20-35歳を対象にした、仕事に関するとあるアンケートでは、70%の人が「仕事を辞めたい」と思ったことがあると回答しているそうです。それでも無理をして仕事を続けた結果、うつ等を発症し、休養せざるを得なくなる人も増えています。
そのような事態に陥る前に、辞めるべきタイミングや転職のコツについて紹介していきます。
仕事を辞めたい理由ランキング
「仕事を辞めたい」と思ったことがある方にアンケートをとってみると、よく理由として挙げられるのは、以下のようなものです。
給料が低い
個々人の生活に直結するお金の問題ですので、やはりこの点で不満を持って辞めたいと思われる方はたくさんいます。
給料が低い理由としては、「そもそもその会社が行っている業種が構造的に低収益構造で、従業員の給料を上げようがない」という構造的問題から、「社内の有力者に嫌われてしまっており、人事評価などでバツがつくようになってしまっている」といった事情がよくあります
人間関係
上司とソリが合わないと、辛い仕打ちを受けたり、自分が高く評価されないことが半ば確定しているようなものですから、大変な気持ちになるのは道理です。
セクハラ・パワハラといった問題もこちらに含まれます
仕事内容
「仕事がつまらない」「やる意味を全く感じない」ということを苦にしている方もたくさんいます。
一般的には、身分が保証されており羨ましがられている公務員の方などでさえも、仕事の意義に疑問を感じてうつになられる方もいらっしゃるようです
労働時間
労働時間が長すぎて、睡眠・休息が十分にとれない中で、精神を病んでしまう方もいらっしゃるようです
社風
体育会系の社風にまったくなじめない非体育会系の方や、変化の激しいIT企業から変化を嫌う昔ながらの企業に転職した方など、その会社の文化に馴染めない方が精神を病んでしまうことがあるようです
評価方法
「人間関係」ともしばしば密接に絡む点ですが、正当な評価を職場から与えられていないと苦に感じる方もいます
働くのが嫌い
そもそも働くのが嫌いだ、という意見を持つ人もいます。そもそも人間関係を持つのが極端に嫌で、引きこもっていたいという方に多いようです
仕事を辞めたい…けど今の会社にいる理由って?
仕事を辞めたいとはいうものの、様々な理由で退職・転職を辞められず、ズルズルとうつの症状が悪化していく人も数多くいます。
辞められない理由としては、以下のような例が挙げられます。
- まだ転職をしたことがないため、職場を辞める・転職するという行為自体に恐怖感がある
- 周りから脱落者と見られ、「あいつはダメだ」という烙印を押されることに恐怖感がある
- 親などに相談しても、思いとどまるように説得を受けている
- 自分が養うべき家庭を持っており、収入源が断たれる恐怖感から辞められない
- うまく転職先が見つかる自信がない
このような状況から、辞めるに辞めれず、医者の診療を受けることもなく、うつ症状が悪化していき、ある日突然仕事に行くことができなくなってしまう人が増えています。
具体的には、以下のような症状が出てきたら危険です。
- 仕事がある日の朝、起きるのがあまりに辛い。何度もアラームをリセットして、ギリギリになるまで起きることができない
- 何があるわけでもないのに、なんとなく涙が出てしまう
- 疲れているはずなのに、夜、なかなか眠りにつくことができない
- 帰宅後や休日も、何か自分が興味あることに打ち込む気力がなく、ひたすら寝て過ごしてしまったりする
- 電車の駅などで、「この電車に轢かれて死んでしまえば、嫌な気持ちがなくなってしまうんだなあ」といったことをつい考えてしまう
特に最後の事例のように、「死んでしまうと楽だ」といった可能性を考えてしまうようになると、かなり自分の精神状態が危ういと考えるべきでしょう。一刻も早く、心療内科などの医者に会い、相談してみるようにしましょう。
心療内科医などの医師は、こうした症例を数多く専門的に診てきているプロフェッショナルです。守秘義務がありますから、相談に来ていることを第三者に漏らすことはありませんし、必要なら薬を処方したり、会社に対して病気休暇を申請できるよう、「◯日(◯月)の休養が必要だ」という診断書を書いてくれるはずです。
まずは自分の心身を健康にすることを最優先し、退職・転職という選択肢も積極的に検討してみましょう。
仕事を辞めると決めたらすべきこと
自分の心身が落ち着き、退職・転職という選択肢をとることを決意するのであれば、次に踏むべきステップは以下のようになるはずです。
退職理由を考える
現在の職場を辞めるわけですから、どのように説明するかを考えておきましょう
退職のタイミングを考える
いつのタイミングで辞めるかを考えましょう。ただしこれは、現在の職場を辞めて転職する場合には、転職先が決まり内定をもらい、いつから転職先へ勤務を始めるかにもよるでしょう
転職活動を開始する
転職活動を実行しましょう。これまでの職務で培ってきた能力を棚卸ししつつ、採用側が魅力を感じるような職務経歴書・自己PRを準備しておきましょう
退職マナーを知る
うまく転職先が決まり、現在の職場に退職の話をする際には、失礼のないようにしましょう。辞める時の理由は、書面では「一身上の都合」と書くのが一般的です。
また、お世話になった方にお礼の挨拶なども忘れないようにしましょう
転職を決めたら、転職エージェントや転職サイトを利用!
転職しようと決意したら、積極的に転職エージェントや転職サイトを活用しましょう。
転職エージェントとサイトの違いは、エージェントが、自分を担当してくれる転職コンサルタントが案件を紹介してくれるなど、様々なフォローしてくれるのに対し、転職サイトは自分でそのサイトから案件を見つけて応募するというものです。
なお、転職エージェントやサイトに登録する際には、1つのみに絞るのではなく、複数の登録先に登録しておくことをオススメします。具体的には、以下のエージェント・サイトがオススメです。
転職エージェント
リクルートエージェント
人材業界で古くから最大手として認知されている、リクルートが運営するエージェント。まずここに登録するという方も多いようです
エン エージェント
こちらも古くから業界大手として知られているエン・ジャパンによって運営されている大手エージェントです。
パソナキャリア
こちらも古くから業界大手として知られているパソナによって運営されている大手エージェントです。
転職サイト
リクナビNEXT:人材業界で古くから最大手として認知されている、リクルートが運営するサイト。まずここに登録するという方も多いようです。
DODA
こちらも多数の求人案件を抱えており、大型会場での合同説明会なども頻繁に開催しています。
マイナビ転職
就活生やアルバイトを探す若者に馴染み深い「マイナビ」の転職サイトです。
おわりに
様々な理由から仕事に行きたくないという気持ちを持つようになりますが、やはり様々な理由から仕事を辞めることができず、うつ症状が悪化してしまう人たちがいます。
自分の人生が台無しになるほど悪化する前に、退職・転職の可能性を検討し、転職エージェント等を活用しつつ、自分が充実して生きられる新天地を探しましょう。
まとめ
- 様々な理由から仕事を辞めたいと思う人がいて、うつ病等の症状を発症してしまっている
- しかし同様に様々な理由から、仕事を辞められず、症状が悪化してしまう人がいる
- 症状が深刻化する前に、心療内科等のプロフェッショナルに相談すべき
- 退職・転職を決意したら、転職サイト・エージェント等に登録しつつ、次のステップを踏んでいく
(文/tdom)