30代前半で共働きをしている夫婦の場合、世帯収入は少なく見積もっても500万円から600万円ほどあるのではないでしょうか。中には1,000万円を超えているという家庭もあります。
子供がいるかいないかなどによっても変わって来るのですが、総務省の全国消費実態調査では平成26年度の場合、夫婦共働き世帯の平均月収は約49万円となっています。
税金や社会保険料などを除くと手取り額は約43万円となり、共働き世帯の場合年間100万円の貯蓄も問題なくできると考えられています。
夫婦二人分の収入があることで家計にも余裕があると思われがちなのが共働き世帯ですが、収入の多さが必ずしも貯蓄の多さに繋がっているとは限らないようです。
中には共働きで収入が多いことで消費が多くなってしまっている家庭もあり、知らず知らずのうちに消費、浪費体質の家計が出来上がってしまっているのです。
貯蓄の目安は月収の10%から15%
まずは世帯年収500万円の家庭の家計簿の例を見てみましょう。
<収入>
夫 | 23万円 |
妻 | 15万円 |
合計 | 38万円 |
<支出>
家賃 | 10万円 |
水道光熱費 | 1万2,000円 |
通信費 | 2万5,000円 |
食費 | 5万円 |
保険 | 3万円 |
夫婦小遣い | 7万円 |
車のローン | 3万円 |
雑費 | 1万円 |
合計 | 32万7,000円 |
毎月5万3,000円の黒字になっているので5万円ほどは貯蓄に回すことができますが、年間100万円の貯蓄には及びません。
共働きであるが故に夫婦のそれぞれの小遣いや外食などが増えてしまう傾向にあり、毎月10万円の貯蓄も難しくなってしまっているのです。また中にはこれまで貯蓄など考えたこともないという人もいるのではないでしょうか。
貯蓄を考えたことがないという人は
これまで貯金をあまりしてこなかったという人はまず毎月の手取りの10%から15%を貯蓄に回すようにしましょう。
世帯収入が35万円であれば毎月3万5,000円から4万円を貯蓄に回します。共働きであれば二人分の収入があるのに対して生活費は一人分になるものが多いので20%以上も可能となりさらに貯蓄額は増やせるはずです。
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収入を増やす
上記の表の支出と収入の場合53,000円の黒字になりましたね。
計画的に支出を減らすことが出来れば、その分貯金を殖やすことが出来ます。
支出を減らすことは貯金にとって基本的なことで重要なことです。
ここでは逆の視点で考えてみましょう。少しでも収入が増えたらどうでしょうか?
それもまた、貯金のためのゆとりが増えます。ここでは、誰にでもできる簡単な副業として月1~2万円稼げるものを紹介します。
もちろん夫婦二人でやれば副収入が倍になるわけですから、うまくすれば10万円の黒字の家計が作れます。
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少しだけでも、収入を増やすという癖を早めにつけておくことで、将来的に大きな財産になるでしょう。
共働き夫婦が上手に貯金するには?
夫婦である程度の収入があることで生活費などの出費に関しては無計画になることも多く、お互いの給料額の把握や毎月の支出、貯金額など知らないという夫婦も多くいます。
これでは共働きなのに貯蓄が増えないどころか、無駄な支出を繰り返すことになり、せっかくの共働きも失敗となってしまいます。
共働き世帯によくある落とし穴
共働きをすることで収入が増えるのですが、これによって出費を増やしてしまうという落とし穴があります。
仕事で疲れた、忙しいなどの理由から外食や惣菜などに頼ってしまったり、服や化粧品などの出費が嵩んでしまったりすることも多くなります。またいつも頑張って働いているのだから休みの日にはショッピングや旅行などで楽しみたいということもあるでしょう。
収入があるから大丈夫という気持ちから消費や浪費の癖がなかなか抜けなくなってしまいます。浪費体質になることで貯蓄どころではなくなり、危険な家計になってしまいます。
また夫婦で共働きをしていることで家計を支出項目ごとに分担している家庭もあります。例えば家賃や光熱費、通信費などの固定費は夫の給料から、食費や雑費、外食費は妻の給料からといった感じです。
負担を公平にして残金を貯蓄や小遣いなどに回すというパターンで一見公平で合理的な気もするのですが、お互いの財布事情が見えないことで貯蓄や小遣いなどに対してルーズになることがあります。世帯収入や家計の支出を把握できないなどにも繋がるので危険です。
また、妻もしくは夫に家計管理を全て丸投げしている家庭もあります。これも世帯収入を把握することができない、支出が見えない、節約意識が薄れるなど貯蓄を増やすにはあまり向いていません。
子供がいない家庭は今がチャンス!!
