最近、大手玩具メーカーなどはネットでの注文販売で限定品を売る手法を取り入れている。
何故限定販売をするのかといえば、理由は一つ。
全然売れなくて市場でデッドストックを増やして、小売店に失望されないためだ。
限定販売の場合、受注数が一定数を満たすまで締め切りを延ばすこともできるし、芳しくなければそもそも販売を中止することもできる。
こういう便利な時代だからこそ、ネットで限定品の注文販売をすることができるのだ。
限定品は金になる!プレミアが付く!
さて、限定品の中でも注目されているのが、特撮、アニメのフィギュアのようで、鑑賞目的以外に、転売目的の消費者が多数購入しているようだ。
フィギュアを集めている者は全国各地にいるが、その全てが限定品の販売スケジュールをいつも自分が把握しているというわけではない。
欲しかったフィギュアが、過去に限定販売されていたことを知り、喉から手が出るほど欲してしまうケースは多い。
そして限定品は、ほどなくすると定価以上でオークションに出品されることが多い。
こうしたとき、買いそびれたファンが高額であっても購入したくなるのだ。
つまり、人気のジャンルであれば頃合いを見計らうことで、高額で誰かに買ってもらえるというわけ。
じゃあどんなジャンルが人気なの?
気になるのは、どういったジャンルの限定品が高騰するのかというところだが、僕の見立てではガンダムなどの昔から様々な層にファンのいるアニメ作品や、シリーズモノの特撮が根強い人気を博していると感じる。
折も折、2013年に限定販売されていたゴジラのフィギュアが、現在では2倍以上の価格で取引されている。
元々の販売価格は8,000円少々だったが、現状30,000円に迫る勢いだ。
このフィギュアの場合は、商品がユーザーの手元に届いて数ヶ月で、定価の5,000円以上の価値が付いていた。
特にゴジラなどは、メインターゲットは40代オーバーということもままある。
お金に余裕がある人々が集めているジャンルというわけだから、高騰したところで数万円程度の出費なら、迷わず買ってしまう。
こうして「○○円でも売れた!」という実績がネットを通じてオープンに知れ渡ると、あっという間にプレミア価格が付いてしまうというわけだ。
逆に、美少女アニメのフィギュアなどは、時期が過ぎれば捨て値価格となりがち。
フィギュアの転売で稼ごうとするなら、手出ししないほうが安全だ。
おわりに
限定販売のフィギュアは、人気のあるジャンルであればそのほとんどが定価以上で取引され続けるため、金銭的な欠損が少ないというメリットもある。
一方で、あまりに人気が過ぎると、今度は唐突にメーカー側が再販することもある。
そうなると価値は急落するため、寝かし続けるのも考え物。
頃合いを見計らって、最適な時期でオークションに出してしまうのが良いだろう。
(文/松本ミゾレ)