年収を上げたい

苦学生ホストに突きつけられる、月収5万円の厳しい現実

投稿日:2016年11月28日 更新日:


いやあ~不景気だ。

洒落にならない不景気だ。

同級生がリストラされ、現在仕事を探して奔走している。

なんとか力になってやりたいが、僕もそんなに儲かっているわけじゃない。

日々の業務だけで精一杯だ。

さて、そんな日々の業務のなかに、同じく不景気な現代社会を象徴するような事例を見た。

今回は、その話をしたい。

学ぶために夜の世界へ……普通の若者がホストに

このところ、夜の世界の住人たちへ、取材がてら話を聞く機会が多い。

今回は、これまでも何度か個人的には話を聞くチャンスのあった、ホストにスポットを当ててみたい。

と言っても、売れっ子たちを取上げるわけではない。

ヒィヒィ言いながら頑張っている、下積みたちの話だ。

現在、学費を稼ぐために、ホストクラブで働く若者が増えているという。

以前、大学の費用を捻出するために風俗嬢になった女の子を取材したことがあったが、それと似たようなパターンである(※)。
※……風俗で月40万円稼ぐ女子大生!その使い道に涙

話をしてくれたのは、レンヤという男の子。まだ19歳だ。

彼の場合、大学の学費を自分の力で稼ぐためにホストになったということだが、目的はそれだけではない。

高校が私立だったため、日本学生支援機構に奨学金を借りていたため、その返済も。自力で行っているのだ。

あわせて、家も貧乏をしていることから、毎月最大50,000円を家に入れているという。

最大50,000円と書いたのには理由がある。

まだまだホストとしては半人前であるので、指名も少なく、家に入れるお金を稼げない月もあるというのだ。

19歳駆け出しホスト、彼に圧し掛かるプレッシャー

奨学金はいずれ返済する義務がある。

前述のように、彼の家は裕福ではない。

それならばとホストになって稼ごうという算段のようだが、なかなか指名合戦に生き残れず、このところは苦悩しているようだ。

「僕は元々、ホストとして売れっ子になったりとか、のし上がって大もうけしたりとか、そういう野心がありません。

野心がないから積極的にお客さんを取ろうという気も、今ひとつ欠けていると、よく指摘されます。

それに見た目だって普通だし、トークのスキルもあんまり身に付いてないし、お客さんにそのことで叱責されることもあって、本当につらいです」

たしかに、話していてレンヤにはホストとしての魅力の片鱗のようなものは見えない。

唯一の取り得は若さだ。恐らく若い男の子が好きな中年のおばさんにはたまらないんだろうけど、それだとターゲットも狭いだろうし。

話していて感じるのは、視線がなかなか合わないこと。そして声が小さいことだ。

僕も消極的な性分なので似たような欠点を抱えているが、それにしたってレンヤはそれが顕著だ。

それを指摘すると、レンヤはさらに声を小さくしてぽつりと、つぶやいた。

「元々、もっと声は出てたんです。でも毎晩、お客さんやキャストにいろんな意味での僕の落ち度を指摘されてしまっていて、自信がなくなってきたんです」

か、可哀想すぎる……。

彼は本当に、こういう商売に向いていないんだろう。

そもそも若くして自分の勉学を優先して仕事をしつつ貯蓄をするような人物なのだ。

ホストの世界には、根本から無縁なのだろう。

家の経済状況が経済状況なら、何もこんな苦悩をせずとも、勉学に打ち込むことができただろうに。

レンヤ、ホストとしての生活の末に体を壊す

そんなレンヤ、今年の8月は特に売上が悪かったようで、手取りでたった50,000円しか稼げなかったという。

当然この月は家にお金を入れてしまって、ほとんど手元に残ることはなかったそうだ。

あまりにも稼げてなさすぎる。

悲しい話はこれだけではない。

日々の心労と、慣れない飲酒が祟ったか。

彼は体を壊し、病院のお世話になることになってしまった。

学費どころじゃない話になったというわけだ。

あまりに可哀想なので、私はここ最近、上京するたびに米を差し入れている(B級米だけど)。

若者がここまでしなければ、行きたい大学にも行けない。

家ごとの資産状況にもよるが、こういう現実を見ていると、なんとも心が痛む。

(文/松本ミゾレ)

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