トヨタ式「5回のなぜ」で真因を探し、多くの対策案を出す

年収を上げたい

年間数1000万円のコスト削減したトヨタ式の仕事のやり方とは?

投稿日:2015年9月28日 更新日:


2015年3月の決算でトヨタは過去最高益となりました。その収益基盤を支えた1つが『カイゼン』の取り組みです。『カイゼン』は主に製造業の生産現場作業の見直し活動で、その大きな特徴は経営陣からのトップダウンではなく現場作業員のボトムアップで問題解決を図ることを言います。

作業効率の向上や安全性の確保など、現場の見直しを現場の作業員が中心になって知恵を出しあうことで『問題』を身近なものとして感じ、解決に向けて前向きに取り組むことができます。

また日頃の業務中でも意識的に問題をさがし、作業効率の低下や危険に目を張らせることで『問題』を未然に防ぎ生産性を上げていけます。

この『カイゼン』の姿勢は生産現場に限らず、どのような職場にも当てはまります。職場環境の『カイゼン』について、トヨタで数100人の部下をもっていた元課長クラスだった作者がまとめた『トヨタ 仕事の基本大全』(KADOKAWA)より、どんな仕事にでも役に立つ仕事のメソッドを紹介します。

『問題』を洗い出し、『問題』を3つに分類しましょう

『問題』を見つけてひとつずつ解決しようとすると時間がいくらあってもたりません。なぜならば『問題』は解決が不十分だと再発したり別の問題となったりして『問題』は決してなくならないのです。

『問題』には色々な種類があるので、まずは職場の『問題』をできるだけ多く洗い出してみて下さい。その際、次の点に留意して下さい。

  • 経験やスキルのない若手の場合、自分の力で解決できる『問題』を選ぶ傾向があります。
  • 経験値も技能にも十分な自信がある熟練社員の場合、経験則で重要だと感じる『問題』を選んだり、解決策まで事前に決めた上で『問題』を選ぶ傾向にあります。

具体的に問題点を選ぶとき次のような着眼点が大切です。

  • 顧客や消費者からのクレーム。
  • 自分や周囲の人が実際に悩んだり困ったりしていること。
  • 会社の方針や部の目標、過去の実績や他部署との比較で問題だと感じるところ。
  • 物や人そして情報を客観的に観察した結果。

上記1つ目や2つ目については『発生型』と言われ、実際に発生している『問題』です。

上記3つ目については『設定型』と言われ、現時点では問題となっていないが半年から3年後程度の時間軸で見た場合に『問題』となることです。

例えば今年の売り上げは前年度の10%アップしている、しかし会社の今年の売上目標は前年度の20%アップ、つまり今年の決算期には『問題』となります。

上記4つ目については『目標指向型』と言われ、『設定型』よりもさらに長い時間軸で見た場合に問題となること。目標もしくはあるべき姿(理想)とも考えられます。例えば市場情勢を分析して目標を設定、何をすべきか落とし込んでやるべきことが『問題』と表現されます。

『目標指向型』は非常に高い視点が必要になりますが、『発生型』や『設定型』を繰り返していくことで学び、身に付けることができます。

『問題』の価値を重要度、緊急度、拡大傾向で見極める

『問題』を洗い出し分類ができたら、『問題』の価値を見極める必要があります。価値の高いものほど早く解決が必要です。

価値を見出すことで『問題』の本質や、どこを『カイゼン』すればいいか問題解決のための『攻撃対象』を正確に見つけることができます。

『問題』の価値は重要度、緊急度、拡大傾向で決まります。

重要度は『問題』の影響する『範囲』と『大きさ』で決まります。例えば製品の電源が入らないという不良について、1つの商品のみで起こっている『問題』よりも複数の商品で起こっている『問題』の方が重要度は高いと言えます。

緊急度は放置により『問題』が悪化する度合いです。製品の電源が入らないというクレームが日を追って増えているならば『問題』はどんどん悪化しています。この場合『問題』の緊急度は高い(高くなっている)と言えます。

拡大傾向は放置すると問題が拡大するかどうかです。同じ電源システムを現在開発中の製品でも使おうとしている場合、新製品でも同じ『問題』が発生していく可能性があるので拡大傾向は高いと言えます。

以上3つのポイントで『問題』を評価し、『問題』の価値を決定、価値の高い『問題』から取り組むようにします。

問題解決には数々のステップがありますが、次の3つのステップが特に重要です。ここでほぼ決まると言っても過言ではありませんが、一般的に『問題』に取り組む際は省かれがちです。

