沖縄県国頭郡恩納村の某ホテル

年収を上げたい

都道府県年収ランキング最下位!沖縄経済の今とこれから

投稿日:2016年1月21日 更新日:


(上の写真は沖縄県国頭郡恩納村の某ホテルにて撮影)

白い砂浜と透き通った海がまぶしく輝く沖縄。

しかし、若者の将来は決して明るくない。那覇市の飲食店へ遊びに行った際、「遊びに来るのは楽しいだろうれど……私たちウチナーンチュ(沖縄人)はお給料が少ない」――と、お店にいたハタチの女の子が、暗く、小さな声でつぶやいた。

なぜ、沖縄の若者は貧しいと感じているのか。本土復帰以降、沖縄が抱えてきた経済的課題とこれからについて、ぜひあなたにも知って欲しい。

ウチナーンチュ(沖縄人)が抱える経済的課題

平成26年の都道府県別平均年収調査によると、沖縄県は47都道府県中最下位だった。

とくに注目すべきは、20代の平均年収である。平均年収は285万円と、唯一の200万円台で、46位の宮崎県(312万円)よりも30万円ほど少ない

大学進学率も全国最下位(39.8%)で、全国平均の54.5%を大きく下回っている。

一方、出生率と離婚率、非正規雇用率は全国1位。少子化に悩む日本からすると、出生率はうれしいニュースだ。しかし、ほかの2項目は暗い話題だと言わざるを得ない。

ほかにも、沖縄県の消費者物価指数(平成27年10月分)は104.5で、全国平均(103.9)よりも高い。

これらのデータから推察すると、沖縄は非正規雇用による低賃金の割に物価が高く、一人親が働きながら子供を育てているという家庭が多いと考えられる。おそらく、教育費にもお金が掛けられず、子供たちの就職先も制限があるのではないだろうか。

私が静岡でIT系の会社を経営していると告げると、彼女は「お給料もよさそうだし、お茶汲みでよかったら、ナイチャー(本土)で働くのもいいかもなぁ」と言ってくれた。(弊社の給与事情はおいておくとして)この発言は社交辞令だろうが、彼女がそう言いたくなるほど、ウチナーンチュの暮らし向きは厳しい。

沖縄経済を支える3Kの現況

彼女は、「観光のお客さんが来ないと街が盛り上がらないんですよ。私たちは他に仕事がないから、みんなが観光しに来ないと困っちゃいます……」と、愚痴をこぼしていた。沖縄経済は、長らく3K(観光産業・米軍基地・公共事業)に支えられている。

直近は観光産業がとりわけ好調で、3Kのうち唯一の明るい材料だ。平成26年は、沖縄を訪れる観光客数の調査が始まってから過去最高の数値を記録した。年間716万9,900人が訪れ、前年比9.0%の増加を達成。円安や海外航空路線拡充による外国人観光客増加、官民連携による広報活動が功を奏したようだ。

ただし、リーマン・ショック直後は観光客が落ち込んだことからも分かるように、景気の動向を受けやすく、安定した産業ではない。

米軍基地は土地収入や基地への物品納入、米軍兵士らの消費、基地での雇用機会発生など、さまざまな経済波及効果を生み出している。

しかし、否定意見も少なくない。1995年の米軍兵士による少女暴行事件、2012年に配備されたオスプレイに対する不安など、米軍に対する住民の感情は決してよいものではないからだ。

公共事業は法律(沖縄振興特別措置法)があるため積極的に行われているが、一時的な雇用機会創出に過ぎないという指摘が少なくない。

象徴的なできごとは、那覇地裁による沖縄市の泡瀬地区埋立工事の差し止め判決だ。「過剰な予算を投入していると考えられ、経済的合理性を欠く」という理由で工事を差し止めるケースはきわめて稀という。市民たちは、公共事業では長期的な経済成長が促せないことを知っている。

沖縄経済のカギを握るのはIT

沖縄の某カフェにて

沖縄県国頭郡本部町某カフェにて

3K以外の産業で、沖縄が大きく経済成長を遂げるのは難しいというのが常識だった。しかし、21世紀に入るとIT産業の誕生と急速な市場拡大が状況を一変させた

IT産業は、他の産業よりもモノ(物質)のやりとりが極端に少ない。急速にインターネットが発展し、メールでの大容量データ送付も可能になったため、少し前のようにCD-ROMやUSBメモリといったモノを送る必要もなくなった。輸送コストや時間的ロスを気にせず働けることから、沖縄にも巨大なビジネスチャンスが巡ってきたのだ。

このような追い風を受け、「IT産業推進」「IT分野でのわが国の国際競争力向上」「経済成長による雇用創出」を目的に誕生したのが沖縄IT津梁パークだ。ミサワホーム株式会社や株式会社NTTデータなど、名だたる大企業も入居している。入居にはさまざまな条件があるが、沖縄県からは「地域雇用開発助成金」や「人材育成支援」など多くの支援が得られるのが強みだ

IT系ベンチャーは沖縄移住もアリ

IT系の仕事をするなら、沖縄は意外と好条件かもしれない。都道府県別の平均年収にも左右されにくく、自治体からは保護を受けられる。

さらに、南国の気持ちいい風を浴び、毎日仕事ができるだろう。開放的なリゾート地はクリエイターの感性を刺激するので、クリエイティブな事業にも適しているとかいないとか。「南国で働きたい!」と思ったら、沖縄へ移住して仕事をするのもアリかもしれない。

余談だが、私は「昨日は美ら海水族館の近くで仕事をしたよ。海がキレイなカフェで、すごく開放感があった」と話したが、「へぇ~。そうなんだ。」と彼女の反応はイマイチ。いかにもインテリくさい、少しイヤなヤツに見えただろうか。

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