1億円の契約書に100円のボールペンでサインできるか?

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1億円の契約書に100円のボールペンでサインできるか?

投稿日:2017年2月17日 更新日:


一流と呼ばれるビジネスパーソンの持ち物に注目してみると、手帳とメモ帳、そして筆記具として万年筆を日ごとから持ち歩いていることが分かりました。電子手帳が進化しタブレットを持ち歩くようになった現代、スケジュールもデジタルで管理する人が多く、一流と呼ばれるビジネスパーソンの彼らは普通の人の何倍も仕事を抱えているはずなのに、尚も彼らは紙と万年筆で情報を管理しているようです。

実際に万年筆は実用性も装飾性も抜群です。高級筆記用具は手軽にファッションの品格をあげることができます。大事な商談にスーツもシャツもばっちり決めたビジネスパーソンが、苦労して結んだ1億円の契約書にサインするとき、100円で売っていそうなボールペンをとり出したらどう思いますか?一気に雰囲気が安っぽくなってしまいます。

ビジネスではある程度のハッタリ、場の雰囲気作りが大切です。仕事ができる人、の雰囲気を作り出す高級筆記具の王様・万年筆は近年復権の兆しがあり、若手のビジネスパーソンでも使う人が増えてきました。そんな万年筆について、そして文字を書くことについて認識を改めてみましょう。

ファッション性が高く、手軽に所有欲を満たす

ファッション性が高く、手軽に所有欲を満たす万年筆を持つビジネスパーソンは年齢問わず男性の方が多く、その理由はビジネスの場で男性に許される装飾品が少ないからです。装飾品は自分を良く見せて、相手にインパクトを与える効果があります。万年筆にも一般の事務用筆記具とは違う、インパクトを与える効果があります。

そして万年筆が一番「あっ」と思わせるのはキャップをとったとき、万年筆ならではのペン先を見せることで相手にインパクトを与えます。

万年筆にもストレートチップの革靴のようにストイックな美しさのあるものから、高級時計のようにプラチナの様な輝く材質のもの、宝石がついたものもあります。このように趣味性の高い万年筆は靴や時計のように見る人に「いいな」と思わせますが、靴や時計ほど高くないことがポイントです。いいな、と思うもので20,000から50,000円で購入することができます

また何本持っても小さいものなので収納場所に困りません。季節や雰囲気の違いのために揃えたスーツ、スーツに合わせた靴や鞄、できるビジネスパーソンほど収納する場所が欲しいものです。万年筆ならば手軽に高級感を演出しながら、何本持っても邪魔になることはなく、配偶者や子どもに「邪魔だから捨てて」と言われることはまずありません。

書き味が良く、コストパフォーマンスも高い

実は万年筆はビジネスパーソンだけでなく、司法試験の受験生にも人気があります。こちらはファッション性ではなく完全に実用面を重視しています。司法試験には長文を書く必要があり、万年筆はボールペンやシャープペンとは違って非常に軽い力で手に負担をかけずに長文を筆記することができるのです。さらにそれが使っているとどんどん書きやすくなるのも万年筆ならではの特徴です。

万年筆のペン先の先端(ニブポイント、と言います)は、筆記し続けると紙との摩擦でどんどん滑らかになっていきます。使い慣れた万年筆ならば持ち方などからもニブポイントは影響を受け、持ち主にとってとても書きやすい万年筆に成長するのです。

筆記具の王である万年筆は初期費用がかかるものの、意外にもランニングコストは安いです。まずインク代が安く、一般的に70mlが500円、1吸引で0.7ml程度吸って、一杯の吸引で70mほど書ける様です。その結果、1ボトルで約100回吸引でき、約7,000m書ける計算になります。

一方100円のボールペンの場合、一般的な事務用ボールペンは1本で約1,000m書けます。インクボトル1個はボールペン5本分に相当し、書ける量は万年筆の方が2,000mも長いのです。

文字を手で書くことでアイデアが生まれる

文字を手で書くことでアイデアが生まれる

「何かいいアイデアを」と考えるとき、得た情報を整理するとき、多くのビジネスパーソンが頭に浮かんだことを箇条書きにしたり、図にしたりします。パソコンのソフトにも箇条書きにするツールや図にするツールはありますが、紙とペンを使った方が早く、より沢山のアイデアが生まれやすいと言われています。

また紙に万年筆で書いたアイデアは消えることなく、「そういえば」と前を思い出すことができます。データで管理した場合は上書きしてしまうため、前案を採用することはできないのです。

またパソコンで情報をまとめようとすると、つい見た目の綺麗さに集中してしまい、当初の目的だったアイデア出しからかけ離れてしまうということも多いです。その例が多く見られるのがマイクロソフト社のパワーポイントです。

できるビジネスパーソンが仕事の資料を作るとき、最初からパワーポイントを開くことはありません。必ず紙に万年筆で話の道筋を作り、形を整えます。パワーポイントは視覚的に見やすい資料を作るだけです。思ったよりもスライド数が増えてしまった、言いたいことがぼやけてしまった、資料の説明に時間がかかってしまった、これらは全てパワーポイントで資料を作り始めようとして起きる失敗です。

文字を書くときの気分を高めることで責任感を持つ

綺麗な文字が書けたとき、人は気分が上向きます。とめ、はね、はらい等、小中学校で習字を習う日本人はその傾向が強いと言われています。

万年筆で文字を書くと、ボールペンで書いたときよりも字が綺麗に見えます。その理由は3つで、1つは、油性ボールペンのように字の角に丸みが出ず、角ばった文字は綺麗に見えます。2つ目は筆圧によって字の太さが変わるため、とめ、はね、はらい等が上手に表現できるため文字が綺麗に見え、最後の3つ目は万年筆インク特有の、色の濃淡が文字にあらわれるため綺麗に見えるのです。

字に自信がないと言う人も万年筆を使って書くと不思議と味のある良い字に見えると言います。そして字に愛着が湧くことで、アイデアそのものに愛着を持ち、その仕事に責任を持ちます。もしアイデアが足りなくても、廃案にする前にもう少し考えてみようと言う気持ちも湧きます。

文字を大事にすることはアイデアを大事にすることに繋がり、結果良いアイデア、良いビジネスが生まれていくのです。だからこそできるビジネスマンは万年筆を持っている、そんな言葉が生まれるのです。

(文/高橋亮)

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