名探偵コナンに登場するキャラクターである毛利小五郎は、一体どれくらいの年収を取っているのでしょうか?
次々に難解な事件を推理によって解決し、幾度となく殺人者や犯人をあぶり出すシーンが描かれている名探偵コナン。
そのコナンのおかげで探偵業がうまく行っている毛利小五郎の年収を、人物設定や業界の平均値などを参考にシュミレーションしてみました。
毛利小五郎とは?
元刑事の毛利小五郎は東京都米花町に探偵事務所を構えている私立探偵です。眠りの小五郎といわれて恐れられていますが、本当は推理は苦手なようで、刑事時代には上司である目暮警部を悩ませていたようです。
「調子の良いおっちゃん」という表現がしっくりくるような性格で、美女とお酒が大好きのため、妻の妃英理に愛想をつかされて別居しています。現在は娘の蘭と、居候のコナンと一緒に暮らしています。
名探偵コナンの登場人物は、コナンの協力者である怪盗キッドや、コナン最大の敵である黒の組織のジンなど、柔らかな雰囲気でありながらエッジが効いており、とても個性的です。そんな個性的なメンバーの中でも毛利小五郎は際立った存在感を放っている探偵役といえるでしょう。
毛利小五郎のプロフィール
では、毛利小五郎の人物像をより詳しく知るために、彼のプロフィールを見てみましょう。
初登場場面 | 原作:小さくなった名探偵 |
アニメ:ジェットコースター殺人事件 | |
声優 | 神谷明 |
年齢 | 推定38歳 |
出身地 | 東京都 |
住所 | 東京都米花市米花町5丁目の毛利小五郎探偵事務所 |
家族 | 妻:妃英理(ただし別居中)、娘:蘭 |
コナンが居候中 | |
学歴 | 帝丹高校卒業 |
米花大学卒業、柔道部所属 | |
職歴 | 警視庁捜査一課 火災犯捜査一係 |
警視庁捜査一課 強行犯係 | |
10年前に警視庁を退職し、毛利探偵事務所を開業 | |
趣味・特技 | 柔道、射撃(警視庁でも1.2を争う凄腕)、競馬、麻雀、釣り |
苦手なもの | 推理、高い所、方向(方向音痴)、走ること |
好きなもの | 美女、お酒、アイドルの沖野ヨーコ、煙草、居眠り、駄洒落 |
嫌いなもの | 芸術、中森銀造捜査二課警部(劇場版にて) |
口癖 | ヨーコちゃん!、こりゃーどうも、ったりめーだ、しゃーねーだろ |
※単行本、TVオリジナル、アニメ版、ネット投稿などから調査
私立探偵の職業状況を教えて
毛利小五郎のプロフィールを紹介しましたが、そもそも彼の年収を知る前に、私立探偵という仕事は職業として成り立つものなのでしょうか?
ひょっとしたら一般の人にはなかなか馴染みのない探偵業は、一体どういう仕事で、どれくらいの年収があって、どういう業界の状況なのでしょうか?
