年収を上げたい

6分の1が世帯年収1000万円の町も!岐阜県の年収構造の特徴

投稿日:2016年11月10日 更新日:


岐阜県は山岳地が多いこともあり、林業が盛ん。県の東側に人口が多くなっており、工業やIT産業、アパレル産業も栄えています。その他、農業、酒造なども行われています。

近年では工場で働く外国人も増えており、美濃加茂市ではなんと人口の1割が外国人。そんな岐阜県ですが、岐阜県民の年収や年収構造はどうなっているのでしょうか?調査してみます。

岐阜県の平均年収は?

年収ガイドというサイトを参考にして、岐阜県の平均年収を調査してみたいと思います。

こちらのデータによれば、2015年の岐阜県の平均年収は437万6,200。国税庁調べによれば、平成26年の働く国民の平均年収は415万円なので、岐阜県民の平均年収は全国的な平均年収より若干高いといえます。

しかし、どうやら東海エリアでは最下位のようです。こちらも「年収ガイド」を参考にしたデータです。

東海エリアの各県の平均年収

  • 愛知県・・・・・・540万円
  • 三重県・・・・・・479万円
  • 静岡県・・・・・・465万円
  • 岐阜県・・・・・・437万円

東海エリアで平均年収トップの愛知県と比較すると、岐阜県の平均年収は103万円も下回っています。どうしてこんな差が出てしまったのか、筆者なりに考察してみたいと思います。

愛知県といえばトヨタ自動車の本社があることで有名ですね。その関連で、愛知県には自動車関連の年収のよい職場がたくさんあることが分かりました。

さらに人口ですが、岐阜県は約200万5,000人なのに対し、愛知県は750万2,000人もいます。人が多いところには企業も集まりますよね?

特に、愛知県名古屋市は全国の都市(東京特別区以外)で3番目に人口が多く、企業も集中しています。そのために愛知県は岐阜県よりも平均年収が高いと予測されます。

岐阜県の平均年収は愛知県と比較すると低いですが、そもそも岐阜県は国民の平均年収を上回っているのですから、決して平均年収が低い県だというわけではありません。

じっさいのところ47都道府県中、岐阜県の平均年収は23位。高くはないですが低くもないのです。

岐阜県の高年収企業ランキング

平均年収が平均値を少し上回っている岐阜県。

さて、県内の企業の中で平均年収が高めの企業をランキングした、AbiStudio.comが運営している「年収ランキング」というサイトがあります。このサイトを参考に、上位にランクインしている企業の概要についてまとめたいと思います。

1位:セイノーホールディングス

セイノーホールディングスの年収は707.4万円。セイノーホールディングスは岐阜県に本社がある大手運輸企業西濃運輸グループの持株会社。昭和21年に設立。従業員数は単体で51人、連結で2万6076人です。

2位:十六銀行

十六銀行の年収は672.2万円。十六銀行は明治10年に創業。148か店の本支店をかまえ、その他、出張所やローンサービスセンターなど併せて29か所あり、3,344人の従業員が働いています。

ちなみに十六銀行はそのまま「じゅうろくぎんこう」と読みます。

3位:大垣共立銀行

大垣共立銀行の年収は648.6万円。大垣共立銀行は、岐阜県に本店がある地方銀行。ドライブスルー専用店舗を開設したのはこの銀行が全国初となっています。

女性行員によるアイドルユニット結成などでも話題を呼んでいます。

4位:未来工業

未来工業の年収は647.6万円。未来工業はこの記事の後半でも触れますが、岐阜県にある電気・設備資材メーカーです。効率よく高売り上げを叩き出しているので注目を集めています。

