2016年11月2日。
思わず時代の流れを感じるニュースを目にした。
iモードで一時代を築いたドコモのガラケーが、とうとう生産中止と発表されたのだ。
携帯電話を介したインターネット接続。初期には、手の中の小さな端末が、ネット社会との架け橋になることに大きな驚きを感じたものだ。
しかし今や、時代はスマホ全盛期。ガラケーなんて、不便でしかない。
僕のような、ネット環境さえあればどこでも仕事ができるような人間にとっては、ガラケーを使うメリットなど、今さらあろうはずもない。
なのに僕は、なぜか未だにガラケーを使っていた。
そしてここ最近、このガラケーが本当にポンコツ化しはじめたのだ。
「お前何ができる!?」制約だらけなガラケー
そもそも、さっさとスマホに替えればよかったんだけど、ズルズルと今まで使ってきたのが僕の現状だ。
今になってガラケーに固執する理由もないんだけど、なんとなくそのまま使い続けてきたし、実は2年前に機種変をしており、当時最新のガラケーを手にしていたりする。
ところが今にして思えば、「あのときスマホにしていれば……」というのが率直なところだ。
なんせこのガラケー、買い換えた当初から、ネット接続の5回に2回は「接続できません」と表示されてしまう。
最初は不具合かと思ったが、サポートセンター曰く「すみません、仕様なのです」との申し訳なさそうな返事。し……、仕様ならしょうがない。
だけど、接続できたとしても、いちいちタイムラグが気になる。
昔のプレイステーションの、読み込みの長かった某戦略RPGを想像してもらうと、イメージしてもらいやすい(わかるかな……?)。
さらに、このところはスマホ閲覧を前提にしているため、ガラケー非対応のサイトだらけ。当然、文字化けも多く、挙句に今年からは、とうとうヤフオクではガラケーでの入札すらできなくなった。
もちろん、TwitterなどのSNSも閲覧できない。
月額だけは一人前に高いのも笑えない
そのくせしっかりと毎月の料金は、そこそこの値段である。
僕の場合は、毎月通話料が1,000円以内に納まれば月額7,056円。
とてもじゃないが、今のガラケーにこんな価値はない。
こんなポンコツ・ロートル・ツールに、毎年80,000円以上も払えないと、ほとほと嫌気が差した。
そんな折、なんとなくネット通販でタブレット端末を購入してみたんだけど、これが案外しっくりきて、使いやすい。
ネットもできるし通話もできる。
「なんだ、もうこれでいいやん」と思って、気が付いたらガラケーも触らなくなっていたので、解約してしまった。
ポケットWiFiは必須だけど、これだって月額せいぜい3,000~4,000円ぐらいのものだし。
コストはこれまでの半分になってしまった。
オンボロなりにコストを見直せばいいのに
つくづく思うんだけど、時代に取り残されたツールには、もはや価値なんてない。
実際に使い続けても舌打ちの連続だったのが、このところのガラケー。
だったら一層のこと、月額をガッツリ見直してくれれば良かったのに、というのが正直なところである。
満足に使える機能が通話とアラームぐらいしかないんだもの。
それぐらい割り切ってくれたら、ガラケーを見限らずに済んだんだけどなぁ~……。
(文/松本ミゾレ)