格安航空のパイロットでも実は相当な年収を得ていた!

年収を上げたい        2016年06月28日

(この記事を読むのに必要な時間は約 3 分です。)


  • 子どもに将来の夢を尋ねると、必ずと言っていいほど「パイロットになりたい」と答える子がいます。空と飛ぶのが格好いいという理由がほとんどでしょうが、それを宣言された親としては思わず拍手してしまうでしょう。

    それほどまでに高年収のイメージが強いパイロットですが、格安航空(LCC)のパイロットも高年収なのでしょうか?パイロットを取り巻く環境を背景に分析してみました。

    パイロットは昔も今も高収入

    2015年の年収ランキング第1位に輝いたのは「パイロット」、平均年収は1530万円です。

    「勤務時間が長いのでは?」と思うかもしれませんが、総労働時間は月に約154時間、月20日勤務とすると1日7.7時間と決して長くはありません。過去の年収推移を見てもパイロットは安定して1000万円台をキープ、2014年にポンッと平均年収1500万円に増加しその後水平飛行となっています。

    航空会社と聞くとJALやANAなどの大手の名前がポンッと出てきますが、今やそれを追う勢いでLCC、格安航空が台頭してきています。

    正式にはLCCは会社ではなく、必要最低限のサービス、効率運行、機種の効率運用、コスト削減を徹底的に実施する「格安航空会社」全体を指すのですが、LCCの利用者は右肩上がりと言う状態です。

    さて低価格での提供を大切にしているLCCですので、LCCのパイロットの年収は高くないのだろうと思っている人もいるようですが、それは大きな間違いのようです。

    LCCのパイロットの平均年収は1200万円、大手が1800~2000万円と高い中で、平均よりもちょっと劣るものの、十分高収入を得ているのです。その背景には世界中でパイロットが不足していることがあります。

    世界中でパイロット獲得競争勃発

    不景気だと嘆くビジネスマンが多い中、パイロットの年収が増加しているのは世界中の航空会社でパイロットの獲得競争が繰り広げられているからです。

    確かにパイロットがいなくては飛行機が飛ばせない、航空会社としては死活問題になりますからね。実際に人手不足からエアライン1社で2000便以上が欠航になってしまう事態もありました。

    パイロットは働く場所を選びやすい職業です。なぜならば世界で飛んでいる航空機のほとんどがボーイング製かエアバス製なのでパイロットの運航技術は世界共通なのです。

    そのため転職に対する障害が少ない、さらに多くの会社が「あなたが欲しい」と言ってくれるのでパイロット側に選ぶ権利がある時代なのです。

    人材不足ならばパイロットを増やせばいいのですが、パイロットの育成には時間がかかります。副操縦士になるまで平均5年、機長になるには平均15年かかるといわれます。

    また副操縦士になるための試験も困難で、筆記、面接、心理適性検査、管理職面接、飛行適性検査、英会話、集団討論、身体検査など多彩な試験項目を全てパスしなければなりません。

    さらにその間も免許をとったり操縦の実技をしたり、それだけの困難を乗り越えてタフなパイロットが育成されていくのです。なにしろ風邪薬を飲んだだけでも航空法の規定により乗務できないほど、パイロットにはストイックさが求められています。パイロットの高年収はそれだけの苦労に裏打ちされているのです。

    これからも年収が上がる?

    パイロットの年収は今後も増加する可能性があります。国際民間航空機関(ICAO)では2030年にアジア・太平洋地域で必要になるパイロット需要は約23万人で、2010年の4.5倍も増えると予測しています。需要が上がれば年収があがることも考えられます。

    また飛行機製造の大手ボーイング社が現在注文を受けている飛行機全てを納品したら、2032年にはアジア地域だけでパイロットが50万人不足すると言われています。

    もちろん飛行機が増えたらそれを整備する人、空港スタッフ、CAなどの10万人単位で不足します。オートメーション化がどこまで進んでいくか分かりませんが、現時点ではパイロットの人材不足が解消される目処は立っていないのが現実なのです。

    (文/高橋亮)


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    高橋 亮
    高橋 亮
    転職エージェント・広告代理店で延べ20年バリバリ働き、現在は脱サラして憧れの田舎暮らしを実践しているフリーライターです。ほぼ自給自足の生活につき、とりあえず食うのには困らないのが唯一の自慢。

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