  1. 第一段階の『問題』を洗い出して分類すること。
  2. 重要度・緊急度・拡大傾向で『問題』の価値を見極め、解決すべき『問題』を明確にすること。
  3. 第二段階の『問題』をブレイクダウンして層ごとに分け、正確に『攻撃対象』を見つけること。

価値ある『問題』を取り組める範囲まで対象を絞る

『問題』を解決するには確実に取り組める範囲まで対象(『攻撃対象』)を絞ります。「全社的に」という表現をよく聞きますがこの表現は漠然としすぎており、確実に『問題』を解決するには勇気をもって攻撃する場所、それも効果的な攻撃場所を見極めましょう。

会社だとイメージがつきにくいので家計(生活費)を例に挙げ、現在月25万円の生活費を20万円まで縮小しなければならないという『問題』を解決したい場合はまずデータ収集から始めます。データを収集して支出内容を把握し、層で分けて判断します。

家賃・光熱費・食費などの支出項目別、固定支出や臨時支出などの傾向別など様々な切り口でみることで縮小できる項目(『攻撃対象』)を見出します。

ポイントとしてはバラつきが大きいタイプがもっとも縮小できる対象です。例に挙げると家賃などの固定費は縮小しにくいですが、食費や交際費などは月によってバラつきが大きく縮小しやすいのです。

このように価値ある『問題』を見極めたら、『問題』の解決に最も効果的な解決目標を見出すことで効率的に『問題』を解決することができます。

トヨタ式「5回のなぜ」で真因を探し、多くの対策案を出す

トヨタ式「5回のなぜ」で真因を探し、多くの対策案を出す取り組む『問題』および解決のための取り組み対象を特定したらトヨタ式で有名な「5回のなぜ」で問題の本当の要因(真因)を見つけます。

ここで注意したいのが5回繰り返せば必ず真因が見つかるわけではなく、3回ほどで見つかる場合もあれば5回繰り返しても見つからない場合もあります。5回という数字にこだわらず真因が見つかるまで「なぜ」を繰り返しましょう

そして考え抜いた真因が本当に真因なのか、自分で判断することは難しいので次の2点でチェックしましょう。

  • 真因を取り除く解決策は自分でできる解決策であること。
  • 逆の因果関係がなりたつこと。

1つ目について、例をあげると「売り上げが悪い」という『問題』に対し真因を「景気が悪い」としてしまうと自分たちで解決できる方法はなく問題解決に取り組むことはできません。

また上司もしくは他部署に真因があると思っても、極力自分たちでできる行動まで真因を落とし込んでください。「自分たちは悪くない」という態度では相手も頑なになり問題解決に導くことはできません。さらに上司や他部署に協力を求めた場合はきちんと最後までフォローするようにしましょう。

2つ目について、「なぜ」は可逆性であるように落とし込んでいきましょう。例えば「上司に叱られた」という『問題』の場合、

  • 「上司に叱られた。なぜならば連続で同じミスを繰り返したから」
  • 「連続で同じミスを繰り返したから、上司に叱られた」

という2つの逆の因果関係が成り立ちます。

真因を探り出したら真因を取り除くために対策案を出します。ここでは同僚や経験豊かなベテランの力を借りて極力多くの対策案を出します。対策案には次の3つの視点が有効です。

  1. 【排除】仕事のプロセスを減らす
  2. 【結合または分散】2つの業務を同時並行もしくは部署を2つに分ける
  3. 【代替】他部署の成功事例を活用

出てきた対策案については次の4つの点で評価し、優先順位をつけます。

  1. 【効果】真因への対応度合い
  2. 【実現可能性】社内リソースの問題はないか
  3. 【コスト】費用、時間、工数など
  4. 【リスク】他部署また他業務への悪影響の有無

そして実施すべき対策が決まったら極力スピーディーに実施し解決に導きます。なぜならば問題発生時点では正しかった真因も、時間とともに真因でなくなる可能性があるからです。

素早く取り組むには第3者を巻き込むことも有効です。但しその場合は報告会などを実施し、全員に対して成果を明確に表現する必要があります。

以上がトヨタ式の「カイゼン」ですが生産現場のみに限らず様々な職場、さらには家庭(家計)でも活用することができます。どんな業務でも「カイゼン」が可能ですので、周囲を巻き込んでぜひ「カイゼン」を実施してみて下さい。また最初は上手くできなくても慣れていけば上手にできるようになります。

(文/高橋亮)

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