大企業に勤めている場合、大卒の社員は40代で年収900万円台を突破する可能性が高いという。今回は、年収900万円プレイヤーの現状と、今後年収1000万円プレイヤーを目指すために、経験しておきたいことをご紹介したい。
年収900万円プレイヤーは40代の管理職
年収900万円プレイヤーの内訳は、大企業で管理職を任される人が多い。たとえば、NECで課長になった場合、年収900万円前後になるそうだ。通常は40歳前後、早い人なら35歳くらいから課長になれる。
さらに上を目指すなら、グレードアップを目指し、仕事で成果を上げよう。NECではグレード制を導入しており、課長はG6、部長はG5と、仕事の成果によってグレードが上がる。NECのような人事制度および給与体系は、同程度の事業規模の企業であればめずらしくない。
課長のうちに体得したいスキル7つ
大企業で一定の結果を残せば、年収1000万円プレイヤーも夢ではない。ここからは、年収900万円を課長の時期と過程し、キャリアアップに備えて経験し、養っておきたいスキルを見てみよう。
1.人材育成力
部下が伸び悩んでいるとき、的確なアドバイスを送るのは課長の仕事だ。自分の経験を部下に伝え、指導に成功する経験があるとよいだろう。コーチングや人材育成の技術を勉強するとともに、一人ひとりの性格を考えながら向き合うような気構えが欲しい。
2.人を見る目
一次面接や二次面接を担当し、転職希望者の合否を決定する機会もある。初対面の人を見る目を養い、企業にとっての損失を防ぐ能力を身につけるべきだ。ビジネス上も多くの人とコミュニケーションを取るが、積極的に街へ出て、さまざまな人と話すとよいだろう。
3.リーダーシップ
数値目標に対し、チームを引っ張るためにはリーダーシップが必要になる。自分で動くだけでなく、どのように采配を振るえばうまくいくのかを考えよう。たとえば、戦国武将の戦略を勉強するのも参考になるかもしれない。
4.交渉力
部下だけでなく、マネージャーは外部とのコミュニケーションも多くなる。どの部署も、マネージャーは自分の部署の利益を優先するものだ。他部署の言い分ばかりを聞いていると、自分の部署の業務量は増えてしまうので、交渉術は勉強しておこう。
5.リスク管理
大勢の部下を引っ張る課長職は責任も重大だ。プレイヤーのうちは失敗しても取り返しがつくが、マネージャーにミスは許されない。物事は成功することばかりではなく、失敗した場合に何が起こるかを考え続けよう。他人から失敗談を聞くことも、リスク管理の勉強になるのでよい。
6.経理や財務の知識
売上や経費などの数字を見て、数値目標を立てるためには経理に対する理解が必要だ。決算書を読める程度には経理や財務の知識があるとよい。勘定科目に対する理解が浅い場合、まずは簿記を勉強しよう。
7.語学の勉強
大企業のマネージャーともなると、外国の担当者と折衝する機会も増えるはずだ。語学が苦手な人もいるかもしれないが、英語はもちろん、中国語やフランス語など、自社を取り巻く環境に応じて語学の勉強をしておくとよい。
スキルを身につけて年収1000万円プレイヤーを目指そう
今回ご紹介した7つのスキルは、課長職経験のなかで培われるものだ。実際には、現場で何度も失敗しながら身につけることになるだろう。いきなり100%リスク管理ができるわけもなく、初めてのことに苦戦する時期もあるはずだ。
課長職になると、部下は話を聞いてくれず、他部署からは交渉を迫られ、新たに勉強しなければならないことも増える。つらいことばかりが訪れるポジションだが、ここを乗り越えた人には年収1000万円への道も開けるだろう。
年収1000万円プレイヤーになるためのスキルを身につける修行だと考え、諦めずに上を目指して欲しい。