5位:イビデン

イビデンの年収は624.0万円。イビデンは、岐阜県に本社があるICパッケージ、プリント基板といった電子関連製品、セラミック製品などを扱っている企業です。

1912年に設立し、従業員数は単体で3,549人、連結で14,306人います。

岐阜県の経済規模や生産年齢人口について

岐阜県には、上記に挙げたような、年収600万~700万円狙える企業があります。ところで、岐阜県の経済規模や生産年齢人口はどうなのでしょうか?調べてみます。

まずは岐阜県の経済規模についてです。岐阜県の公式HPの「県民経済計算」に基づいたデータによれば、2013年度の県内総生産は約7兆1,198億円。経済成長率は4年ぶりのマイナスとなり、マイナス0.3%。

産業構成比は

  • 第一産業が1%
  • 第二産業は29.5%
  • 第三産業は68.5%

となっています。一番多いのは第三産業ですね。第三産業とは小売業やサービス業など。岐阜県では、こうした仕事が多く見つかりそうです。

また、岐阜県の特徴として、運送用機械器具製造業、金属製品製造業、化学工業が栄えています。さらに、窯業や土石製品製造業が多いことも地域の特徴となっています。

次いで、岐阜県の生産年齢人口について調べてみたいと思います。岐阜県公式HPより「統計からみた岐阜県の現状」を参考にしたデータによれば、2015年の時点で岐阜県の人口割合は以下のようになっています。

  • 年少人口・・・26万7800人(3%)
  • 生産年齢人口・・・118万4100人(8%)
  • 老年人口・・・56万1700人(9%)

ということで、岐阜県の生産年齢人口は118万4,100で、岐阜県民全体の58.8を占めているということです。

6分の1が世帯年収1000万円を超える岐阜県大野町

岐阜県には、6分の1が世帯年収1,000万円を超える町があります。それは大野町。なぜ大野町には高年収の世帯が多いのでしょうか?気になったので調べてみます。

筆者としては、大野町には高所得者が集まるような住宅街があるとか、給与のよい研究所などの施設がある、といった原因を想像していたのですが、調べた結果は予想とは少し違いました。

大野町に何か特別なことがあるのではなく、大野町の家族形態に特徴があったのです。

全国的に各家族が増えている中で、大野町は3世代いっしょに住んでいる家庭が多いです。そのうえ夫婦が共働きをしているので、必然的に世帯全体の収入が高くなっているのです。

例えば、おじいちゃんおばあちゃんが地元の名産である干し柿などを作って販売し、年収300万円稼ぐというのはじっさいにあることだそうです。

若い夫婦は共働き。サラリーマンの夫は年収400万円、妻は地元の幼稚園で保母さんをして年収300万円。すると、全部まとめて1世帯の年収は1,000万円になりますね。

大野町はバラや柿が有名。農業を営むお年寄りは数百万という年収も可能なため、それも高収入世帯が多い要素となっています。

岐阜県にある楽園企業とは?

岐阜県の有名な企業について語るときに、どうしても触れておきたい企業があります。それは電気・設備資材メーカー「未来工業」。

未来工業は、上記の「岐阜県の高年収企業ランキング」の中にも出てきているとおり、岐阜県内の企業で高年収なので有名。それだけでなく、実はこの未来工業、「社員が日本一幸せな企業」という意味で「楽園企業」と呼ばれているのです。

なぜ社員が幸せなのかというと、「残業なし」、「毎日5時退社」というだけでなく、「年間休日140日」、それ以外に「有給休暇最長40日」なのです。

有給休暇を最大限に使った場合、年間の休日は180日。つまり、1年の半分は休暇として使える!ということなのです。これはいいですね。

この「楽園企業」の年収は、上記の高年収ランキングでご紹介したとおり647万円。こんなに休みが多くてこの年収の高さ!これは確かに「楽園企業」だといえますね。

女性の社会進出が課題

ここまでで岐阜県の年収構造の特徴や企業などについて考えました。

岐阜県の今後の課題としては、女性の社会進出がカギとなりそうです。とくに、県庁所在地の岐阜市では、女性が共働きできる環境整備が課題となっています。

岐阜市も多くの他県と同じように少子化の傾向があるため、子育てをしやすい環境づくりに加え、子育て中の女性が社会進出できるよう改善が図られる見通しです。

(文/河原まり)

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