年収は一般企業の2倍?ハウスメーカーの平均年収と業界の未来

年収を上げたい        2016年10月05日

(この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。)


  • 「家を建てたい」と思った時、ハウスメーカーを見当するのが今時のスタイルといっても過言ではありません。現代建築事情を語る際、ハウスメーカーは欠かせない存在といっていいでしょう。

    就職・転職先としても大変人気が高いハウスメーカーですが、実際のところどのような業務を行っているのでしょうか。気になる年収なども徹底調査しました。

    ハウスメーカーとは

    ハウスメーカーとは規格住宅や工場化住宅を施工、販売する会社です。従来の建築家は施工にはノータッチで設計監理を行っていましたが、ハウスメーカーでは設計も施工も一手に請け負っていることが特徴です。

    かつての住宅は建築家が設計し大工が建てるというようなものが大半でした。一軒ごとの個性は非常に豊かでしたが、行政での確認・審査が都度必要な非効率的なものではありました。

    一方、ハウスメーカーではいわゆる型式適合認定を受けた住宅を提供しています。型式適合認定とは、住宅の工法・部材・サイズなどの基本仕様を行政から認可を取得することです。

    一度、型式適合認定を得れば、その範囲内での設計・施工を行う限りは家を建てるにあたっての行政手続を簡略化することができるのです。

    これによって、ハウスメーカーでは部材の大量仕入れ、工場で前加工を一括して行うことが可能になっています。つまり、一軒ごとの品質を一定に保ちつつ、原価の大幅コストダウンを実現しているというわけです。

    このようにリーズナブルにハイクオリティの住宅を提供しているため、ハウスメーカーは大変な人気を集めているのです。

    ハウスメーカーの平均年収

    さて、気になるハウスメーカー各社の年収はどうなっているのでしょうか。ハウスメーカーと工務店に関するまとめたサイト「ハウスメーカー比較ランキング」の推定平均年収を見てみましょう。

    1位のセキスイハイムは約908万円と1,000万円にも迫る高額をマークしています。一方で最下位の日本ハウスホールディングスは約449万円と幅はあるものの、ハウスメーカー業界の平均は627万円とおおむね高額傾向があることがわかります。

    大手ハウスメーカーは平均年収800万円

    次に各社が公表している有価証券報告書から年収を調べてみると、2014年度の平均給与は、

    • 大和ハウス 842万円
    • 積水ハウス 782万円

    だったことがわかりました。

    同年の国税庁調査では民間企業の平均年収は415万円ということでしたので、大手ハウスメーカーは約2倍もの収入を得ることができるのです。

    家の設計や施工にかかわる特別な技術を持っているから、このような高収入を実現しているのだと考える人もいるかもしれません。

    確かに専門職のスタッフも少なくありませんが、ハウスメーカーでは営業職も非常に重要な役割を担っています。得意分野を活かして高額収入を得ることも夢ではないのです。

    しかし一方で、ハウスメーカーは労働組合がない企業が多いことでも知られています。

    万が一、労使問題が発生した場合の不安はありますが、大手ともなれば福利厚生も整っているためあまり心配する必要はないでしょう。むしろ、経営判断がトップダウンで浸透しやすいのは強みでもあります。

    M&Aも盛んで、たとえば大和ハウスはゼネコンのフジタ、マンション分譲のコスモスイニシアを傘下におさめることで、より多角的な経営を実現しています。

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    厳しいハウスメーカーの現状

    バブル期から1990年代にかけては年間で160万戸以上の住宅着工数がありました。しかし、2009年には78.8万戸、2010年には81.3万戸と、現在ではほぼ半分の着工数しかありません。

    住宅業界は「冬の時代」ともいえる大変厳しい状況下にあります。そのため、リフォームにシフトしている大手ハウスメーカーも少なくありません。中には新築よりもリフォームの売上が多くなっている企業もあり、今後もリフォーム市場には注意が必要です。

    しかし、このような状況の中でも積水ハウスは1兆円規模の売上を記録しています。住宅販売を専門とする企業が1兆円規模の売上があるというのは、世界的にも例がありません。

    そもそもハウスメーカーという存在自体も、住宅展示場を使ったセールスなども日本特有のものです。そのため、一部海外からも注目されています。厳しいとはいえ、まだまだ明るい未来も予想されるハウスメーカーなのです。

    実力重視の営業職

    ハウスメーカーでは営業職が重要なポジションを占めているのは、先に述べた通りです。営業成績が何よりも評価される世界でもあるので、学歴や人柄を問われることなく出世できるチャンスもあるといえます。

    いくら東大を卒業していても何ヵ月も契約ゼロの社員よりも、たとえ高卒でも1ヵ月に何棟も契約を取ってくるような社員の方が給料も上。ノルマさえ達成すれば、20代で1,000万円も夢ではないのです

    婚活市場では不人気

    ハウスメーカーの営業マンは高額収入が見込める反面、休みは不規則です。休日に住宅展示場に案内するなど、基本的に土日祝日は仕事と考えて間違いありません。何かトラブルが発生すれば携帯ですぐに呼びだされるため、遠方への旅行なども難しいのが現状です。

    年収も確かに1,000万円超えの人もいますが、それはほんの一握りです。契約次第で毎月もらえる額もなかなか一定しませんし、最悪、ボーナスが出ないという事態さえあります。

    以上のようなデメリットからハウスメーカー社員は結婚市場ではあまり人気がないようです。実際に、ハウスメーカーでは社内結婚が非常に多いというのも、このような理由によるものかもしれません。

    逆にいえば、社内結婚をしたいと考えている人にとってはおすすめの職場ともいえます。

    今後、ハウスメーカーが生き残るポイント

    ハウスメーカーでは、業界内の競争がますます激化しているといわれています。

    国土交通省の調査によれば、2014年度新設住宅着工数は88万470戸でしたが、これは前年比10.8%減という深刻なものでした。このうち戸建ては全体のほぼ半数を占める40万9168戸になっています。

    2014年に着工数が減ったのは消費税が増税されたことによるものと考えられています。今後、多少は上向きになることもあるかもしれませんが、日本は少子高齢化が急速に進行していることも忘れてはいけません。長期的に見て、今後、着工数は確実に減少していくことは間違いないでしょう。

    このような状況の中で、住友林業、大和ハウスなどのハウスメーカー4社が、ベトナムで高級分譲住宅を共同開発することが決まりました(少し前に役所広司がCMで「ベトナムにも大和ハウス!」ってやっていましたね)。1,100戸ものマンションを、270億円を投じて建設するという、近年の日本ではあまり見かけなくなった大規模開発を予定しています。

    ベトナムの他にも、東南アジア諸国では高級住宅の需要が今後ますます大きくなると予想されています。著しい経済成長、住宅所有に関する規制緩和などが追い風となって、住宅市場が急成長すると予測されているのです。

    各社が競うように大型投資に踏み切っているのにはこのような理由があるのです。

    今後、ハウスメーカーで働くなら

    以上のように、実力次第では4ケタ収入も夢ではないハウスメーカーですが、長い目で見ると日本国内での事業拡大は難しいかもしれません。

    もし、これから長年にわたって高額収入が期待できるハウスメーカーで働きたいと考えるならば、国際化や多角化に積極的な企業を選択するようにしたいところです。

    海外で働きたい、英語力をいかしたいと希望している人にとっても、ハウスメーカーは今後ますます魅力的な職場となることでしょう。ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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    (文/木野きのこ)


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    木野きのこ
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