鼻の整形だけで300万円→整形地獄と借金地獄→結果

節約・貯めたい        2016年03月24日

(この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。)


  • 自分の顔の造形に納得している人が、果たしてこの世の中にどれだけいるのだろうか。僕は鼻と顎にコンプレックスを抱いている。だから可能な限り、メディアに露出する際には頭巾を被っている。

    まあ、僕の顔の話はさておき、世間には見た目が良いにも関わらず、過度に顔の作りに不満を抱く人もいる。そういう人の美意識は、きっと僕などよりも遥かに高いのだろう。その美意識が災いして、人生を台無しにしてしまった人物に話を聞くことができた。

    彼女は何故、整形をしたのか…

    僕の知人からの紹介で、整形依存症に陥った女性と知り合うことができた。仮に愛子さんと呼ぼう。愛子さんは元々学生時代から美人という扱いを受けていた。実際その当時は結構モテたそうだ。

    自分の顔が人よりも綺麗なつくりをしていることも自覚していたという。知らず知らず、過剰な自尊心のようなものが芽生えていた。ところが高校を卒業して大学に入ったところ、彼女のその自尊心は大いに揺らぐこととなった。

    そう、「井の中の蛙、大海を知らず」という言葉のとおり、大学には自分よりも、さらに美しい女性が何人もいたのだ。相変わらずモテてはいたものの、愛子さんは自分よりも美しい女性の存在に怯えるあまり、徐々に卑屈になっていったそうだ。

    この話を聞いたとき、僕はおもわず「へえ、『北斗の拳』のユダ(※)みたいっすね」と口が滑ってしまった。愛子さんの鋭い視線を感じた。

    (※漫画『北斗の拳』に登場する架空の人物。異常なまでの美への妄執から、他人の美しさに対し激しい嫉妬心を抱く。)

    愛子さんはこの時期、かけもちでアルバイトをスタートさせる。理由は整形手術を受けるためだ。まずは1年目の冬に目頭切開からスタートし、大学2年目には鼻をいじったという。目頭は左右あわせて300,000円程度かかり、鼻に至っては600,000円の手術費用を投じたというから凄まじい。

    しかも愛子さんの恐ろしい点は、これらの手術費用を賄うために、ありがちな夜の仕事ではなく、飲食店のアルバイトを掛け持ちしたところだ。まさに働きづめだったことだろう。

    彼女は何故、改造人間になったのか?

    整形の効果は絶大だった。明らかに周囲の見る目が変わり、高校時代に学園のマドンナ扱いされていた思い出が、あざやかによみがえってきたと愛子さんは話した。

    中には彼女の変貌の理由について察した友人もいたようだが、そんな人々のことは、さほど気にならなかったという。実際、大学生なんてまだまだ遊びたい盛り。愛子さんには連日のように大勢の男子大学生がアプローチしていた。

    ところがそんな日々も長く続かなかった。愛子さんは、再度鼻の手術を考えるようになっていたのだ。言っておくが、手術が失敗していたということではない。見た目は理想的な形の鼻なのに、どうにも納得いかなくなり、「それならもう一度いじっちゃおう」と思うに至ってしまったのだ。

    整形したうえで、失敗しているわけでもないのに何度も施術を受けている人が、世間には少なくない。そういう人々は、整形依存症なんて呼ばれている。愛子さんもまた、知らず知らずそうなっていたのである。

    鼻の再手術をしたら、後は早かった。顎を削ってみたり、目頭をさらに切開したり(そのせいで白目部分が大きくなり過ぎ、現在はそれを誤魔化すために、黒のカラーコンタクトレンズが必須となっている)。

    それから胸のサイズが気になり、豊胸手術でCカップが一気にEカップに肥大化。かと思えば3度目の鼻の手術。……しかし納得できず、これまでに鼻だけでも5回も手術を繰り返しているのだとか。パーツそれぞれに何度も何度も施術を重ねている彼女、もはや傍目には、納得の行くゴールがあるようには思えない。

    整形依存は終わりの見えない底なし沼!

    愛子さんの話でだいぶお腹いっぱいになったので、最後におそるおそる、これまでの整形手術で費やした金額を聞いてみたところ、こんな答えが返ってきた。

    「知らない。覚えてない。でも、多分鼻に3,200,000円は使ってると思うよ」

    本人は現状にもまだ満足していないようだ。僕はなんというか、他人事ながら不憫に思えてきた。まだ20代なのに、こんなに改造に改造を重ねているのだ。愛子さんも人間。今後、彼女は絶対に老化する。その変化に、彼女の心が適応できるとは、到底思えない。

    整形手術そのものに対しては、僕はさほど嫌悪感は抱いていない。しかし、中には顔にメスを入れられることで、美容に対しての自制心までも切り刻まれる人もいるようだ。

    自分の精神が強靭だという自負があり、絶対に整形依存症には陥らないと確信する人だけが、美容整形を受ける資格があるのかも知れない。

    (文/松本ミゾレ)

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    松本ミゾレ
    2011年活動開始。恋愛コラム、パチスロホール取材記事、某大手企業専属ライティングなどを手広くこなす、ゆるふわ系三文ライター。著作出版の経験も意欲もない、地方都市在住の意識低い系物書きを是非応援してください。ちなみに特技はタイピングと、松前漬けをほぼ無尽蔵に食べ続けることです。

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