私立探偵はコナンのように殺人事件を担当することはまずありません。仕事内容の7割から8割は浮気調査で、残りは生活状況の調査となっています。アメリカでは殺人事件も担当することがあるようですが、日本の場合はありません。
しかしながら、水面下で調査する仕事のため、大変で責任の重い仕事といえます。それでは、私立探偵という職業について切り込んでみたいと思います。
高収入なのはほんのひと握り
探偵事務所は大手探偵事務所から中小の探偵事務所、零細の探偵事務所までさまざまです。場合によってはフリーの探偵がいるなど、個体差が大きい仕事といえるでしょう。
探偵への報酬は高く設定されており、簡単な浮気調査だけでも数十万円以上かかるケースも多いようです。それによって探偵は高収入であるというイメージを持っている人も多いようですが、実はそんなに甘くはありません。
実際に探偵業で高収入を得ている人はほんのひと握りの人だといわれています。目安では、大手事務所で月収30万円程度、小さな事務所の場合だと20万円程度の場合が多いようです。
相手有っての仕事であるため、勤務時間が長くなるケースも多く、収入と労働のバランスでいうと、労働に軍配が上がってしまう仕事のようです。
経費がかさむ職業
依頼者からもらう報酬が高いのに、どうして探偵の仕事はそれほど儲からないのでしょうか?その理由は経費がかかる仕事だからです。探偵はその仕事柄、さまざまな装置や機材が必要となります。
それらの購入費用や修理などのメンテナンス費用をがかかるので、報酬が高額でも出費も高額となります。また、技術の進歩にともなって最新の設備が必要となることも多く、常に一定の設備費用を想定しておかなければなりません。
さらに人件費も割高な業種でもあります。長時間勤務や遠方での調査など、実際に仕事としてかかる人件費がかなり高くつきますので、探偵業をする場合には必要経費を割高に計算しておく必要があります。
成功報酬型なので不安定
探偵の報酬は基本金額にプラスして成功報酬を取っているところが多く、成功報酬を得るためには一定期間の時間がかかることがあります。
仕事柄、調査してもその証拠をつかめなければいつまでたっても成功報酬を手に入れることができず、反面経費はかかり続けてしまいます。
たとえ基本金額を得ていたとしても、成功報酬分も重要な資源である場合、比較的不安定な業種であるということがいえるでしょう。
特に探偵が調査をすることが多い浮気調査の場合、探偵にかぎらず誰にもバレないように隠されていることが多く、成功報酬を得るまでに時間がかかるケースが多々あります。
実は離職率が高い
探偵の仕事は、調査対象の動きによってかなり不規則な勤務時間となります。休日が満足に取れなかったり、深夜の仕事が多かったり、場合によっては徹夜で対象者を調査することもあります。
しかも張り込みは単調な作業であることが大半で、一晩同じ建物の入り口を見張り続けているなど、精神的にも肉体的にもキツい仕事といえるでしょう。
そのため、実は離職率も高い仕事でもあります。
プライベートと仕事の時間の境界線がなく、心も体も疲労が抜けにくい職業だともいわれています。
気になる毛利小五郎の平均年収
さまざまな業種の平均年収を調査している「平均年収.JP」によると、探偵の平均年収は450万円とのことです。
- 大手の場合は約500万円
- 個人事務所の場合は約480万円
- フリーの探偵で480万円
とのことで、この中で業績ごとに格差があるといわれています。
年齢別では、
- 25~29歳が319.5万円
- 35~39歳が400.5万円
- 45~49歳が504.0万円
というように、年齢を重ねるごとに平均年収も上がっています。毛利小五郎の推定年齢が38歳であるため、年齢だけでみると400.5万円にカテゴライズされます。
ただし、仕事の依頼が多い事務所の所長クラスの場合、年収が1,000万円を超える業界だともいわれており、コナンの活躍で数多くの事件を解決している毛利小五郎の事務所の場合には年収1,000万円は軽く超え、ネットなどの口コミでは2,000万円から6,000万円ほどではないかという声が多くなっています。
いずれにせよ、毛利小五郎は一般の探偵から考えると、遥かに稼いでいる探偵であることがいえそうです。
まとめ
一般的に探偵は精神的にも肉体的にも、かなりハードな職業であるといわれています。調査対象者の動きによって勤務時間が大きく変わるため、プライベートとの境界線が付きにくいのが現状です。
しかしながら年収はそれほど高くなく、一般のサラリーマンと大差ありません。
毛利小五郎はコナンの活躍により、世間相場よりも遥かに稼いでいる探偵であるということがいえそうです。
ただ、殺人事件を担当しているのはあくまでもアニメの世界の話しであって、日本では浮気調査が探偵の仕事の大半を占めています。
(文/田中英哉)