子供がいない共働き夫婦の場合は今が貯蓄のチャンスです。できれば月収の20%を目標に貯蓄を行いましょう。
手取り額が40万円であれば毎月8万円は貯蓄に回す計算になります。またボーナスがある場合は全て貯蓄に回すつもりで家計を管理していきましょう。
共働き世帯は夫の給料で生活をしましょう
共働き家庭の理想は夫の給料のみで生活し、妻の給料は全て貯蓄に回すことです。
中には夫の給料だけでは生活をすることができないから妻も働いているという家庭もあるでしょう。ですが夫婦で協力して生活レベルを少しずつ下げることで不可能ではありません。
貯蓄を第一に優先したいのであれば生活レベルをしっかりと下げて期間限定でもいいので妻の収入を全額貯蓄に回すようにしてみてはいかがでしょうか。
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毎月10万円は貯められる共働きAさんの例
共働き家庭でも子供の有無や人数、住宅ローンの有無などによって家計に余裕がある時やそうでない時はあります。まずは自分の家計を見直して貯めどきを見つけましょう。今が貯めどきとわかったら毎月10万円を目標に貯蓄をしていきます。
ではここで共働きをしていて実際に毎月10万円を貯蓄に回しているAさんの家庭の家計簿を見てみましょう。
<収入>
夫 | 23万円 |
妻 | 15万円 |
合計 | 38万円 |
<支出>
家賃 | 8万円 |
水道光熱費 | 1万5,000円 |
通信費 | 1万5,000円 |
食費 | 3万円 |
保険 | 3万円 |
夫婦小遣い | 6万円 |
車のローン | 3万円 |
雑費 | 1万円 |
合計 | 27万円 |
収入から支出の合計を差し引くと11万円の黒字となります。
外食をひかえたり、通信費を見直したりするだけでも十分な節約になり、夫婦の小遣いなどは十分すぎるほどもらえますし、車も所有することができます。
ちょっとした節約を意識するだけで毎月10万円を貯蓄に回すことができるのです。
月10万円の貯蓄を実現するためには
毎月10万円の貯蓄を実現するためには夫婦で一致団結して取り組むことが大切です。
二人の意識を合わせる
いくら片方が毎月10万円の貯蓄を頑張ろうと節約をしても実現することはできません。節約をしている一方で浪費をされてしまっては夫婦仲も悪くなってしまいます。
毎月10万円の貯蓄を二人の目標として設定し、協力し合える関係を作りましょう。
現状を二人で把握する
毎月の家計を把握しなければ貯蓄をすることはできません。実は世帯収入が多いほど正確な世帯収入がわからないという家庭も多いのです。
共働き家庭の中にはお互いの正確な収入を知らない、毎月の家計の支出を知らないという家庭も少なくなく、お互いの財産状況を正確に把握していないという家庭は多くあります。
まずは家計簿を作り、収入と支出、そして資産の状況をお互いが正確に把握しましょう。
家計を見直す
貯蓄を成功させるには収入があった時点で貯蓄額を先取りするのが有効です。こうなると毎月使える生活費は貯蓄を始める前よりも減ってしまうので家計の見直しが必要になります。
いらないものや減らせるものなどを二人で話し合って探していきましょう。家計が見えることで無駄や浪費も見つけることができます。
貯蓄目標を設定したら意識合わせや現状の把握、家計の見直しを一つ一つ二人で進め、実行していきます。まずは一ヶ月、二ヶ月と期間を決めて行ってもよいでしょう。コツコツと行うことで貯蓄体質を作ることができるようになります。
毎月10万円という金額は家族構成や収入、ライフスタイルなどによっては難しい場合もあるでしょう。ですからまずは少額からでも構いません。
重要なのは目標額を設定して二人で貯蓄を作るということなのです。
(文/中村葵)
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