万円以上!
では、家計簿をつけることのメリットとは何か?同調査によると、
- 金銭感覚が変った 49.8%
- 無駄使いが減って節約上手になった 44.9%
それまでは漠然としていた「何にいくら使っているか」という事実が見た目にはっきりすることで、無駄使いをする気が起きなくなるのだ。そして浮いた分を貯蓄に回すことができるのである。
家計簿をつけている場合とそうでない場合の預金額を比較すると次のようになった(同調査による)。
- 家計簿をつけている男性 403万円
- 家計簿をつけていない男性 297万円
家計簿をつけている男性とそうでない男性で、年収差が100万円以上もあるのだ。これは見逃せない結果ではなかろうか。
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毎月のおこづかい問題も解決するかも?
月のおこづかいが少なくいことを嘆くサラリーマンは少なくはないのではないか。
そこで、みずから進んで家計管理を申し出てはどうだろう?私自身も家計簿をつけてみたことは何度もあるが、なかなか続かない。
そもそも家計簿は数字の計算の繰り返しなのだから、本来理数系を得意とする男性向きの作業なのだ。共働きの場合は、家事や育児の負担が妻のほうにかかりがちだが、家事分担の一環として夫が家計簿をつけてみるのもいい。もちろんそこに記された内容は奥さんに逐次報告し、勝手に変なことに使わないようにすることも大切だ。
家計簿をつけることで無駄使いが減って貯蓄が増えるので奥さんは喜ぶし、浮いた分は自分のおこづかいにも回せる。さぁ今日からあなたも始めよう!いいことだらけの家計簿生活。
(文/森野万弥)